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Management 3.0 モデルのエッセンス(前編)

7a29c02251394fc05ebd88c631c562dc?s=47 Taku Fujii
September 11, 2020

Management 3.0 モデルのエッセンス(前編)

Jurgen Appeloが提案した Management 3.0 のモデルを Appeloの著書 "Management 3.0 : Leading Agile Developers, Developing Agile Leaders" に沿って概説しています。本前編では、Management 3.0 のモデルの土台を成す複雑系の科学を簡単に紹介し、Management 3.0 のモデルの3つのビューである、どのように人々を元気づけるか、どのようにチームに委任するか、どのように制約をそろえるかの概要を紹介します。 

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Taku Fujii

September 11, 2020
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  1. Management 3.0 モデルの エッセンス(前編) 2020/9/12 大阪Management 3.0 読書会 藤井 拓

  2. 自己紹介 6年ほど電機メーカーで研究開発し、その後ソフトウェアの世界に転職 し、30年。その間、何回か、管理職を経験。昨年4月に定年で再雇用 になり、現在はアジャイルコーチ/コンサル、トレーナー、翻訳、研究に 従事。 • 関係しているコミュニティー ➢ 大阪Management 3.0

    読書会 ➢ エンタープライズアジャイル勉強 会 ➢ JISA教育研修タスクフォース ➢ オブジェクトの広場 • 興味を持っている分野 ➢ アジャイルなマネジメント ➢ 組織の転換 ➢ アジャイル要求 ➢ アジャイルパラダイムのス ケール 2
  3. なぜ、マネジメント3.0 なのか?  アジャイル開発(のような活動)に合うマネジメントの在り方をどう考 えたらよいか分からない。  自己組織化  サーバントリーダーシップ 

    Jurgen Appeloが書籍『Management 3.0 — Leading Agile Developers, Developing Agile Leaders』でその1つの回答となるマネジメント3.0を 理論と実践の両面から提案した Jurgen Appelo, Management 3.0 — Leading Agile Developers, Developing Agile Leaders, Addison-Wesley, 2010 3
  4. 本プレゼンのゴール  マネジメント3.0の土台となる理論を概説する  線形 vs 非線形 → 複雑系の科学 →

    複雑適応系 (CAS)  情報-イノベーションシステム  自己組織化  マネジメント理論  理論を実践するためのマネジメント3.0の3つのビューのエッセンスを 説明する  どのように人々を元気づけるのか  どのようにチームに委任するのか  どのように制約を揃えるか 書籍『Management 3.0 — Leading Agile Developers, Developing Agile Leaders』の構成にだいたい沿って説 明します。以降、書籍名を『Management 3.0』と略して表記します。 4
  5. マネジメント3.0モデル(マーティー) チームに委任する 人々を元気づける 制約を揃える コンピテンス を育む 構造を 成長させる すべてを 改善する

    書籍 『Management 3.0』の図を基に作成 5
  6. 第1章「物事は、なぜそう単純ではないのか」  線形 対 非線形  線形的な立場  物事の因果関係を理解することができる 

    因果関係を基づいて、将来何が起きるかが決まる(因果決定論)→予測可能  例:ボールの軌跡、比較的機械的な作業  非線形的な立場  物事の因果関係を簡単に理解することができない  因果関係が明確に分からないので、将来何が起きるかを簡単に予測できない  例:コロナウイルスの流行、地球温暖化による気象の変化 6
  7. 考えて(議論して)みよう  因果決定論や線形な立場は、マネジメントスタイルと関係するか?  線形な立場ではうまく対応できない問題の例を考えてみよう 7

  8. 第3章「複雑系の科学」 :システムとその分類  システム(系)  「宇宙のほとんどの現象は、その要素間の網目のような関係性と捉えること ができる」(出典:『Management 3.0』を独自に翻訳)  例:太陽系、地球の気候、組織、ソフトウェア開発チーム

     システムの分類  システムは、その「構造の複雑さ」と「振る舞いの複雑さ」の2軸で分類できる  「振る舞いの複雑さ」とは、その振る舞いの予見が困難なことを意味する やや こしい 構造 振る舞い 単純 秩序がある 複雑な カオス的 8
  9. 第3章「複雑系の科学」 :システムの分類(続き)  システムの分類(続き)  構造の複雑さのレベル:構造が単純、構造がややこしい  例:三輪車、自動車  振る舞いの複雑さのレベル:秩序がある、複雑な、カオス(無秩序)的

     例:投げたボール、コロナウイルスの流行、2重振り子、株式市場 以降のスライドでは、 「振る舞いの複雑さ」を「複雑性」、「複雑さ」と呼ぶ ややこし い 構造 振る舞い 単純 秩序がある 複雑な カオス的 9
  10. 考えて(議論して)みよう  システムを「構造の複雑さ」と「振る舞いの複雑さ」の2軸で分類したときに、 前のスライドの例は各々どこの区画に分類できるだろうか。  また、人間の組織はどこに分類できるか。 ややこ しい 構造 振る舞い

    単純 秩序がある 複雑な カオス的 10
  11. 第3章「複雑系の科学」 :複雑適応系  複雑適応系  環境に適応することができる複雑系のこと  例:生物、変化に柔軟に対応する組織  複雑適応系は、秩序とカオスの間に位置する

     カオスの縁、ケオディックとも呼ばれる  複雑思考  「マネジメント3.0モデルは、複雑性思考を適用する。それは、マネージャー が自己組織化するチームを作ったり、かじ取りできないと仮定している。その 代わりに、チームは育てられ、成熟されなけれならない。…. 」(出典: 『Management 3.0』を独自に翻訳) 11
  12. 「物事は、なぜそう単純ではないのか」と 「複雑系の科学」のまとめ  一連の出来事を捉えて、対応する上で、線形的な立場と非線形的な 立場がある  様々な現象は各々システムにより生じると考えられるが、それらのシ ステムは構造的な複雑さと振る舞いの複雑さの2軸で分類できる  企業や組織を取り巻く世界を複雑系として捉えるならば、それにより

    よく対応するためには複雑適応系 (CAS) ではあるべきではないか 12
  13. 4章-9章の構成 理論と実践に関する章が交互に出てくる  第4章「情報-イノベーションシステム」(理論)  第5章「どのように人々を元気づけるか」(実践)-1番目のビュー  第6章「自己組織化の基本」(理論)  第7章「どのように人々に委任するか」(実践)-2番目のビュー

     第8章「目的に沿って導き、統治する」(理論)  第9章「どのように制約を揃えるか」(実践)-3番目のビュー 書籍 『Management 3.0』の図を基に作成 13
  14. 第4章「情報-イノベーションシステム」  生き残りの鍵は、イノベーションにある!  複雑適応系(CAS)であるソフトウェア開発チーム、あるいは企業は、ビジネス の世界でまず生き残り、繁栄しなければならない  そのためには、イノベーションを生み出すようなCASであるべき  情報-イノベーションシステム

    書籍 『Management 3.0』の図を基に作成 14
  15. 第4章「情報-イノベーションシステム」(続き)  個性  CASとして、個性を持つことが大事  個性を構成するのは、美徳である  それは、アジャイルの価値に囚われる必要はない 

    「どのようなプロジェクトでも、人々の個性とモチベーションが適切に対応されたときにのみ、 知識はイノベーションを導く。…それら(美徳)は、人々の振る舞いを決め、他の人々のモチ ベーションに大きく影響する。」(出典『Management 3.0』を独自に翻訳)  組織(CAS)の統制  必須多様性の法則(Law of Requisite Variety)  「システムが安定であるためには、その統制メカニズムが状態数が、統制対象のシステムの 状態数と等しいか、大きくなければならない」(出典『Management 3.0』を独自に翻訳)  →マネージャーがすべて統制するのは無理であり、メンバーも一緒に統制する必要がある 15
  16. 考えて(議論して)みよう  情報-イノベーションシステムの5つの歯車を考えた場合、あなたの組 織ではどの歯車が課題になるだろうか?  イノベーションを生み出すために個性が有効だという経験がある か? 16

  17. 第5章「どのように人々を元気づけるか」 :モチベーション  創造性  モチベーション  X理論とY理論  外発的モチベーションと内発的モチベーション

     モチベーションを下げるもの(デモチベーション)  自己決定理論  内発的なモチベーションを構成する3つの内発的なニーズ  コンピテンス  自律性  結びつき  Steven Reissの16個の基本的な欲求 17
  18. 第5章「どのように人々を元気づけるか」 :モチベーション(続き)  モチベーション(続き)  チームメンバーの10個の欲求 1. 有能だと感じること 2. 受け入れられていると感じること

    3. 好奇心 4. 名誉 5. 理想主義 6. 独立性(自律性) 7. 秩序 8. 権力 9. 社会的接触(結びつき) 10. 地位 18
  19. 第5章「どのように人々を元気づけるか」 :個性  多様性  個性  メンバーと自分の個性を評価し、理解する  書籍では、16パーソナリティー診断などの様々なパーソナリティー評価方法を紹介して

    いる  自分(マネージャー)の個性の評価結果をチームに公開する  自前(DIY)でチームの価値を求める  チームの価値を決める  50個の美徳(アジャイルの価値を含む)のリストを用いて5ステップで決める  そして、自分の個人的な価値を定める  聖人君主であったり、万能であったりする必要はない 19
  20. 考えて(議論して)みよう  マネージャーとして、5つの歯車の動きをどのようによりよくするか?  パーソナリティー評価や自前でチームの価値の決定を試みてみよう。 20

  21. 「情報-イノベーションシステム」と 「どのように人々を元気づけるか」のまとめ  企業や組織がビジネスの世界で生き残り、繁栄するためには、イノ ベーションを生む出すCASであるべき  イノベーションを生み出すためには、情報-イノベーションシステムの 5つの歯車が円滑に動くようにマネジメントしなければらない  モチベーションについては、メンバーの内発的なニーズ(欲求)を理

    解し、それらにどのように対応できるかを考える必要がある  個性については、メンバーと自身を理解し、さらにそこからチームと しての価値を見つけ出していく必要がある 21
  22. 第6章「自己組織化の基本」 :自己組織化とその特徴  自己組織化とは  「自己組織化は、中央の権威や外部の要素が計画を通じてそれを課すことなく、シ ステムにおいて構造やパターンが表れるプロセスである。」(出典『Management 3.0』を独自に翻訳)  自己組織化は、自然界ではありふれた現象である。

     例:結晶の析出、生命、…  自己組織化の特徴  環境あるいは境界があることで、自己組織化が起こる  自己組織化自身は、良くも悪くもない  自己組織化に対して、方向性(価値)が設定されることで良しあしが決まる  自己組織化により、新たな性質が創発することがある  不随性:システムの部分を取り除くことで、無くなる性質 22
  23. 第6章「自己組織化の基本」 :判断と指揮  判断  「複雑性の観点で、組織やチームが一緒に決断するのには正当な理由があ る」(出典『Management 3.0』を独自に翻訳)  暗やみ原則:「あるシステムの各エージェントは、システムのすべての振る舞

    いを知らない」(出典『Management 3.0』を独自に翻訳)  システムの指揮  コナント-アッシュビーの定理:「あるシステムの優れた調整者は、そのシステ ムのモデルを持たねばならない」(出典『Management 3.0』を独自に翻訳)  →より適切な情報を持つものに、指揮を委譲した方がよい 23
  24. 第6章「自己組織化の基本」 :委任  委任(Empowerment)  権力を委ねること  聡明な統制の例として、老子の道徳教が引用されている  「聡明な統制は、無統制あるいは自由として現れる。…」(出典『Management

    3.0』を独 自に翻訳)  道徳教17章か?  人々に委任する理由は、モチベーションを改善することではなく、マネージし やすさを改善するためである。 …人々は、好むと好まざるとに関わらず、既 に自ら持つ情報で自分自身で判断を下すように委任されなければならない。 (出典『Management 3.0』を独自に翻訳) 24
  25. 考えて(議論/実践して)みよう  家族やコミュニティーにおいて、「ネットワーク中の情報がどの個別 ノードよりもよい」ことを用いて、よりよい判断を下した例があれば、 それを紹介しよう。 25

  26. 第7章「どのようにチームに委任するのか」 :委任対委譲  マネージャーとして心がけること  モチベーションの負債を作らない  魔法使いになる  委任

    対 委譲  委譲:  何らかの責任を誰か他の人に任せる行為(出典『Management 3.0』を独自に翻訳)  委任:  委譲以上のものであり、以下のことをサポートする  リスクを取る  個人の成長  文化の変革  権威を認めることだけではなく、自らがどれほど力を持っているかを認識する。(出典 『Management 3.0』を独自に翻訳)  それでも、マネージャーにとっては怖いことでもある 26
  27. 第7章「どのようにチームに委任するのか」 :委任の成熟度と権限のレベル  委任の成熟度  低レベルの委任:会社に大きな影響を及ぼさないような責任  中レベルの委任:採用の際のインタビュー、従業員の自己学習など  高レベルの委任:給料を一緒に決める、プロジェクトの選択など

     タスク毎  権限のレベル  7段階の権限レベル → デリゲーション・ポーカー  関与する人々  特定の個人、同じ権限レベルの人たち、チームが関与する人を選ぶ 27
  28. 考えて(議論/実践して)みよう  自分自身の組織は、どのような委任の成熟度を設定しているか。  自分がこれまでどのような権限レベル、関与する人々に対してタスク を委任してきたか。 28

  29. 「自己組織化の基本」と 「どのようにチームに委任するのか」のまとめ  自己組織化は、中央の権威が計画を通じて課すことなく、システム において構造やパターンが表れるプロセスである  それ自身は良いものにも、悪いものにもなりうる  構造と振る舞いが複雑な世界を相手にする場合、1人の人がその世 界を把握し、適切な判断を下すのは困難である

     その代わりに、適切な情報を持つ人やチームに委任すべきである  委任は、(組織の)成熟度という観点と、タスク毎の権限レベル、関 与する人々という観点で考え、改善していくべきである 29
  30. 第8章「目的に沿ってリードし、統治する」 :自己組織化するチームとマネージャー(その1)  自己組織化だけでは十分ではない  自己組織化だけでは、その良し悪しは決まらない  そのために、少しのマネジメントが必要になる  システムにいる全員にとって、価値のある方向にかじ取りをする。…私は、それを「制約

    を揃える」と呼ぶ。(出典『Management 3.0』を独自に翻訳)  システムとルール  普遍性クラスというセルラーオートマトン(システム)の分類  クラスI:「世の終わりルール」を伴うシステム  クラスII:すぐにとても退屈な構成に至り、それ以上の動きがなくなる  クラスIII:初期パターン次第で、不安定で予見性が無い  クラスIV:比較的安定して、生き生きと創造的で創発的なパターンを示す 30
  31. 第8章「目的に沿ってリードし、統治する」 :自己組織化するチームとマネージャー(その2)  マネージャーの3つの役割  マネージャーの第1役割は、高いレベルのパラメーターを構成することである  組織において制約を設定する時に、マネージャーの2番目の責務は、システムを守 ることである。 

    人々のグループに対して制約を揃える時に、マネージャーの3番目の責務は、自己 組織化するシステムの方向を定めることである。 (出典『Management 3.0』を独自 に翻訳)  パラメーターを構成する  自己組織化するチームは、一定のパラメーターが決定的な範囲にある時にカオス の縁に取り組む(出典『Management 3.0』を独自に翻訳)  多様性、情報のフロー、チーム間のつながりなど  ゲームの細かいルールを作る必要はない 31
  32. 第8章「目的に沿ってリードし、統治する」 :自己組織化するチームとマネージャー(その3)  システムを守る  マネージャーとして、私は働くのによく、安全な組織とするための基本的な管 理を実施し、そして人々や共有されたリソースが確実に公平に扱われること で、人々と共有されたリソースを守る。(出典『Management 3.0』を独自に翻 訳)

     例えば、ハラスメントやイジメなどが起きないようにしたり、限られた予算や共有環境を 管理する 32
  33. 第8章「目的に沿ってリードし、統治する」 :リーダーシップ対統治  Appeloは、マネージャーとリーダーを区別することに反対  マネージャーはリーダーでもあり、統治者でもある。しかし、マネ ジャーが統治者とリーダーの両方である必要はない。  統治あるいは管理的リーダーシップ 

    マネージャーは、人事的な権限を持ち、人々の所属とチームへの割り当てを行う  創発的リーダーシップ  人々が、自らの自由意志でそのリーダーに従う  可能にするリーダーシップ  マネージャーが、マネージャーではない人がリードすることを許容する 33
  34. 第8章「目的に沿ってリードし、統治する」 :目的  生きているシステムの3つの目的  内発的な目的:生きているシステムが本来的に持つ目的  外発的な目的:生きているシステムの持ち主が設定する目的  自律的な目的:自らの意識を介して持ちうる目的

     チームの目的  相互作用する部分から創発する目的は、それらの部分で決まるのではなく、むしろ それらの部分の間の複雑な相互作用で決まる(出典『Management 3.0』を独自に 翻訳)  マネージャーの目的  マネージャーは、システム全体に責任を持つので、外発的な目的を設定できる。 (出典『Management 3.0』を独自に翻訳) 34
  35. 考えて(議論/実践して)みよう  自己組織化しているグループに対して、方向性、制約、守るというよ うなことを体験した例があるかを考えてみよう  自分がリーダーシップの3つのスタイルを使い分けているか、またど のような状況で使い分けているかを考えてみよう。 35

  36. 第9章「どのように制約を揃えるか」 :共有されたゴール  人々に共有されたゴールを提供する  アジャイルなゴールに対するチェックリスト  SMARTを含む、チェックリストを提案  シンプルで簡潔

     記憶でき、再生できる  野心的で、刺激的  …  従来のゴール設定との違い  より高い目的  (チェックリストの)すべての条件を満たす必要は無い  褒賞やインセンティブと結びつくべきではない  年に1回以上変更してもよい 36
  37. 第9章「どのように制約を揃えるか」 :共有されたゴール  ゴールを伝える  人々は、行うことすべてにおいてそれを感じ、すべての行為をそれに対して 重みづけしなければならない(出典『Management 3.0』を独自に翻訳)  チームの自律的なゴール

     チームが自分自身のゴールを定めたのであれば、それはそのままにすべき である(出典『Management 3.0』を独自に翻訳)  ゴールを折衷させる 37
  38. エンタープライズアジャイル勉強会とは 日本の企業で「エンタープライズアジャイル」は以下の3つの形で実現される 可能性がある。これらの可能性を追求する際に直面する様々な課題とその 解決策を共有する  第1の可能性  業務の変化に対応し、基幹系やバックオフィス系のシステム(「エンタープライズシ ステム」)を効果的に開発するためにアジャイル開発を適用する 

    第2の可能性  競争力に資する製品やサービス、戦略的システムを開発するためにアジャイル開 発や反復開発を大規模に適用する  第3の可能性  変化により良く対応できる、活力のある組織を実現するために企業や事業部をア ジャイル化する 38
  39. 第9章「どのように制約を揃えるか」 :境界  権限の境界リスト  重要な判断領域について、その判断方法と、判断下す主体を一覧にして記 す  マネジメントの角度 

    組織によっては、ある領域では厳格すぎるマネジメントを行い、別の領域で はゆるゆるすぎるマネジメントを行っていることがある(出典『Management 3.0』を独自に翻訳)  重要な判断領域を検討し、好ましい権限のレベルと、実際の権限レベルを 対比する(出典『Management 3.0』を独自に翻訳) 39
  40. 第9章「どのように制約を揃えるか」 :境界  守ってほしい制約を明示する  (明示しないと)あなたは、求めたいことを得るだけではなく、求めないことも 得てしまうだろう。  例:プロダクトの品質、完成の定義 40

  41. 考えて(議論/実践して)みよう  自分あるいは自分組織が定義したビジョンやミッション声明を対して チェックリストを適用してみよう。  自分のチームに対して、守ってほしい制約としてはどのようなことが 考えられるか。 41

  42. 「目的に沿ってリードし、統治する」と 「どのように制約を揃えるか」のまとめ  自己組織化をより成果に結びつけるために、マネージャーは、パラメーターを設 定し、自己組織化している組織を守る、方向性を示す必要がある  方向性を示すためには、マネージャー自身が目的を設定するだけではなく、メン バーの目的と折衷させる可能性も念頭に置いた方がよい  重要な判断領域において、どのように誰が判断を行うのかを明示し、それを見

    直す  また、起こらないで欲しいことを明示する 42
  43. 全体のまとめ  マネジメント3.0の土台となる理論を概説した  線形 vs 非線形 → 複雑系の科学 →

    複雑適応系 (CAS)  情報-イノベーションシステム  自己組織化  マネジメント理論など  理論を実践するためのマネジメント3.0の3つのビューのエッセンスを 説明した  どのように人々を元気づけるのか  どのようにチームに委任するのか  どのように制約を揃えるか 来年上期中には、後編を作り、どこかでお話をしたいと考えております。 43