プレゼンテーション資料のつくり方
プレゼンテーション資料のつくり⽅明治⼤学 商学部 加藤拓⺒
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プレゼンテーションの3要素「聞き⼿」の⼼情を理解し,情景を再⽣できるように伝える• その内容に対する知識・経験・興味はどの程度か︖• 1⽇に何回のプレゼンテーションを聴いているか︖• せっかちか︖数字と消費者の⽣の声,どちらが好きか︖話し⼿ 資料 聞き⼿
資料の役割• 直感的に理解できる,視覚に訴えかける材料であることØ 視覚的に受け⼊れ難いものでは,資料の意味が乏しいØ 「資料に書いてある」という⾔い訳をしてはいけない• ⼀⼈歩きさせ,読んだだけでわかるようにすることØ 後で資料を⾒ただけでわからないものは,意味が乏しいØ 聞き⼿が共有したくなるような資料にすべき
1枚のスライドに情報を詰め込まず,タイトルと結論だけで内容が伝わるように資料作成の前提One Slide, One Message
資料作成の要点1⾏で書き切れるまで考え抜く (最⼤でも2⾏)• 複数⾏に汚くまたがる⽂章では,相⼿に伝わらない• 考え抜いた⽂章は,余計な装飾をしない1枚のスライドに図表は1つ (最⼤でも2つ)• ⼀⽬で何が⾔いたいかわかならい図表は載せない• 2つの場合は,Before vs After, ⾃社 vs 競合など最⼤の武器である余⽩を利⽤する• 余⽩こそ,メッセージを際⽴たせる最⼤の武器• 余⽩のない資料は,相⼿に伝える気がない
その他資料作成のポイント⾊ テーマ⾊とベース⾊の2⾊に統⼀1⽂字の⼤きさ 20ポイント以上を使⽤ (詳細記述の場合でも16ポイントが限界)2フォント メイリオ(Meiryo)や游ゴシックに統⼀3概念図 重要な概念は理解しやすいよう簡潔に図⽰5スライドの枚数 時間は3分-15分が基本で,分量は1分1枚8左右対称 美しく左右対称7グラフ・表 主張が⼀⽬でわかるようにシンプルに表現6装飾 アニメーションや影などの余計な装飾は使⽤NG4内容 ⾃分の知識量 <<< プレゼンテーションの内容量 (例. 100︓1)9興味 ⾃分⾃⾝が⾯⽩いと感じる点を明確化10
資料の流れ
資料の流れ背景 対象の業界・企業には,どんな社会変化・技術進化があるのか︖問題 どのような問題が存在し,消費者はどのように・どの程度困っているのか︖解決策と検証結果その問題をどのように解決できるのか︖その根拠は何か︖今後の展望 今後どのようなことが期待できるのか︖さらなる課題は何か︖
図表のつくり⽅
円グラフ Before最も⼤きい箇所を判断できない(3D)円グラフは決して使ってはならないBrand 1 Brand 2 Brand 3 Brand 4 Brand 5 Brand 6 Brand 7NG
3D円グラフ After1つのテーマカラーを⽤いた,ムダな線のないシンプルな棒グラフGood22%0%5%10%15%20%25%Brand 1 Brand 2 Brand 3 Brand 7 Brand 4 Brand 6 Brand 5シェア
表 Before線が多く,⾏間が狭い,ごちゃごちゃした表は読みにくいNG
表 After線は横線のみで,⾏間が広く,シンプルな表Good
悪しき図表の特徴デザイン的視点客観的視点⼀眼でわからない悪しきグラフ• 視覚的に歪む3D・⽴体化• 0から始まらない軸• 軸名称の⽋如• 不揃いな⼩数点の桁数• カンマのない数字• 恣意的な項⽬分類• 図表中の略語の未説明• ⾒苦しい多すぎる線• ⾒苦しい太すぎる線• ⽬に悪い多⾊展開• パッと結びつかない凡例• 複雑な⼆軸グラフ• 細かすぎる項⽬分類• ⼿抜きのExcel標準出⼒
⼝を動かす(資料作成の前に)前に,まず⼿を動かす(調査・分析・考察する)ただし...• 中⾝がないにもかかわらず,⾒栄えだけ良くても意味がない• まずは価値を⽣むために,⼿を動かす⽅を優先する• 資料作成は ”最後の最後に” 効率的に⾏う資料作成 ≠ 価値を⽣む時間(= 価値を伝えるための準備時間)
END