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老舗メーカーに アジャイル型要求開発を 導入してみました

老舗メーカーに アジャイル型要求開発を 導入してみました

2018/06/15にJaSST関西で講演した際の講演資料です
2024/06/20にSlideshareから移行しました

Kei Nakahara

June 15, 2018
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Transcript

  1. 中原 慶 (41歳、大阪市出身) 2 IT系アプリ開発 クラウドサービス開発 全社SW開発力強化 教育・コンサルティング、 ツール開発 2000年

    2004年 2012年 • WEBアプリ開発 • DB管理アプリ開発 • Java、モデリング、SPL、仕様記述 • TRICHORD, astah*の開発 • 講演、執筆 • クラウドサービス開発 • アジャイル型開発の展開 • ICT技術者育成 ソフトハウス
  2. 新規サービス開発 何が売れるか不明 儲かるか不明 2つの不確実性 顧客提供価値仮説 (P/S Fit) 成長(戦略)の仮説 (P/M Fit)

    迅速に仮説を検証しながら サービスを育てていく進め方がマッチ 今日のターゲット
  3. 言わなくても わかるだろ!! SW要求 SW要件 企画/ ビジネス要求 動くソフトウェア 組織構造と文化を変える ビジネスを考える人 SWを作る人

    聞いてない!! 書いてない!! ココ 誰が考えるの? 儲かる企画を 考えることが仕事 細かいことは開発 でよきに計らってね 売れるかどうか は企画次第 言われたものを QCDを守って開 発するのが仕事
  4. Ops Biz Customer DevOps cycle Dev Scrum Team Product Owner

    (企画部門) Dev/Scrum Master (開発部門) 部門を超えたチームを構築
  5. スプリント Product Backlog デイリースクラム プロダクトインクリメント スプリントプランニング スプリントレビュー 2~4週間 毎日 スプリントバックログ

    スプリント レトロスペクティブ Product Backlogの リファインメント インペディメント リスト 開発チーム Product Owner (PO) スクラムマスター 凡例 作成物 役割 イベント スクラムの成立に責任を持つ プロセスの番人/サーバントリーダー 開発チームの作業と製品の価値に 対するROIを最大化する Scrum
  6. Ops Biz Customer DevOps cycle Dev Scrum Team Product Owner

    (企画部門) Dev/Scrum Master (開発部門) 部門を超えたチームを構築
  7. チームで要求を開発する ビジネスを 考える人 SWを 考える人 • 前も同じような機能を作っ たけど誰も使ってないよ • 〇×より、△▪な解決がで

    きるよ 他社の〇×サービスは あ~だこ~だ 開発者も要求を提案、却下する 脱御用聞き ビジネス観点 技術観点 Product Owner (企画部門) Developer (開発部門)
  8. リリース計画 スプリント計画 開発 スプリントレビュー ふりかえり リリースふりかえり Product Backlog Scrum 開発の進め方

    Product Owner (企画部門) Dev (開発部門) アジャイル型 要求開発 ビジネスビジョン/マイルストン そのために 何を どこまで作るか 製品
  9. 「アジャイル型要求開発」の進め方と手法 ステイクホルダーリスト プラグマティックペルソナ As-Is Customer Journey Map To-Be Customer Journey

    Map User Story Mapping よく用いられる手法 誰の どんな課題を どのように 解決するか 何をどこまで 作るか
  10. 「アジャイル型要求開発」の進め方と手法 ステイクホルダーリスト プラグマティックペルソナ As-Is Customer Journey Map To-Be Customer Journey

    Map User Story Mapping よく用いられる手法 誰の どんな課題を どのように 解決するか 何をどこまで 作るか?
  11. 「アジャイル型要求開発」の進め方と手法 ステイクホルダーリスト プラグマティックペルソナ As-Is Customer Journey Map To-Be Customer Journey

    Map User Story Mapping よく用いられる手法 誰の どんな課題を どのように 解決するか 何をどこまで 作るのか?
  12. ステイクホルダーリスト プラグマティックペルソナ As-Is Customer Journey Map To-Be Customer Journey Map

    User Story Mapping よく用いられる手法 「アジャイル型要求開発」の進め方と手法 これだけでは不十分! 何をどこまで 作るか?
  13. 誰の どんな課題を どのように 解決するか ステイクホルダーリスト プラグマティックペルソナ As-Is Customer Journey Map

    To-Be Customer Journey Map User Story Mapping よく用いられる手法 「アジャイル型要求開発」の進め方と手法 運用体制/コスト面も含む サービスの保証範囲(サービ スレベル)の検討と共有 サービスレベルを満たす 非機能要求と 実現範囲を特定 何をどこまで 作るか?
  14. 最小限の価値と実現範囲の特定 非機能要求特定 評価方法と目標値 設定 ユーザータスクの 洗い出し 受け入れ基準 設定 見積もり 優先順位付

    見積もり 優先順位付 User Story Mapping 非機能検討 要求項目(User Story) 非機能要求評価項目 サービスの 保証範囲の ビジネス要求 どんな観点を どんな優先順位で どの程度保証するか 非機能要求の観点 参照: ・IPA非機能能要求グレイド ・JIS X 25010:2013 製品品質モデル Product Backlog リリースまでに絶対にやらないとい けない項目(ex. セキュリティテスト、 負荷テスト)は最優先に配置 非機能要求対応項目 非機能要求も含む実現範囲の特定
  15. Ops Biz Customer DevOps cycle Scrum Team Product Owner (企画部門)

    Dev/Scrum Master (開発部門) 部門を超えたチームを構築 QA (品証部門) Dev
  16. 3つの観点で要求と品質を開発する ビジネスを 考える人 SWを 考える人 • 前も同じような機能を 作ったけど誰も使って ないよ •

    〇×より、△▪な解決 ができるよ 他社の 〇×サービスは あ~だこ~だ 他の製品では こんな問題が起こったよ あ~だこ~だ ユーザー視点で 品質を 考える人 要求項目と 保証範囲
  17. リリース計画 スプリント計画 開発 スプリントレビュー ふりかえり リリースふりかえり Product Backlog Scrum •

    品質レベル決定 • テスト計画/テスト要求 分析/テスト設計 • 受け入れ基準の決定 • 受け入れテスト作成 PBI毎の受け入れ基準の決定 テスト要求分析、設計、および、 テスト設計に従った要求項目 ごとの受け入れテスト作成 テスト実施状況の確認 テスト結果(プロダクト品 質)の確認 開発の進め方 Product Owner (企画部門) Dev/Scrum Master (開発部門) QA (品質保証部門) 品質観点での プロセス改善提言 (プロセス品質) 品質観点での プロセス改善提言 (プロセス品質) 注)PBI:Product Backlog Item
  18. 引用:IPA 非機能要求グレイド https://www.ipa.go.jp/sec/reports/20180425.html IPA非機能要求グレイド システム及び ソフトウェア品質モデル 引用:http://www.discovertodeliver.com/ 引用: JIS X

    25010:2013システム及びソフトウェア製品の品質要求及び評価 (SQuaRE)−システム及びソフトウェア品質モデル Discover to Deliver
  19. 何をもって完成か? • Done(完成)の定義(DoD: Definition Of Done) • 各スプリントで開発するインクリメント(製品)の完成の 定義をチームで決定し、共通理解にする •

    完成したインクリメントは実際に利用可能で、Product Ownerはいつでもリリースができる • Undone work • インクリメントをリリース可能とするために各スプリントで絶対に やらなければならないが、毎スプリントはできていないこと。 リリースに対するリスク。 • ex. ベンダーを使ったセキュリティの脆弱性テスト 参照:Scrum Guide 2017 https://www.scrumguides.org/docs/scrumguide/v2017/2017-Scrum-Guide-US.pdf#zoom=100 https://www.scrumguides.org/docs/scrumguide/v2017/2017-Scrum-Guide-Japanese.pdf