- 10 - 組織を取り巻く「確実な変化」 n 組織を取り巻く状況のうち、「影響が⼤きく、確実に起きる(既に起きている)変化」として、以下の 要因について考慮した 「地球環境」というリミット l 企業のあらゆる活動の上限として「地 球環境」が認識され始めている (ex. SDGs、ESG投資、etc) l 気候変動対策を中⼼に、限りある地球 資源を前提とした組織運営が必要とな る 多様な「ステークホルダー」 l 株主の利益を中⼼とした時代から、企 業活動に関連する多様なステークホル ダーを考慮した組織運営が求められる (ex. ステークホルダー資本主義) l すなわち、多元的な価値基準を考慮し た組織運営が必要となる 「⾼齢化」と「少⼦化」 l ⽇本は若年⼈⼝の減少、⾼齢者⼈⼝の 増加が同時に進⾏し、社会構造全体と しての変化が求められる l 2040年には⽇本の労働⼈⼝の中⼼が 65-69歳となる 「働き⽅」の多様化 l 新型コロナにより、社会全体としてリ モートワークに対する適応が進んだ l オフィスワークとの併⽤(週3⽇出勤 など)の推進など、多少のトレンド変 化はありうるが、「すべて出社前提」 の世界に戻る可能性は低い 「世代」による価値観 l 世代により働くことに関する価値観が 少しずつ変化している(ex.Z世代) l 「世代」という区切り⽅が解像度が⾼ くない可能性もあるが、⼀定の変化の トレンドがあることは⾒込まれる
- 13 - (参考)Phase1ミーティング / 組織を取り巻くトレンド(4つの仮説) n Phase1のプロジェクトメンバーによって、「組織を取り巻くトレンド」についても幅広く検討する時間 を取り、以下の4つの仮説が上がってきた ①「⾼付加価値Helper」の存在 l ソース理論(Source Principle)では “Source”, “Specific Source”, “Helper” の3つに区分され、 Helperは時間・スキルを提供する⼈を指す l 組織の中では、「⾼付加価値のhelper」が強く求めら れる構造にあるのではないか︖ l それが技術の浸透(DXなど)、産業構造の転換、働 く価値観の変化などに伴って変化する可能性がある ③ 世界の中での⽇本の地⽅化 l 端的に⾔えばグローバルの中で存在感が低下している l 辺境になることによって真の変⾰が起こりやすくなる 可能性もある(機会) l ⼀⽅、⼈材の流出は起こりやすくなる(脅威) ② 「サバイブモード」によるドライブ l 総じて⼈⽣を「サバイブ」のモードで⽣きることが多 く感じる l それはどのような環境によって引き起こされるのか︖ (インターネットによる情報の可視化、育った環境や 親の価値観、など) l サバイブが外発的だとすれば、その反対は︖フロー、 没頭、楽しさなど、内発的なもの︖ ④ 「⽣態系」としての組織観 l 組織を単⼀の境界線で捉えず、全体としての⽣態系と して捉えることはできるかもしれない l 組織内⽣態系と、組織間⽣態系の2つの発展可能性は ありそう l 具体的にユニークな実例も登場してきている
- 15 - 「個⼈」の変化︓2つの軸 n 個⼈の変化のトレンドを捉えるに当たり、縦軸には「希望する所属の仕⽅」(流動的←→固定的)を取り、 横軸には「主なドライバー」(⾃⼰表現←→サバイブ)を取った 流動的な 所属を望む 固定的な 所属を望む ⾃⼰表現を 重視 サバイブを 重視 個⼈の変化 A B C D
- 28 - 2つのマトリクスの読み解き⽅①︓「社会の変化」 n 「組織」の未来の姿の洞察のために「社会」と「個⼈」の変化を掛け合わせて考える n 「社会の変化」は、4つの象限のいずれか1つが実現する(いずれも25%の確率で発⽣する)ものとして扱う 社会の変化 l 4象限の「どれか1つ」が実現する l 発⽣確率はいずれも25% 25% 25% 25% 25%
- 29 - 2つのマトリクスの読み解き⽅②︓「個⼈の変化」 n 「組織」の未来の姿の洞察のために「社会」と「個⼈」の変化を掛け合わせて考える n 「個⼈の変化」では、⼈が4つの象限の中からいずれか1つの「選択」し、その分布の結果として社会全体が 変化する 個⼈の変化 l ⼀⼈⼀⼈が「選択」する l その選択結果の分布として社会全体が変化する