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KOA協議会R2年度実践拠点づくり事業取組報告

 KOA協議会R2年度実践拠点づくり事業取組報告

KOA協議会ではR2年度の国のオーガニックビジネス実践拠点づくり事業に採択されていましたが、コロナの影響などもあり、また運営側の負担軽減の意味もあって、活動範囲を限定した形で進めてきました。

とりわけ8月以降は、有機農業に取り組む中小規模の生産者らの経営合理化・DX化について、個別事例を取り上げながらじっくり考える、というテーマに絞るなかで、個々の経営事例の紹介や管理ツールの開発実証などを進めてきました。

こちらはその概要についての報告です。

iga-vegy-murayama

March 20, 2021
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Transcript

  1. R2年度 KOA協議会 オーガニックビジネス拠点づくり事業
    本年度の主な取組
    ・海外での農業デジタルプラットフォーム事例について聞く(7月、日本植物燃料合田氏)
    ・農業経営合理化、デジタル化勉強会開催(8月から毎月開催/計8回)
    ・農場経営管理のデジタル化実証(いずれもかみむら農園・伊賀ベジを対象に)
    ― 栽培管理(アグリオン、アグリノートなどを試用)
    ― 販売および財務管理(アグリオン、Freeeなどを試用の後、独自PF開発)
    ・学校給⾷への有機農産物導⼊(⻲岡、京田辺)
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    ・KOA便関係者による意見交換会~作付検討会
    他、事業検討会⇒6月、8月、2月の3回理事会を実施

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  2. 農業経営合理化、デジタル化に関する勉強会 8月~3月
    中堅クラスの農業経営者を中心に、継続的な経営勉強会を開催している。
    とりわけ生産・販売に関わるデータを収集し、経営改善に利用する方策の検討を重視。
    生産履歴~原価算出、販売~JAS帳票管理などを効率化して、リアルタイムで経営の全体像を把握。
    各回では個々の経営状況についてじっくり聞きながら、それぞれが経営改善に生かしていく。
    (京都府普及センターの参加もあり。)
    なお、この取組は単に経営の合理化に特化するだけではなく、相互に情報共有しながら、
    生産者同士が相互に支え合うセイフティネットの意味も持つ。
    経営事例発表者
    児島( coco de planter )、赤穂( RedRice自然農園)、高田(音吹畑)
    岸田(岸田の畑)、大槻(and farm)、上村(かみむら農園)
    ⻄(あゆみ農園―ゲストスピーカー)

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  3. 経営管理業務と業務支援ツール例
    かみむら農園のサポートを中心にしながら
    メンバーそれぞれの経営手法について情報交換予定
    圃場オペレーション
    資材購⼊・使用・在庫管理
    圃場の作付計画管理
    生産工程管理(計画・記録)
    作業者労働時間管理
    収穫〜出荷管理〜指⽰
    有機JAS申請
    (生産管理記録、格付記録)
    販売管理
    出荷可能商品の連絡
    受注一括化
    ピッキングリスト
    納品書などの管理
    月末の請求処理
    ⼊金管理
    財務管理
    経費⼊力
    資産管理
    確定申告
    財務分析
    労務管理
    給与計算
    社会保険事務(労働保険、年金、健保)
    補助金申請など
    ⼈事規定〜
    研修など
    Agrion販売 Corec
    へんこ T-planner
    弥生会計 Money Foward
    freee 農業会計ソリマチ
    弥生販売
    弥生の給与計算
    Agrion アグリノート
    ソリマチ農業日誌
    有機JAS申請のための管理

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  4. 農場生産管理ツールの利用実証
    オーガニックでロットを販するならJAS取得が求めらる傾向が強まっている。
    ⇒ 生産記録~格付記録などを効率化していく必要性
    また、作物ごとの原価算出を行うことにより適正価格の設定や
    作付計画への反映、データ共有ができるようになるが、集計自体はとても煩雑。
    (昨年度、大槻氏が実証した内容を深めるためのツール検討)
    こうした課題を解決するのに適したツールの実使用感、利用方法などを検討。
    実際にアグリオン、アグリノートなどを導⼊〜使用してみた。

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  5. 販売管理ツール開発実証
    (生産者や流通業者がデータ共有するための方法検討)
    メール、FAX、Line、電話などでの受注をどうやって集約し、効率的にデータ運用していくか?
    FarmOも一つの形を与えたが、相手先ごとに発注の形態は異なっているので、
    これらのデータを何らかの形で整理して持っておく必要がある。
    また中間卸売事業者(KOA便の今後の形態もその一つ)が⼊ってマージン設定が必要な場合、
    現状の仕組だと自社のシステムにうまく適合させていくことが難しい。
    生産者側のデータをデジタル化するとともに、様々な業態の流通組織が共通利用できるような
    データハンドリング方法を検討するため、販売管理システムの開発実証を進めてきた。
    ローコードのアプリケーション(ファイルメーカー)を用いた
    生産者ごと、小売店ごとのシステムのカスタマイズを行う方向を考えている。

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  6. 今後の予定〜将来展望について
    農業経営合理化を語る会を一つのモデルケースにしながら、
    情報共有〜経営改善を行うための生産者・流通業者のネットワークを構築予定。
    「オーガニック」に限定することはせず、中小規模の農業者が経営体として
    生き残っていくための連携の形について模索を続ける。
    ★4月〜5月頃にKOA会員メンバーを対象に、ここまでの取組成果について
    より詳細な報告を行うとともに、かみむら農園の事例を下敷きにしながら
    個々の生産者、小売事業者らのサポートを進めていく予定。

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