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リクルートテクノロジーズでAIを開発する意義

 リクルートテクノロジーズでAIを開発する意義

2017/12/05 日本印刷技術協会主催セミナー「AIはビジネスでどこまで役に立つか?~業務効率化、サービス向上などAI活用の「いま」を知る」での、松田の講演資料になります

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Recruit Technologies

December 22, 2017
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Transcript

  1. 特徴量にフォーカス (0,0,1,0,0,0 ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・) 無意識の 特徴抽出 predict カブトムシっぽい 例えば500枚以上 predict

    似てるけど違う。 特徴と ラベルの 紐付け 足が6本 茶色い 角がある 光沢 カブトムシ 自動特徴抽出 ベクトル化 特徴と ラベルの 紐付け
  2. システム構成図 S3 log Chat API EC2 Core 日常会話 API Q&A

    API redis Input Message Return Message learning 画像認識 API 音声認識 API Elasticsearch Q&A Master
  3. FB機能 「利用されるほど精度が上がる自己学習システム」 正解・不正解を回答 不正解の場合 車種名を入力 No ◦ or ✕ 車種名

    1 ◦ - 2 ✕ フィット 3 ✕ 入力なし 4 ✕ 入力なし 車種名の入力されない教師なしデータも VATを使うことで学習に利用できる ※自動での学習は設計段階のため未実装
  4. 原稿内不一致/誤字脱字検出 • 複数の項目間での記述の矛盾や表記ゆれを検出できる 収容内容 2〜160人 キャッチコピー 300名まで貸し切りOK! 写真キャッチ 贅沢な街並を堪能! 写真キャプション

    …旭川の街並みが広がる景色を…. 矛盾 表記ゆれ 研修があるので 自身のない方も安心 数億円単位を金額の商談となる 自信 の • 間違い箇所を検出し、代替候補の文字/単語をサジェストできる
  5. 前提 • 問題を解決するものでなければいけない ◦ 「とりあえず試してみた」だけではビジネスとは言えない • 実際に使ってもらわなければ価値がない ◦ ソリューションとして提供し、導入するところまでやり抜く ◦

    顧客にコストをかけるだけの価値があると納得してもらう • ビジネスとしてスケールしなければいけない ◦ 限られた人材/時間で、より多くの利用者を獲得する
  6. コツだと思っていること 検討フェーズ 1. 問題を正しく見極める 2. 期待値を調整する 3. 長期的な伴走を覚悟する 実装フェーズ 4.

    機械学習部分をシステム本体から分離させる 5. シンプルな方法から試していく 6. 結果を正しく測る
  7. 2. 期待値を調整する • 精度への期待 ◦ 人間が完璧にできないように、機械が 100%の精度を出すことは不可能 ◦ 人間に近づけることは可能 •

    成果への期待 ◦ 最近のAIは自動でxxができる → 人間の仕事が無くなる……? ◦ 将来的な可能性も含めつつ、現時点での可能不可能を明確にする • 評価の方法をあらかじめ決めておく ◦ 目標の定量化をして、間違った方向の努力をしない ◦ ビジネス側の人間と技術者が、共通した数字で議論することが大事
  8. 3. 長期的な伴走を覚悟する • 精度面で継続的な改善が必要 ◦ 最初から精度が理想値まで上がるわけではない ▪ 精度を上げていく地道な作業が必要 ◦ 精度を常に評価しモニタリングし続ける必要がある

    • 長期的伴走のポジティブな側面 ◦ データが蓄積していくことで精度は向上していく • 「木こりのジレンマ」に陥らない ◦ 目の前の課題も大事だが、先を見越して投資をするのも大事
  9. 4. 機械学習部分をシステム本体から分離する • 関係性を疎にする ◦ 適する開発スタイルがそもそも違う ▪ ウォーターフォール型開発 vs. アジャイル型開発

    ◦ 本体システムの開発が終了しても機械学習部分の管理は続く • 独立して開発 ◦ インプット/アウトプットを決めておけば、中身の精度向上は本体システムに影響さ れずに実施できる ◦ マイクロサービス的な考え方
  10. 6. 結果を正しく測る • 構築した機械学習がビジネスとして価値があるかどうか ◦ やって意味があるの?あったの?に答える ◦ 施策の前後でどのKPIがどう変わったのかを測定 ◦ A/Bテストによる確認も重要

    • ロジックがブラックボックスであることの不安を取り除く ◦ 人間の感覚と機械の精度が一致しないことがある ◦ 例:レコメンド・推薦システム