● ナーミの反例では決め方によって選択される案が変わる事実を示せる ○ 決め方の研究者であるフィンランド・トゥルク大学のハンヌ・ナーミ教授が提唱 ○ どの決定方法も選挙や議会で使われた手法 決め方によって結果は変わる ※書籍『「決め方」の経済学』より 人数 4 3 2 1位 A B C 2位 D C E 3位 E D D 4位 C E B 5位 B A A ナーミの反例
● ボルダルールは順位に応じて配点し、点数が高い案を選択する方法 ● 一番得点の高いDが選択される ボルダルールでは… 人数 4 3 2 1位 A B C 2位 D C E 3位 E D D 4位 C E B 5位 B A A ナーミの反例 A:25点 B:23点 C:30点 D:31点 E:26点 ※1位5点、2位4点、3位3点、4位2点、5位1点
● 是認投票は有権者が案の中からいくつでも丸を付けられる方法 ● 下記の点線部分に丸を付けるとEが選択される 是認投票では… 人数 4 3 2 1位 A B C 2位 D C E 3位 E D D 4位 C E B 5位 B A A ナーミの反例 A:4票 B:3票 C:5票 D:4票 E:6票 ナーミの反例では「決め方」によって 全ての案が選ばれる可能性がある!!!
ボルダルールの特徴 ● ボルダルールは満場一致への距離が近い選択肢が選ばれる 人数 得点 4 3 2 1位 3 A B C 2位 2 C C B 3位 1 B A A 3案ある場合の 有権者9人による順位づけの例 Aが1位になるには10ステップが必要。 ・3人が3位⇒1位(2ステップx3人) ・2人が3位⇒1位(2ステップx2人) 同様にBは10ステップ、Cは7ステップ ⇒満場一致へはCが一番近い
情報量が多いので広く支持される選択が可能 ● 満場一致に一番近く、ペア勝者を最下位にせず、ペア敗者を選ばない ⇒ ボルダルールは他の手法と比べ情報量が多いため ● 方法も理解しやすいため、「良い決め方」に限りなく近いのでは? 人数 4 3 2 1位 A B C 2位 C C B 3位 B A A 多数決で扱う情報 人数 4 3 2 1位 A B C 2位 C C B 3位 B A A ボルダルールで扱う情報 情報量 <