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公開用: 多元的技術: なめ敵とPluralityについて

公開用: 多元的技術: なめ敵とPluralityについて

2023年10月27日 第二回なめら会議 で発表しました。
なめらかいぎのメンバーに向けたFunding the Commons Tokyoのプレゼン資料
になります。
https://www.fundingthecommons.io/tokyo-2024

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HiroHamada

July 23, 2025
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Transcript

  1. https://www.radicalxchange.org/media/blog/political-ideologies-for-the-21st-century/ 日本における議論 AI+VC層 AI+UBI層 落合陽一 無意識データ 民主主義 成田悠輔 なめ敵 鈴木健

    一般意志2.0 東浩紀 シンセティック テクノクラシー コーポレート リバタリアニズム デジタル デモクラシー 経済的平等 多人数での協力 存亡の危機の軽減 分散性 自由と権利 普遍性 経済合理性/成長 メリトクラシー AI alignment 僕メタ 落合渉悟
  2. その他のムーブメント AI アライメント AI が人間の思惑を超えて動作しないよう にコントロールする技術 慈善資本主義 (Philanthrocapitalism) 慈善活動によるマーケットの課題を解決 するムーブメント

    e.g. The Giving Pledge 効果的利他主義 (Effective Altruism) [MacAskill, 2014] 効果的な( 功利的な) 利他の実践 インパクト投資 (Impact Funding) ソーシャル課題やインパクトへの投資 グローバルな社会的課題への対処 ビル&メリンダゲイツ、ウォー レン・バフェットによる創設
  3. RadicalxChange (RxC) RadicalxChange Foundation 2018 年より Glen Weyl やAudrey Tang

    らが中心に組織 Vitalik Buterin も参加 クリプトにおける思想的、アカデミック的なグ ループの一つ Plurality( 複数性・多元性) 概念を中心に据える Plural Voting ・Plural Funding などの提案
  4. 政治哲学的なPluralityの問題意識 「政治的なものの概念」 by カール・シュミット 1888-1985 ワイマール期のドイツ 政治的なものは区別を、敵と味方の区別に求めた( 「友・ 敵」理論) 分けること、同一性を強く意識した理論

    「全体主義の起原」など by アーレント 1906 - 1975 戦後ドイツの全体主義への反省 人間の根源的な複数性 全体主義≒複数的な存在を同一化する運動 敵味方を区別せずにいかなる手段で協力、そして自由に導ける のか。 「革命について」by アーレントによる議論
  5. マルクスによる生産様式→経済構造→社会政治 構造の決定 生産様式ではなく『交換様式』にその根源があ ると考えた。 四つの交換様式 D は、A →B 、C を経てA

    の高次元の回復として出 現する。 見返り 見返りなし 知り合い A: 贈与と返礼 B: 収奪と再分配 知り合いではない C: 商品交換 D: X 交換様式Dの”x” 柄谷行人 1941- 哲学者、批評家 バーグルエン賞 (2022 年)
  6. “なめらかな社会とその敵” 鈴木健 スマートニュースCEO NAM 生成へ寄稿、コミュニティ 通貨としてのPICSY 伝搬投資貨幣(PICSY )を中心に、スケー ルフリーな構造的な分断= 膜として議論

    膜を” なめらか” にすることで、社会の構造 的な変化を促すことを提示 仮想的な“ 敵“ として、 『友敵理論』by カー ル・シュミット
  7. スマートニュースとbalance https://www.lifewire.com/ best-news-aggregators- 4584410 SmartNews, 2012 鈴木健, CEO 複数の政治的な立場から バランスよく情報を提供

    2016年以降の米国選挙で バランスが取れたニュー スフィードに対する関心 が高まった。 https://globis.jp/person_articles/704
  8. “なめらかな社会とその敵”とPluralityの差異 活動時期 2018 年- 2000 年前後より 出自の違い? 経済学 / オープンソースコミュニティ

    ? 受容しているコミュニティの違い クリプトコミュニティ 日本のスタートアップコミュニティ etc. 膜を前提とするか膜をなめらかにするか? 技術的な差異がでてくるのか?
  9. Funding the commonsとRxC Funding the commons 分散型ストレージを提供するProtocol Labs が 公共財の議論を通じて、Web2

    、Web3 、リサ ーチ、フィランソロピー、インダストリーを つなぐ議論を行うイベント。 Glen Weyl も登壇し、公共財に関する発信の拠点 となっている。
  10. FtC Tokyo 2024開催 FtC Tokyo 2024 について担当者とすで に話しており、Q2 で実施を考えてい る。

    DeSci Tokyo 、Plurality Tokyo とともに 開催予定 社会的共通資本 AI alignment 人口減少 オープンソースカルチャー フィランソロピー (+ なめ敵)
  11. 参考文献 DeSci Tokyo https://desci-tokyo.jp/ DAO UTokyo https://utbciii.com/2023/08/08/2024-dao-todai-conference/ Funding the Commons

    https://fundingthecommons.io/ https://www.youtube.com/@Funding-the-Commons/videos https://www.radicalxchange.org/media/blog/political-ideologies-for-the-21st- century/ https://toyokeizai.net/articles/-/363750 RxC foundation https://www.radicalxchange.org/ Plural AI alignment https://twitter.com/RadxChange/status/1666150237881225216 Plurality Plurality Institute https://www.plurality.institute/ Plurality Book https://github.com/pluralitybook/plurality GETTING Plurality https://gettingplurality.org/