Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
ICT活用と情報教育に対する大学新入生の意識と実態/axies2024-10am2b-2
Search
NAKAZONO Nagayoshi
December 09, 2024
Education
0
29
ICT活用と情報教育に対する大学新入生の意識と実態/axies2024-10am2b-2
NAKAZONO Nagayoshi
December 09, 2024
Tweet
Share
More Decks by NAKAZONO Nagayoshi
See All by NAKAZONO Nagayoshi
教育におけるAI活用と倫理的課題/moralscience2024
e4serv
0
29
情報教育における正確さとわかりやすさのバランスに最適解はあるか:高等学校情報科の教科書記述に基づく考察/SITE202412
e4serv
0
75
高等学校情報科、今はこんなことになってます!/C4LJP2024-LT
e4serv
0
91
図書館を使って情報デザインを学ぶ:高等学校情報科における実践の提案/C4LJP2024
e4serv
0
110
未来を創る歴史教育としての情報教育:AIとの共生を考える「歴史総合」の授業実践/IPSJ-SSS2024-2-2
e4serv
0
82
高等学校「地理総合」の教科書における情報社会の扱い/IPSJ-CE175-06
e4serv
0
110
高等学校情報科教科書における「情報」の定義:2023年度調査/IPSJ86-2H-03
e4serv
0
92
メディアリテラシー科目におけるフェイクニュース疑似発信演習の実践/IPSJ-CE174-11
e4serv
0
68
第1期から第4期までの教育振興基本計画における情報教育・ICT利活用の扱われ方の変遷/IPSJ-CE173-07
e4serv
0
90
Other Decks in Education
See All in Education
Sanapilvet opetuksessa
matleenalaakso
0
32k
書を持って、自転車で町へ出よう
yuritaco
0
160
Генезис казарменной архитектуры
pnuslide
0
200
Multimodal Interaction - Lecture 3 - Next Generation User Interfaces (4018166FNR)
signer
PRO
0
1.5k
Ch4_-_Partie_1.pdf
bernhardsvt
0
110
Policing the Poor
oripsolob
0
330
AI 時代軟體工程師的持續升級
mosky
1
2.4k
Padlet opetuksessa
matleenalaakso
4
13k
Ch4_-_Cours_2.pdf
bernhardsvt
0
190
家族をスクラムチームに! アジャイルで取り組む家事と育児 | Install Scrum to Family
coosuke
PRO
1
230
とある EM の初めての育休からの学び
clown0082
1
2.5k
論文紹介のやり方 / How to review
kaityo256
15
77k
Featured
See All Featured
Performance Is Good for Brains [We Love Speed 2024]
tammyeverts
8
690
The Illustrated Children's Guide to Kubernetes
chrisshort
48
49k
Code Review Best Practice
trishagee
67
18k
Let's Do A Bunch of Simple Stuff to Make Websites Faster
chriscoyier
507
140k
Making Projects Easy
brettharned
116
6.1k
Mobile First: as difficult as doing things right
swwweet
223
9.5k
Designing for humans not robots
tammielis
250
25k
Building a Modern Day E-commerce SEO Strategy
aleyda
38
7.2k
Fireside Chat
paigeccino
37
3.3k
[RailsConf 2023] Rails as a piece of cake
palkan
53
5.4k
The World Runs on Bad Software
bkeepers
PRO
67
11k
Build The Right Thing And Hit Your Dates
maggiecrowley
34
2.6k
Transcript
ICT活用と情報教育に対する 大学新入生の意識と実態 麗澤大学 国際学部/情報教育センター 中園 長新 NAKAZONO Nagayoshi 2024-12-10 (Tue.)
大学ICT推進協議会(AXIES)2024年度年次大会 本研究は、JSPS科研費JP21K02864の助成を受けたものです 10AM2B-2
2 Summary 高校で旧課程を履修した大学新入生を対象として ICT活用と情報教育に対する意識・実態を探るアンケートを実施 ICT活用に対する実態 情報に関係する知識等に対して、すすんで知ろうとする意欲は高くない 自宅ネット環境等、知らなくても平時は困らないことに意識を向けない 情報教育に対する意識 「情報」を、単なるICT 活用に留まらず、広い概念としてとらえている
高校情報科 ≒ パソコンスキル学習(タイピング、オフィススイート) 来年度以降は新課程履修者との比較を実施予定 2024-12-10 (Tue.) 大学ICT推進協議会(AXIES)2024年度年次大会 [10AM2B-2] ICT活用と情報教育に対する大学新入生の意識と実態
3 研究の背景 2018(H30).03 高校学習指導要領改訂(新課程) 2022(R04)年度入学生から新課程へ移行 新課程の共通教科情報科 必履修科目「情報Ⅰ」 + 選択科目「情報Ⅱ」 原則として全ての高校生が「情報Ⅰ」を履修
2025(R07).01実施の大学入学共通テストから「情報」入試追加 (国立大学受験生は原則全員が「情報」の受験必須) 2025(R07).04 新課程(+共テ出題)で学んだ高校卒業生が大学入学 2024-12-10 (Tue.) 大学ICT推進協議会(AXIES)2024年度年次大会 [10AM2B-2] ICT活用と情報教育に対する大学新入生の意識と実態 4ヶ月後!
4 研究の目的と特徴 2009(H21)年改訂の旧課程を履修した大学新入生を対象と して、ICT活用や情報教育についてどのような意識を持っており、 どのような実態にあるのかを調査し明らかにする 高等学校の教育課程や内容を対象とするのではなく、 それらによって学んだ卒業生すなわち大学新入生を対象とし、 学習者自身の意識や実態に着目する点が、本研究の特徴 2024-12-10 (Tue.)
大学ICT推進協議会(AXIES)2024年度年次大会 [10AM2B-2] ICT活用と情報教育に対する大学新入生の意識と実態 新旧課程履修者の比較をする前に、まずは 旧課程履修者の意識・実態を明らかにしよう!
5 アンケート調査 麗澤大学1年次必修科目「情報リテラシーA」履修者を対象に アンケート調査を実施 実施時期: 2024年4月15~25日 回答者数: 641名 (科目履修者数に対する回収率75.4%) 実施形態:
Googleフォームを用いたオンラインアンケート 調査内容 ICT活用の実態 (利用しているICT端末、自宅ネット環境 etc.) 情報教育に対する意識 (「情報」に対するイメージ、高校での履修状況 etc.) 2024-12-10 (Tue.) 大学ICT推進協議会(AXIES)2024年度年次大会 [10AM2B-2] ICT活用と情報教育に対する大学新入生の意識と実態
6 調査結果1:ICT活用の実態 1/2 2024-12-10 (Tue.) 大学ICT推進協議会(AXIES)2024年度年次大会 [10AM2B-2] ICT活用と情報教育に対する大学新入生の意識と実態 なし (
数回答 ) ( ) その なし ( 数回答 ) ( ) BYOD端末の種類 タブレットとスマートフォン ( ) ( 数回答 ) ※ , 年度データは筆者らの先行研究 (AXIES2022/2023発表)に基づく参考値
7 調査結果1:ICT活用の実態 2/2 2024-12-10 (Tue.) 大学ICT推進協議会(AXIES)2024年度年次大会 [10AM2B-2] ICT活用と情報教育に対する大学新入生の意識と実態 自宅のネットワーク環境の種類 自宅でPCをネット接続する方法
8 ICT活用の実態に関する考察 BYOD端末やスマホで何のOSを使っているかは認識している ただしアンケートでは「OS」という用語は使わず「種類」を問うた ネットワーク環境については詳細を把握していない学生が多数 家族が契約し、本 は関与していない? 理由はともかく、詳細を知ろうとしていない学生が多数 「知っておかないと困る」情報については意識を向けているものの 「知らなくても使える」情報については意識を向けていない
ネットワーク構成は旧課程の情報科でもある程度学ぶはずだが… 2024-12-10 (Tue.) 大学ICT推進協議会(AXIES)2024年度年次大会 [10AM2B-2] ICT活用と情報教育に対する大学新入生の意識と実態
9 調査結果2:情報教育に対する意識 pre 論文(予稿)には、ワードクラウド、階層的クラスタ分析、 共起ネットワークの図を掲載しています 発表スライドでは、図はワードクラウドのみ掲載し、 各分析の結果を統合して紹介します 2024-12-10 (Tue.) 大学ICT推進協議会(AXIES)2024年度年次大会
[10AM2B-2] ICT活用と情報教育に対する大学新入生の意識と実態
10 調査結果2:情報教育に対する意識 1/2 時代に即した活用 意味理解 世の中の理解 データ活用 知識とコミュニケーション よりよく生きる 選択手段
2024-12-10 (Tue.) 大学ICT推進協議会(AXIES)2024年度年次大会 [10AM2B-2] ICT活用と情報教育に対する大学新入生の意識と実態 「情報」とはどんなものだと思いますか?
11 調査結果2:情報教育に対する意識 2/2 ネットワークの仕組み オフィススイート スライドショー プレゼンテーション タイピング 基礎知識 2024-12-10
(Tue.) 大学ICT推進協議会(AXIES)2024年度年次大会 [10AM2B-2] ICT活用と情報教育に対する大学新入生の意識と実態 高校情報科で学んだこと
12 情報教育に対する意識に関する考察 情報概念のとらえ方 大学新入生にとっての「情報」とは、ICT との関わりを持ちつつも、 それだけに留まらない広い概念として意識されている 情報をある程度多義的にとらえようとしている → 情報について幅広く学んでいく下地がある 情報科で学んだ内容
タイピングやオフィススイートの操作スキルに重点 情報活用能力の本質的育成・習得に至っていない ただし、実際の授業実践と学習者の感覚が異なる 能性もある 2024-12-10 (Tue.) 大学ICT推進協議会(AXIES)2024年度年次大会 [10AM2B-2] ICT活用と情報教育に対する大学新入生の意識と実態 齟 齬 ?
13 調査全体の考察(大学新入生の意識・実態) 「情報」を、単なるICT 活用に留まらず、意味理解や コミュニケーション等を含む広い概念としてとらえている 日頃から情報概念に触れており、(意識してか無意識かはわからないが) 情報というものについて考える機会が存在していることを示唆 情報に関係する知識等に対して、自らすすんで知ろうとする 意欲は高くない 自宅ネット環境等、知らなくても平時は困らないことに意識を向けない
高校情報科 ≒ パソコンスキル学習 2024-12-10 (Tue.) 大学ICT推進協議会(AXIES)2024年度年次大会 [10AM2B-2] ICT活用と情報教育に対する大学新入生の意識と実態
14 今後の展望 情報が大学入試科目になることで何が変化するか? 授業がおろそかにならず、教科の本質的な学習を推進することが できるという点で、今後の発展が大いに期待できる 学習が受験対策に偏重してしまうと、単にテストの点数を取るだけの 学びに矮小化されてしまい、学びの本質的意義を見失う 2025年度から大学に入学する新課程履修者との比較調査 本調査(に類する調査)は、来年度以降も継続実施予定 2024-12-10
(Tue.) 大学ICT推進協議会(AXIES)2024年度年次大会 [10AM2B-2] ICT活用と情報教育に対する大学新入生の意識と実態
16 Summary(再掲) 高校で旧課程を履修した大学新入生を対象として ICT活用と情報教育に対する意識・実態を探るアンケートを実施 ICT活用に対する実態 情報に関係する知識等に対して、すすんで知ろうとする意欲は高くない 自宅ネット環境等、知らなくても平時は困らないことに意識を向けない 情報教育に対する意識 「情報」を、単なるICT 活用に留まらず、広い概念としてとらえている
高校情報科 ≒ パソコンスキル学習(タイピング、オフィススイート) 来年度以降は新課程履修者との比較を実施予定 2024-12-10 (Tue.) 大学ICT推進協議会(AXIES)2024年度年次大会 [10AM2B-2] ICT活用と情報教育に対する大学新入生の意識と実態