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生成AIとエンジニアの仕事と私~実践知を添えて~
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is_ryo
June 15, 2025
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生成AIとエンジニアの仕事と私~実践知を添えて~
is_ryo
June 15, 2025
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Transcript
生成AI とエンジニアの仕事と私 ~ 実践知を添えて~ 2025/06/13 【ORION × スマレジ共催】生成AI 時代に考えるエンジニアのキャリア会議
いずりょー / is_ryo #EngineeringManager@Sprocket #TypeScript が好き #JavaScript は嫌い #kansai.ts Organizer
# フロントエンドカンファレンス関西実行委員 X → @is_ryo
生成AI 活用してますか?
生成AI ってエンジニアのしごと を奪うもの?
弊社の生成AI 事情 主にClaude 、Gemini を利用している エンジニアだけでなく非エンジニアも一定数活用している エンジニアはRooCode 、ClaudeCode とか、非エンジニアはClaude のWeb
アプリとか ClaudeProject を活用して生成AI アプリみたいなものを作っている コーディング作業はすべてRooCode に任せるべく試行錯誤中 Devin により技術的負債の解消を実験的に行っている 社内外向けに生成AI エージェントの開発をしている 社内向けは割と実験場として好き勝手やっている
今日は私自身の経験談からお話します。 ※ すべて個人の意見です。
エンジニアとしての仕事が どう変わったか?
エンジニアとしての仕事がどう変わったか? 1. コードを( ほぼ) 書かなくなった 2. レビューの時間が減った 3. 設計も生成AI とやるようになった
4. 新しい知見を生成AI 経由で得るようになった 5. 生成AI をどう活用すると効果的か考えることに時間を使うようになった
コードを( ほぼ) 書かなくなった 何よりアウトプットを出す速度が早すぎるので、コードを書くという作業は人 間がやる必要がなくなった 最初は一つの関数とかテストとか一部のコードを書いてもらう程度だった が、この半年でかなり賢くなったので、もうアプリケーション丸ごと任せら れるくらいになっている エンジニアじゃなくてもPoC レベルのアプリケーション作れちゃう世界が来て
いる 例) 弊社のPdM は非エンジニアだが、週に1,2 個くらいプロトタイプ作るこ とが可能になっていた
レビューの時間が減った 一次レビューは生成AI に任せるようになってきた ある意味機械的に判断できるような指摘内容は生成AI がしてくれるので、その 前提で人間がレビューできるようになった Biome でLint とFormat して生成AI
での一次レビューが通ってから、人間が レビューする コード規約や設計思想など、開発組織で定めているルールをコンテキストと して生成AI に渡して、どういう観点でレビューしてほしいかをプロンプトで書 いて、チューニングしてを繰り返している これがプロンプト芸、否、プロンプトエンジニアリングか… となっている
設計も生成AI とやるようになった アプリケーションの設計も生成AI とやるようになった まず設計書に重要なことを書いて、生成AI に校閲してもらう インターネットに転がっているプラクティスを参照して、様々なパターンを提 案してくれる。しかも非現実的な速度で… 生成AI に設計書を作らせて、それを次のタスクに渡してアプリケーションを
実装させることをよくやっている
新しい知見を生成AI 経由で得るようになった 先程の話にもつながるが、ふとしたタイミングで自分の知らない知見を得る 機会が増えた 新しい言語やフレームワークなどの知見 クラウドサービスなどのアップデート情報 半年前に比べて生成AI が参照できる情報の鮮度・精度が上がってきている Web 検索するのが当たり前になってきた
生成AI をどう活用すると効果的か考えることに時間を 使うようになった 人間の生産性は生成AI によって爆発的に向上した が、生成AI 自体の生産性ももっと上げられると掛け算的に全体的な生産性が 向上できそう ということで生成AI の生産性みたいなことを考えるようになってきた
プロンプトでどんな情報を投げるか、どこまでのコンテキストを持たせてお くべきかみたいなことを考えながら試行錯誤している
これからどういう エンジニアが求められるか
これからのエンジニアに何が求められるか 1. コーディング力よりも設計力 2. 高い表現能力、言語化能力 3. 生成AI を活用した業務・組織設計力 4. 生成AI
を組織に広める活動
コーディング力よりも設計力 コードを書く能力では勝てない… ので任せた方がいい うまく対応できない言語、フレームワークはあるが、大半はうまく対応し てくれる ただ生成AI は自立して何もないところから生み出すことはできない 何かしらのトリガーがないと動き出さない 人間がどんなアウトプットを期待しているのかを伝えてあげないといけな い
生成AI にどんなものを作って欲しいのかという情報を、曖昧さを可能な限り 排除した上でプロンプトを投げられるようにならないといけない
高い表現能力、言語化能力 生成AI は人間から渡されたプロンプトから、期待されるアウトプットを生成 してくれる 要するに入力として渡すプロンプトの質が重要 プロンプトの質を上げるためには極論「生成AI が毎回同じ理解をしてくれるよ うな明確な情報、曖昧さを排除した情報」を書く必要がある 期待するアウトプットについてうまく表現、言語化できないといけない プロンプトの質で生成AI
のアウトプットの質が大きく変わってくる
生成AI を活用した業務・組織設計力 ただ生成AI を使うだけでなく、業務や組織に組み込むようなアクションが取 れると、組織として強くなれる可能性がある エンジニアの作業を代行する生成AI エージェントを作る コーディング業務はもうDevin やClaudeCodeAction に任せて非同期で作業
させる これはマネジメント領域に関わってくるかも知れないが、マネージャーでなく ても生成AI の力で組織設計の一端を担うことができるという可能性がある 生成AI を活用した組織としての生産性向上の施策を考えている
生成AI を組織に広める活動 生成AI をエンジニアだけが使っていても会社としては成長しない 組織全体が生成AI を使いこなせると全体的なアウトプット量が爆増する そのための育成や体制づくりを引っ張っていくような姿勢が必要になってく るだろう 弊社は生成AI 合宿をしたり、そこでのアウトプットの発表会をしたりしている
生成AI で何ができるのかをイメージできる非エンジニアが増えてきた 定量的に生産性を測るのは難しいが、感覚的に生産性が上がってきているよ うに感じている
まとめ 生成AI はエンジニアの仕事をなくすものではなく、変えるもの 怖がって近寄らないのではなくて、寄り添っていこう 相手( 生成AI) のことを知って、どんな言葉を届けるとより良い仕事をしてくれ るのかを考えてあげよう 人間関係と近しいものがある これからエンジニアの仕事や価値というのはどんどん変わっていくだろう
し、その波に乗れる気持ちを持っておくことが大事 乗るしかない、このビックウェーブに… 今回は表面的な話に絞ったので、もっと深い話をしたい!なので懇親会で話 しましょう!
Thanks!!!