YouTubeで公開した動画に使用した投影資料の共有です(2026/6/26公開)。
■動画の内容
M&A仲介・FAを「非専任」で複数社に同時依頼すれば、競争が起きて高く売れる――そう考える方は多いのですが、実際には高く売れるどころか安くなるリスクのほうが高くなります。
非専任を避けるべき理由と、では専任なら安心かというとそうではない「専任契約の落とし穴」、その自衛策までをわかりやすく解説します。
■動画URL
M&A仲介を複数使うと失敗する!非専任がダメな理由と専任のリスクの防ぎ方(19分23秒)
https://youtu.be/yQxPj7XDct4
■出演者
古旗淳一(公認会計士・税理士)
株式会社STRコンサルティング代表取締役
買い手企業担当者としてのバックグラウンドを生かし、独立後は数多くのM&Aの相談に対応。
専門家としての知識と現実的な実務経験、最新の現場情報を踏まえてわかりやすく解説します。
【動画内容の要約】
M&Aで会社を売るとき、仲介・FA業者を「非専任」で複数社に同時依頼すれば、業者同士が競争して高く売れる――そう考える売り手は少なくありません。しかしこれは、M&A取引独特の構造を見落とした誤解です。公認会計士・税理士が、非専任複数仲介をおすすめしない3つの理由と、専任契約の落とし穴、そしてその自衛策までを実務目線で解説します。
▼ 非専任複数仲介をおすすめしない3つの理由
・他社に取られるかもしれない案件には業者が本気で動かず、準備も粘りも放棄される(3社に頼んでも各社2割の力しか出さない)
・複数業者が我先にアプローチするため情報管理が崩壊し、誇大営業や打診先の暴走(同業・取引先への無断打診)リスクが高まる
・画一的な情報開示ができず競争入札が機能しない。競うのは仲介同士だけで、価格を上げる買い手同士の競争は起こらない
▼ 専任契約の注意点と自衛策
・専任の最大のリスクは、業者に放置される「死蔵在庫」化。解除で縛られ半年〜1年を失うことも
・自衛策①:解除条件を明確にする(例:契約から3カ月後は一方的に解除可)+定期報告で業者にプレッシャーをかける
・自衛策②:テール条項(契約終了後の一定期間に成約したら手数料を払う取り決め)の対象範囲を、誰が読んでも明確な形で定義する
▼ 結論
M&Aは不動産と違い、会社ごとにオーダーメイドの情報開示が必要で、しかも秘密厳守が鉄則。だからこそ「非専任で競わせる」発想は機能せず、信頼できる1社と専任で組み、契約条件で自衛するのが高値売却への近道です。