マネジメント3.0(M30)は、ビジネス等の外界の変化への適応力の高い組織(複雑適応系)を育て、運営するためのアプローチである。M30を理解するためには、最終的に目指す組織全体の状態としての複雑適応系と、適応力の高い組織を作るうえでチームレベルの土台となる自己組織化の理解が鍵になる。本セッションは、複雑適応系、自己組織化、M30モデルの3つのパートで構成され、各パートで講演と議論を実施することでパートの内容の理解を深めることを目指す。
講演部分では、まずM30と従来のマネジメントの違いを説明し、簡単な例を用いて複雑適応系の組織の具体的なイメージを説明する。次に自己組織化を理解するために、アジャイル開発フレームワークであるスクラムの適用により、もたらされる自己組織化した、いいチームの状態と、そのいい状態が形成される仕組みを説明する。さらに、自己組織化したチームとともに変化への適応力の高い組織(いいチームの状態)を実現するためのマネジメントのあり方を提示するM30モデルの3つの視点を説明する。
講演内容の理解を促進するために、本セッションの冒頭でグループ分けを行い、以降のパートではグループ毎に議論を行っていく。