日々の業務でテスト設計技法を上手く使えないと相談を受けることが少なくありません。相談者は決して努力していないわけでは無く、テストに関する研修を受けたり、書籍を読んで勉強をしたりしています。それにもかかわらずそのような悩みを持つ方がいらっしゃいます。テスト設計技法を上手く使うためには、テスト設計技法そのものの理解を深める以外に、事前にやっておくべきことや考慮すべきことがあります。テスト設計技法を使う局面という足下だけを見ていても難しく、顔を上げてテストプロセス上の"それ以前"、つまりテスト分析設計に目を向けることが大切です。そして、顔を上げるだけではなく、テスト分析設計はもちろんテストそのものに取り組むための技術力向上が必要となります。それらに取り組む先で、テスト設計技法をうまく使うためのマインドが得られることでしょう。
本基調講演では、JaSST'19 Hokkaido のメインテーマである「マインドアップ」につなげていくために「フェイスアップ」「ビルドアップ」という観点から、これまでの自身の経験も交えながらお話しいたします。
「フェイスアップ」パートでは、テスト設計技法を上手く使うために、テストプロセスの視点から、事前に取り組むべきことについて、2019年4月に発行した「[改訂新版]マインドマップから始めるソフトウェアテスト」をベースにお話します。
「ビルドアップ」パートでは、テスト設計技法を高度に使えるエンジニアになるため/育てるために活用できる技術やコミュニティ等を紹介し、今後どのように取り組んでいくべきかを考えます。
90分という短い時間ですが、一緒に「その先のマインドアップ」の姿を捉えましょう!
https://www.jasst.jp/symposium/jasst19hokkaido/report.html#S1