Web人材育成は失敗していないか?という問いを仮置きしてみて、そう自分が仮説だてる背景をスライドに展開してみた。自分の頭の中をいくらかでも整理して構造的にとらえたくてスライドに展開してみたが、洗練されているとは言いがたい。たたき台ということで、ご容赦願いたい。 編集後記は、筆者ブログ(心のうち)にて。 https://hysmrk.cocolog-nifty.com/blog/2023/03/post-bc93be.html
Web人材育成は失敗していないか?2023/3/6林 真理子
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当スライドの位置づけ⚫ 「Web人材って、どこの誰を指して?」は、読んでくださった方に範囲指定をお任せしたく、⚫ 「うちのことだわー」とか、「うちは該当しないわー」とかあれば、「うちって、どこの誰を指して?」を、むしろ私が教えてほしい!という仮説検証フェーズのスライドです。⚫ 当スライドを話し合いのきっかけ(仮説)とし、各現場検証に使っていただければ幸いです。
Webの普及・発展に伴い、新しい学習テーマが続々と流入Webスタンダード⇒Web人材に求められるパフォーマンスの専門分化・高度化は不可避情報アーキテクチャ 人間中心設計UIデザインプロジェクトマネジメントUXリサーチサービスデザイン開発エンジンマネジメントツールUXライティングアプリ開発 プロダクトマネジメント
業界コミュニティが形成され、情報交換・ノウハウ共有が活発Webの普及・発展に伴い、新しい学習テーマが流入⚫ Webスタンダード⚫ UIデザイン⚫ 情報アーキテクチャ⚫ プロジェクトマネジメント⚫ 人間中心設計⚫ UXデザイン⚫ サービスデザイン⚫ 開発・マネジメントツール⚫ UXライティング⚫ アプリ開発⚫ プロダクトマネジメント専門分化・高度化が不可避⇒本人にやる気さえあれば、いくらでも 「学ぶ機会」 にあふれている⁉SNS技術ブログ専門メディア記事同業コミュニティのイベント社内イントラ・Slack社員研修オンライン講座入門書籍有志の社内勉強会
しかし、その 「学ぶ機会」 を仔細に観てみると…Webの普及・発展に伴い、新しい学習テーマが流入⚫ Webスタンダード⚫ UIデザイン⚫ 情報アーキテクチャ⚫ プロジェクトマネジメント⚫ 人間中心設計⚫ UXデザイン⚫ サービスデザイン⚫ 開発・マネジメントツール⚫ UXライティング⚫ アプリ開発⚫ プロダクトマネジメント専門分化・高度化が不可避→認知・認識 →現場で発揮・定着 →洗練・伝授SNSブログ専門メディア記事同業コミュニティのイベント社内イントラ・Slack社員研修オンライン講座入門書籍自分の現場では試せる機会がない(やらずじまい)機会あったらやってみよう(忘却の彼方)とりあえず取り入れた、いい感じ♪(FBなし、できてるつもり)慣れた案件タイプ、周囲のサポートありきで遂行可(環境変わると応用不可)社内勉強会ふぅん 面白そうなるほど!人に教える中で学び直すことも多い学ぶ機会は“入り口”に集中している気も…現場で発揮している人は、実際どれだけ育っているのか?
学ぶ機会は、「入門者を育てる」施策に偏っていないか?Webの普及・発展に伴い、新しい学習テーマが流入⚫ Webスタンダード⚫ UIデザイン⚫ 情報アーキテクチャ⚫ プロジェクトマネジメント⚫ 人間中心設計⚫ UXデザイン⚫ サービスデザイン⚫ 開発・マネジメントツール⚫ UXライティング⚫ アプリ開発⚫ プロダクトマネジメント専門分化・高度化が不可避到達人数SNSブログ専門メディア記事同業コミュニティのイベント社内イントラ・Slack社員研修オンライン講座入門書籍社内勉強会気づく注意を向ける興味をもつ 価値を知る原理・原則・方法を理解するオフィシャルな場で人に説明できる試行経験をもつ(実際やってみる)自分の至らぬ点と学習法がつかめる欠点を意識し、支援・助言を得ながら自ら完遂できる自動化され、当たり前にできる(他へ意識を向けられる)→認知・認識 →現場で発揮・定着特定の文脈・環境下を前提とせず、多様なパターンで応用できる入門者を育てる一人前を育てる→洗練・伝授熟練者を育てる後進育成ができる(指導、助言、支援)玉石混交の情報供給過多一気に撃沈⁈百花繚乱⇒自己啓発の活動に委ねるだけでは、一向に“入り口”から脱出できない
「一人前を育てる」 施策が手つかず/手薄になっていないか?Webの普及・発展に伴い、新しい学習テーマが流入⚫ Webスタンダード⚫ UIデザイン⚫ 情報アーキテクチャ⚫ プロジェクトマネジメント⚫ 人間中心設計⚫ UXデザイン⚫ サービスデザイン⚫ 開発・マネジメントツール⚫ UXライティング⚫ アプリ開発⚫ プロダクトマネジメント専門分化・高度化が不可避到達人数気づく注意を向ける興味をもつ 価値を知る原理・原則・方法を理解するオフィシャルな場で人に説明できる試行経験をもつ(実際やってみる)自分の至らぬ点と学習法がつかめる欠点を意識し、支援・助言を得ながら自ら完遂できる自動化され、当たり前にできる(他へ意識を向けられる)→認知・認識 →現場で発揮・定着特定の文脈・環境下を前提とせず、多様なパターンで応用できる入門者を育てる一人前を育てる→洗練・伝授熟練者を育てる後進育成ができる(指導、助言、支援)SNSブログ専門メディア記事同業コミュニティのイベント社内イントラ・Slack社員研修オンライン講座入門書籍社内勉強会玉石混交の情報供給過多一気に撃沈⁈百花繚乱⇒本人が発揮する現場の文脈が組み込まれた実践機会にバトン渡す必要
学習の“入り口”にとどまってしまう要因を考察してみると…「一人前を育てる」施策に手つかず/手薄になる要因⚫ 「一人前を育てる」フェーズを踏めるかは、本人次第と思い込んでいる⚫ 「一人前を育てる」施策は手間がかかるし、長期的に取り組む余裕がない⚫ 「一人前を育てる」施策を仕組み立てて展開する専門ノウハウを持たない「入門者を育てる」施策に偏ってしまう要因⚫ 「入門者を育てる」施策は単発・短期的に実現し、インパクトを得やすい⚫ イベント・講座・書籍は集客力・販売数を求め、間口広い入門者層に傾注
「一人前を育てる」施策が、個人・組織・産業の成長を盤石にするWebの普及・発展に伴い、新しい学習テーマが流入⚫ Webスタンダード⚫ UIデザイン⚫ 情報アーキテクチャ⚫ プロジェクトマネジメント⚫ 人間中心設計⚫ UXデザイン⚫ サービスデザイン⚫ 開発・マネジメントツール⚫ UXライティング⚫ アプリ開発⚫ プロダクトマネジメント専門分化・高度化が不可避気づく注意を向ける興味をもつ 価値を知る原理・原則・方法を理解するオフィシャルな場で人に説明できる試行経験をもつ(実際やってみる)自分の至らぬ点と学習法がつかめる欠点を意識し、支援・助言を得ながら自ら完遂できる自動化され、当たり前にできる(他へ意識を向けられる)→認知・認識 →現場で発揮・定着特定の文脈・環境下を前提とせず、多様なパターンで応用できる入門者を育てる一人前を育てる→洗練・伝授熟練者を育てる後進育成ができる(指導、助言、支援)ここの人材育成支援こそ重点課題