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オンライン動画コンテンツ作成術 ― PowerPoint でここまでできる!(2020年6月)/how-to-make-movie-for-online-presentation-using-powerpoint-june-2020

オンライン動画コンテンツ作成術 ― PowerPoint でここまでできる!(2020年6月)/how-to-make-movie-for-online-presentation-using-powerpoint-june-2020

Microsoft PowerPoint (以下 PowerPoint) はナレーションを含めた
スライドショーを動画として書き出しが可能です。このセッションでは、PowerPoint を用いて YouTube 等で放送可能な動画ファイルの作成方法と注意点を解説します。前半は制作において知っておきたい事、後半はテクニック集です。

対象
- PowerPointでスライドを作成し、登壇の経験がある方

SORACOM
PRO

June 27, 2020
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Transcript

  1. オンライン動画コンテンツ作成術
    ― PowerPoint でここまでできる! ―
    Ver. June 2020 +
    株式会社ソラコム
    テクノロジー・エバンジェリスト
    松下 享平 “Max” / [email protected]

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  2. 自己紹介
    株式会社ソラコム / テクノロジー・エバンジェリスト
    松下 享平 (まつした こうへい) “Max”
    静岡県民 新幹線通勤族
    経歴: 東証二部ハードウェア・メーカーで
    情シス部門、EC事業責任者、IoT事業開発を経て現職
    講演や執筆を中心に活動、登壇回数は140+回 (2018年実績)
    好きな SORACOM サービス
    • SORACOM Funnel
    • SORACOM Air メタデータサービス
    • soracom-cli
    Twitter: @ma2shita
    フォローはお気軽に!
    オンラインで活動
    オンラインで活動
    今、話しているコト: 自己紹介と今日話す事

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  3. はじめに
    Microsoft PowerPoint (以下 PowerPoint) はナレーションを含めた
    スライドショーを動画として書き出しが可能です。
    このセッションでは、PowerPoint を用いて YouTube 等で放送可能な動画
    ファイルの作成方法と注意点を解説します。
    前半は制作において知っておきたい事、後半はテクニック集です。
    対象
    ➢ PowerPointでスライドを作成し、登壇の経験がある方
    ➢ バージョン: PowerPoint 2005
    ➢ [ファイル] > [アカウント] で確認可能
    ➢ OS 毎の違いが生じる場合は個別に記載
    今、話しているコト: 自己紹介と今日話す事

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  4. PowerPoint の動画作成機能
    ナレーション(音声)と
    タイミング(アニメーションや
    ページ切り替え)が記録
    動画ファイル
    ※ 具体的な操作方法は巻末をご覧ください
    今、話しているコト: 制作の流れとチェックポイントの全体像

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  5. 制作の流れとチェックポイント
    スライドの
    作成
    収録と
    編集
    ビデオの
    作成
    ✓ アニメーション、
    画面切り替え
    ✓ フォントサイズ
    ✓ アジェンダ分割
    ✓ 「今話している事」共有
    ✓ 収録準備
    ✓ 音量
    ✓ 速度
    ✓ フォーマット
    ✓ 書き出し時間
    今、話しているコト: 制作の流れとチェックポイントの全体像

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  6. 制作の流れとチェックポイント
    スライドの
    作成
    収録と
    編集
    ビデオの
    作成
    ✓ アニメーション、
    画面切り替え
    ✓ フォントサイズ
    ✓ アジェンダ分割
    ✓ 「今話している事」共有
    ✓ 収録準備
    ✓ 音量
    ✓ 速度
    ✓ フォーマット
    ✓ 書き出し時間
    今、話しているコト: スライド作成のポイント

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  7. 登壇と異なる点とスライド制作技
    視聴環境に影響されやすい
    (画面サイズ、画質、配信プラットフォーム)
    ➢ 後日公開無しのライブなら 144p を、
    オンデマンドなら 720p を想定して制作
    ※ 144p=256x144, 720p=1280x720(= HD)
    カジュアル入退出、ながら視聴
    ➢ アジェンダ分割 (別名: 連続ライトニングトーク)
    ➢ 「今話している事」共有
    今、話しているコト: スライド作成のポイント

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  8. 視聴環境に向けた制作ポイント
    アニメーション、画面切り替え
    ➢ 144p ならば無し、720p ならば入れても良し。
    動画差し込みも同様。
    ➢ 注意: FPS(フレームレート) 不足でアニメーションが台無しになる
    ケースがあり、また、帯域を消費するため音声に影響が出る可能性
    があるため、極力入れない事を推奨。
    ➢ 配信プラットフォームによってや得意な画質(FPS 含む)や音質レンジ
    が異なるのでテストは必須。 YouTube は優秀です。
    フォントサイズの最小値
    ➢ 144p ならば 24pt 、720p ならば 12pt。
    今、話しているコト: スライド作成のポイント

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  9. 720p
    144p
    20ポイント
    32ポイント
    フォントサイズの例
    今、話しているコト: スライド作成のポイント

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  10. アジェンダ分割
    5分
    ネタ
    5分
    ネタ
    5分
    ネタ
    ・・・
    すべてが
    プレゼンメッセージへつながる
    = 行動してもらいたい事
    どこから入っても役に立つ
    オンデマンドでも便利
    今、話しているコト: スライド作成のポイント

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  11. 「今話している事」共有
    話(スライド)への
    集中できる
    塾の送り迎えにおける困りごと
    話の目的を
    探る負担を無くす
    ※ 手前なので余裕があれば的 TIPS
    今、話しているコト: スライド作成のポイント

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  12. 制作の流れとチェックポイント
    スライドの
    作成
    収録と
    編集
    ビデオの
    作成
    ✓ アニメーション、
    画面切り替え
    ✓ フォントサイズ
    ✓ アジェンダ分割
    ✓ 「今話している事」共有
    ✓ 収録準備
    ✓ 音量
    ✓ 速度
    ✓ フォーマット
    ✓ 書き出し時間
    今、話しているコト: 収録と編集のポイント

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  13. 収録準備
    必要な機材
    ➢ ノート PC
    ➢ イヤホン
    あったらいいもの
    ➢ 外部マイク
    イヤホンは「視聴者と同じ目線(耳だけど)」で聞いた場合のチェックに使うためなる
    べく用意しましょう。
    マイクは内蔵マイクで試してみてからでも遅くはありません。Macbook は特に内
    蔵マイクが優秀です。
    テレカン用マイク内蔵ヘッドセットならイヤホン・マイク両方が同時にそろうので便
    利です。
    今、話しているコト: 収録と編集のポイント

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  14. 参考: 感情の伝達は音圧(≒音量)で決まる
    驚き
    喜び
    感情
    強度
    音圧
    伊東(水木) 久美子, 感情を含む音声に関する基礎研究 (II), 人
    間工学, 1985, 21 巻, 2 号, p. 81-87, 公開日 2010/03/11,
    Online ISSN 1884-2844, Print ISSN 0549-4974 より引用
    https://japanlinkcenter.org/openurl?rft.issn=1884-
    2844&rft.volume=21&rft.spage=81&res_id=soracom.jp
    今、話しているコト: 収録と編集のポイント

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  15. 収録のポイント 1/2
    音量チェックやテストは必須
    ➢ 本番ファイルの中にテスト用ページを準備して、収録の操作とデバイス、
    音量チェックを必ず行います。
    マイクとの距離は近く&一定を保つ
    ➢ 音質や音量の変化を小さくすることが重要です。
    収録は登壇時と同様のスタイルで行う
    ➢ 音量が上がり自然な抑揚がつきます。マイクとの距離やケーブルの長さ
    は収録前にチェックしましょう。
    ➢ 夜間の収録は音量が下がり抑揚も一定になりがちなので、お薦めしませ
    ん。
    今、話しているコト: 収録と編集のポイント

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  16. 収録のポイント 2/2
    最初の2~3枚を普段よりも遅めに話す
    ➢ タイトルコール、自己紹介、今日話すことくらいを「聞かせるつもり」の速度
    で、その後は早くなっても視聴側が慣れてくれます。
    ページを送りながら話すのは控えるべし
    ➢ 「この正体は…」とひきつけながら「これです」と、次のスライドに移る技法
    がありますが、ページの切り替えの際に音声がブツ切れます。この技法は
    控えた方が無難です。
    収録は原則走りきり、収録し直しはアジェンダ毎に
    ➢ 少々のミスは気にせず完走することを強くお薦めします。ページ毎の収録
    し直しは音質や音量だけでなくテンションも異なりやすく、視聴側の集中
    力が低下します。
    今、話しているコト: 収録と編集のポイント

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  17. 雑音対策
    雑音
    周辺環境
    要因
    ホワイトノイズ
    生活音
    話者
    要因
    ブレス音
    • 入力音量を下げ + 大きな声
    • 風防スポンジ
    • 静かな場所
    風防スポンジ
    ソフトウェアで解決したい場合は Krisp の利用もあり
    ノイズキャンセルソフトウェア「Krisp」の使用方法と効果
    https://qiita.com/ma2shita/items/84a1c80a07310c2b3d0d
    今、話しているコト: 収録と編集のポイント

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  18. 音量チェックやテスト方法
    1. YouTube 等を流して PC のスピーカー音量を合わせる
    • ニュースを流してみるのがお薦めです。
    2. 収録してみる
    • Windows: 収録画面の [設定] でマイクが適切か確認
    • macOS: [システム環境設定] > [サウンド] > [入力] でマイクが
    適切か確認
    • マイクからの音量は “入力音量” で調整
    • 実際の収録と同様に行います。
    3. 再生してみる
    • 音量をチェックします。
    今、話しているコト: 収録と編集のポイント

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  19. 制作の流れとチェックポイント
    スライドの
    作成
    収録と
    編集
    ビデオの
    作成
    ✓ アニメーション、
    画面切り替え
    ✓ フォントサイズ
    ✓ アジェンダ分割
    ✓ 「今話している事」共有
    ✓ 収録準備
    ✓ 音量
    ✓ 速度
    ✓ フォーマット
    ✓ 書き出し時間
    今、話しているコト: ビデオの作成のポイント

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  20. 書き出しフォーマット
    Windows
    • HD(720p)
    • 記録されたタイミングとナ
    レーションを使用する
    • [ビデオの作成] のダイアログ
    で “MP4” を指定
    macOS
    • ファイル形式: MP4
    • 品質: インターネット品質
    • 記録されたタイミングとナレー
    ションを使用する
    今、話しているコト: ビデオの作成のポイント

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  21. 書き出し時間
    書き出し時間は、最短でも再生時間と同じだけかかります。
    macOS での書き出しが不安定な場合があります。
    macOS で収録した pptx ファイルは Windows で書き出せ
    ます。早めに書き出しリソース確保しましょう。Amazon
    Workspaces という技もあります。
    今、話しているコト: ビデオの作成のポイント

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  22. View Slide

  23. 私たちは
    アナウンサーではない。
    プレゼンターである。
    プレゼンの極意は「行動を促す」こと。
    恐れるべきは「言い間違えより “勉強になりました”」
    ミスは気にせず、情熱を!

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  24. テクニック集
    • 収録からビデオ書き出しまでの操作
    • スクリーンキャスト(画面録画)
    • テロップ(動画への重ね合わせ)
    • 複数の動画をつなげる
    • ffmpeg の活用

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  25. テクニック:
    収録からビデオの書き出しまでの操作

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  26. 収録の開始
    収録をしたいスライドを選択して >
    [スライドショー] > [スライドショーの記録]
    • Windows: 左上の [記録] をクリックして3秒カウン
    トダウンの後に収録が始まります。
    • macOS: この瞬間から収録が始まります。
    注意点: 常に上書き収録となります(macOS は特に注
    意)。
    収録済みか否かは、スライド右下のスピーカー
    アイコンの有無で判別可能です。

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  27. 収録画面 (Windows)
    3カウントダウン後
    に表示ページから
    収録開始
    (止めるまで続きま
    す)
    表示ページから
    再生開始 (止める
    まで続きます)
    マイクデバイスの設定
    表示ページの
    収録済み時間
    全ページの
    収録済み時間
    この画面になり次第収録開始。
    操作はスライドショーと同じ。
    (スペースや矢印キーで次のアクションや次のページへ、
    ESCで終了)
    ※ アクションやページ切り替えのタイミングも記録されま
    す。
    注意点: 「次のスライド」を見ることができない

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  28. Windows の注意点
    収録中は “次のスライド” を見ることができません。
    (マルチモニターでも表示できません)
    タブレットやスマホ、もしくは別モニターにスライド全体を表
    示しておく等が考えられます。
    PowerPoint は同じファイルを複数ウィンドウで表示するこ
    とができないので、同一 PC 別モニターの場合は PDF 化す
    るなどの工夫が必要です

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  29. 収録画面 (macOS)
    この画面になり次第収録開始。
    操作はスライドショーと同じ。
    (スペースや矢印キーで次のアクションや次のページへ、
    ESCで終了)
    ※ アクションやページ切り替えのタイミングも記録されま
    す。
    表示ページの
    収録済み時間
    全ページの
    収録済み時間

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  30. 収録内容のチェック
    音声のみ
    スライド右下のスピーカーアイコ
    ンの音声コントロールパネルで
    再生
    音声+タイミング
    [スライドショー] >
    [現在のスライドから]

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  31. 収録時間の確認
    スライド毎の収録済時間は [スライド一覧] で確認可能。こ
    の時間の総和が動画時間となります。
    ※ 収録画面には総時間が表示されますが、上書き収録の
    危険性があるためお薦めしません。

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  32. 収録のし直し
    収録をし直したいスライドを選択し、収録の操作を行えば
    「上書き」で収録できます。
    (確認ダイアログが出ません)
    • 収録はページ単位となりますが、収録開始を行ったペー
    ジから収録終了まで続きます。
    • 当該ページだけ収録し直したい場合はバックアップファ
    イルを作った上で操作する事をお薦めします。
    (当該ページを終わらせたつもりで次のページに移動す
    ると、次のページも「収録」されてしまいます)

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  33. PowerPoint の「ビデオの作成」
    [ファイル] > [エクスポート] > [ビデオの作成]
    Windows
    (mp4, wmv)
    macOS
    (mp4, mov)

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  34. テクニック: スクリーンキャスト(画面録画)
    Windows
    PowerPoint で[挿入] > [画面録
    画]
    あとは録画範囲を指定していし
    て録画を開始します。
    macOS
    QuickTime Player で [ファイル]
    > [新規画面収録]
    出来上がったファイルを
    PowerPoint に貼り付けます。
    https://support.apple.com/ja-jp/guide/quicktime-
    player/qtp97b08e666/mac

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  35. テクニック: テロップ(動画への重ね合わせ)
    動画をスマホ等で撮影した後
    PowerPoint 上で合成できま
    す。
    利用例としてはネームテロッ
    プなどが考えられます。
    再生時間に合わせてアニメー
    ションを重ねることもできます。
    ※クロマキー合成機能はあり
    ません。 動画
    PowerPoint 上で作ったオブジェクト動画

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  36. テクニック: 複数の動画をつなげる
    動画をそれぞれページに貼り付け
    ることで書き出し時に1つの動画に
    することができます。
    その際ページ間に「画面切り替え」
    によるエフェクトも有効になります。
    (いわゆるトランジション機能)
    ページ間の切り替え時間は動画の
    再生時間分待ってくれるため、タイ
    ミングの設定も不要です。
    応用として、一つの動画の中で中間
    部分を切り取りたい場合にも利用で
    きるテクニックです。
    動画1
    動画2
    画面切り替え [フェード]

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  37. テクニック: ffmpeg の活用
    再エンコーディングで 1/5 程度に圧縮できます。
    ffmpeg -i orig.mp4 out.mp4
    再生時間を数%圧縮できます(その分、早口になります)。
    # 再生時間を5%短縮
    ffmpeg -i orig.mp4 -filter:v:0 "setpts=PTS/1.05" -filter:a:0 "atempo=1.05" out.mp4
    音量を調整します。
    # 現状の音量を調査する (max_volume を調べる)
    ffmpeg -i orig.mp4 -vn -af volumedetect -f null -
    # max_volume が 0 になるようにゲインを調整する (max_volume の結果が -12.5 dB だった場合)
    ffmpeg -i orig.mp4 -af volume=12.5dB out.mp4

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  38. 世界中のヒトとモノをつなげ
    共鳴する社会へ

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