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開発チームの自走力を育む「イテレーションマネージャー」という取り組み / iteration manager

開発チームの自走力を育む「イテレーションマネージャー」という取り組み / iteration manager

「プロジェクトマネジメント Tips LT会 vol.4 #pmtipslt」の発表資料
https://rakus.connpass.com/event/243077/

Yu Kawanami

May 11, 2022
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Transcript

  1. 自己紹介 • かわなみゆう • @kawanamiyuu • BABY JOB 株式会社 /

    2021.11 入社 • エンジニアリングマネージャー ◦ 保育施設向けのおむつ定額サブスク「手ぶら登園」 ◦ 保活支援の新規事業 • 3 兄弟(6, 4, 2)の父 2
  2. 半年前 その後(≒ 現在) 7 <前提>開発体制の変遷 手ぶら登園サービスの開発 (5 名くらい) 新規事業の開発 (2

    名) 指揮統制型マネジメント (サバイバルモード) 新規事業の開発 (2 名) 手ぶら登園サービスの開発 (10 名前後のメンバーを  2〜3 チームに分割) 私 私 コーチ型マネジメント (学習モード)
  3. 「イテレーションマネージャー」とは ② 期待する行動の例 • チームの日々の開発状況を把握する ◦ バーンダウンチャートの更新 ◦ 朝会(夕会)でチームの開発状況や相談事項を発信 ◦

    追加タスクや遅延タスクの調整 • チームや開発状況に対して何らかの問題や課題を発見した場 合にアクションを起こす ◦ イテレーション中に適宜、チームに対して確認や提案する ◦ マネージャーに報告や連絡、相談する 12
  4. 「イテレーションマネージャー」とは ③ 取り組みの背景と目的 • チーム開発体制を構築していく中で、2つの課題 ◦ ① マネージャー(私)のマネジメント業務負荷の増大 ◦ ②

    リーダーシップの不在 • 持ち回りのルーティーン的な役割かつ、スコープを限定した役割 として、(なるべく気軽に)メンバー全員にリーダー視点を養っても らう 13
  5. 取り組みの結果 <マネージャー(私)視点> • ◎ マネジメント業務負荷が大幅に軽減 ◦ 開発チームに対するイテレーション粒度の能動的なキャッチアップがほとんど不 要に • ◎

    個人のリーダー視点の育成の集積が、チームの自走力に ◦ メンバー各個人に一定のリーダー視点・マネジメント視点をもってもらえるように なったことで、セルフマネジメント可能な自走できるチームに近づいた 15
  6. 取り組みの結果 <メンバー視点> • ◎ スコープが小さく、マネジメント初心者でも取り組みやすい • ◎ 役割をローテーションすることで、役割自体やその役割の作業内容が属人化しな い •

    ◎ メンバー同士でイテレーションマネージャーの役割・作業を補うなど連帯感が生ま れやすい • ◎ 明示的な役割が存在することで、イテレーションというスコープでの開発チームでの コミュニケーションや意思決定がしやすい(早い) 17 メンバーに アンケートを実施
  7. 取り組みの結果 <メンバー視点> • △ 役割の定義が不明確であったり、役割の理解が不十分だったりすると、当人が把 握しなければいけない(と思い込む)対象が膨大になり、頭と稼働がパンクする • △ チームリーダー(*)とイテレーションマネージャーの棲み分けが難しい ◦

    イテレーションというスコープを超える規模のプロジェクトやタスクに取り組む場合 ◦ 複数チーム間でのコミュニケーションが発生する場合 18 メンバーに アンケートを実施 *…最近、イテレーションマネージャーとは別に、各チームの窓口役となる役割(マネージャーの私から見るとほぼ「チームリーダー」という役割を担ってく れている)のメンバーが、当該チームのタスク管理やチーム間のコミュニケーションを率先して行っている。