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2036年、完全崩壊/disruption japan

Tomohiro Kimura
December 01, 2019

2036年、完全崩壊/disruption japan

2036年、年金、保険、財政赤字から安全保障まで、完全崩壊
日本型「先送り」システムの限界

・「きちんと先送りすること」こそ官僚なり政治家なりの「個人の責任」
・「個人として責任感がある政治家や官僚が、政府の組織としての無責任を助長する」
・日本の政治は2~3年スパンで政治を考える与党議員、与党議員の意向を踏まえて対症療法的な政策を立案し問題を先送りする官僚、そして政権・与党を刹那的な視点で批判し足を引っ張る野党、という構図の「先送りシステム」

(下記より抜粋)
「20代~30代が負う「日本型先送り」の甚大なツケ」
宇佐美 典也 2018/07/11
https://toyokeizai.net/articles/-/228480

「社会保障の2040年問題、現役1.5人が高齢者1人を支える困難さ 」
中央大学教授 宮本太郎 2018/10/17
https://www.jcer.or.jp/blog/miyamototaro20181017.html

なお、当たり前なんですが、不安や問題が多い分、プラスへの変化も多いですよ!
PDSD(心的外傷後ストレス障害)ではなく、PTG(心的外傷後成長)が起こるんです。その未来について、シェルがオイルショックを予想しポジションを高めたシナリオ・プランニングで、以下にまとめました。
https://note.com/tkimura12/n/n4c6c12f3de06

Tomohiro Kimura

December 01, 2019
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Transcript

  1. 20~30代が負う「日本型先送り」の甚大な ツケ • 1000兆円を超えるほど政府部門の財政赤字 • 社会保障制度が超少子高齢化で持続可能性が危ぶまれ、人口減少で 労働力不足や経済縮小が懸念 • 長期的な国家的課題に政治家や官僚は責任をもって戦略的に対処し ているのか?答えはNo

    • 社会保障財政が将来的に悪化することなどは低出生率が定着した 1990年代にはすでに十分予測 • 高齢化がこれだけ急速に進むもとでは日本の国の姿として『中福 祉・中負担は組み合わせとしてはあり得ない』『中福祉・中負担は 幻想ではないか』 • 現在の社会保障財政の悪化を財務省のトップがかなり前から予測
  2. 先送りするほど深刻になるが、、 • 問題はわかっていたのに対策は取られなかった • 日本政府には累積で800兆円を超える長期国債 • 今の日本では逆に人口が減っていく局面ですから、先送りすればするほど 制度の担い手が減っていき、受け手である高齢者が増えることで問題が大 きくなってしまいます。そのような状況でも「先送り」という政策を取ら ざるをえないのが今の日本の政治構造

    • 個々の与党政治家や官僚の多くは日々迫り来る問題に対処することに精 いっぱい • 「きちんと先送りすること」こそ官僚なり政治家なりの「個人の責任」と いえます。ただ問題の解決が望めない分野で長期的な視点を持たず先送り を続けることは、「組織として無責任」 • 「個人として責任感がある政治家や官僚が、政府の組織としての無責任を 助長する」
  3. 短期スパンのみ考える社会システム • 日本の政治は2~3年スパンで政治を考える与党議員、与党議員の意向を踏 まえて対症療法的な政策を立案し問題を先送りする官僚、そして政権・与 党を刹那的な視点で批判し足を引っ張る野党、という構図の「先送りシス テム」 • 「問題はわかっているけど対策が講じられない」という状況 • 政治構造は属人的なものではなく、システム的なもの

    • 「それではわれわれはいつまで問題を先送りできるのか」 • 最低限の生活水準を私たちに保障してくれる社会保障制度と、対外的な脅 威から国民を守る安全保障制度 • 社会保障制度は国民が相互に支え合うシステムであるため人口構成の変化 はその制度変革に、安全保障制度は国と国との関係に依存するため国際社 会における日本のポジションの変化はその制度変革に直結する • そのため私たちは将来を考えるうえで、国内の人口構成の変化と、国際社 会における日本のポジションの変化を把握していく必要
  4. 団塊ジュニア世代が高齢者になる2036年 には、限界が来る • 「団塊の世代」が65歳を超えて高齢者になったのは2013年のことで す。今度は立場が変わって、彼らの世代が作ってきた問題が、彼ら の子どもである「団塊ジュニア」を中心とする世代に「先送り」さ れることになった • 団塊ジュニアが先送りした課題は全世代が均等に負担を上げて、つ まり増税を受け入れて、吸収するしかありません。ただこのような

    担い手と受け手のバランスが取れない社会保障制度は、絶え間ない 増税を招き必ず破綻をすることになるので、このような強引な先送 り手法が通じるのはせいぜい一世代で、団塊ジュニア以降の世代は そもそも問題を先送りすることができない世代になっていくことが 予測されます。年齢で言えば現在の20~30代の世代です。 • 1つの目安として遅くとも団塊ジュニア世代が高齢者になる2036~ 40年には内政面で日本の先送り型政治システムの限界がくるものと 思われます。
  5. 肩車というより重量挙げの社会へ • 高齢化・困窮化・孤立化で、高齢世代が「重み」が増す • 1.5人の現役世代(生産年齢人口)が1人の高齢世代を支えるかたち • 就職氷河期に安定した雇用を得ることができなかった世代がそのまま 高齢となり、高齢世代の困窮化 • 高齢世帯のなかで単独世帯が4割を超え、高齢世代の孤立化

    • 高齢者を支える側と目される現役世代が数の上でも生産性でも 弱体化 • これまで現役世代の減少は、女性の就業率上昇などでカバーされてき たが、今後は楽観できない。 • 現役世代の中でも不安定雇用層が増大し、生活に困窮するばかりか、 企業内の教育・訓練の対象からも外れ、労働生産性という点でも力を 発揮できない。
  6. 社会保障、雇用、住宅、まちづくりを 横断する政策論議を • ①現役世代の支える力を高める支援「良質な就学前教育」 • とくに良質な就学前教育(保育と幼児教育)は、子どもたちが、たとえ困窮 した世帯に産まれても生涯にわたって力を発揮する条件を提供する。 • また保育の質は、母親が働くことを選択する上での分岐点ともなる。 •

    ②高齢世代が地域で力を発揮する条件を広げる。「生涯現役社会」 • 在職老齢年金を受け取りながら地域で多様な仕事に就くことができれば、70 歳以上も地域でのつながりを保てる。いわば「年金兼業型労働」 • ③居住支援。住むところの確保で生活安定 • 全国で空き家率が13%を超えているのに、高齢者や母子世帯に家を貸すリス クを懸念する家主は多い • 居住・福祉・就労が連携するコンパクトシティづくり • ヨーロッパでは、低所得層への家賃補助である住宅手当が社会保障給付とし て給付されているところが多い。とくに、現役世代であれ、高齢世代であれ、 家賃支出が生活を圧迫する東京圏では、住宅手当は有効な施策
  7. 社会保障の2040年問題、現役1.5人が高齢 者1人を支える困難さ • 2040年とはどのような年なのか。それは、日本がこれまで対処を怠ってきた二 つの不均衡が極限に達する年 • 第一に、世代間の不均衡が著しい水準に達する。2040年に、日本の人口は約1億 1000万人になり、1.5人の現役世代(生産年齢人口)が1人の高齢世代を支える かたちに •

    2040年には85歳以上人口が高齢人口の3割近くになり、高齢世代がさらに高齢 化 • 就職氷河期に安定した雇用を得ることができなかった世代がそのまま高齢となり、 高齢世代の困窮化もすすむ • 高齢世帯のなかで単独世帯が4割を超え、高齢世代の孤立化が進行 • 2015年から2040年までに現役世代の人口は約1750万人減少 • 高齢化・困窮化・孤立化で高齢世代が「重み」を増すなか、高齢者を支える側と 目される現役世代が数の上でも生産性でも弱体化する。これは肩車というより重 量挙げの社会
  8. • 2040年の社会保障給付の総額は、190兆円で、121兆円であった2018年の1.6倍 • 内訳は、介護が2.4倍、医療が1.7倍に • 年金についてはマクロ経済スライドで抑制されるために1.3倍に • GDP(国内総生産)に対する社会保障支出の比率(ベースラインケース)は 24% •

    問題は、80兆円ほど必要になる国と地方の税負担分を確保できるか • 仮に確保できたとしても、これまでの社会保障支出の枠組を維持したままで、 「重量挙げ化」と「漏斗化」の進展に対処しきれるか • 現役世代(主な納税世代)が支える力を発揮できるような支援が必要であるのに、 税の還元感がおよそ乏しく、富裕層から困窮層への再分配も機能しないために、 さらなる負担増への合意が困難 • したがって、社会保障支出のプライオリティを見直し、納税者の納得感と担税力 を高めつつ、2040年に備えなければならない。では、どこから手をつけるべき か。
  9. • 第一に、東京圏でも地方でも、現役世代の支える力を高める支援にもっと 力を割くべきである。 • とくに良質な就学前教育(保育と幼児教育)は、子どもたちが、たとえ困 窮した世帯に産まれても生涯にわたって力を発揮する条件を提供する。ま た保育の質は、母親が働くことを選択する上での分岐点ともなる。 • 政府は待機児童解消を掲げるが、多くの自治体は、子どもはもうすぐ減り 始めるからという判断で、保育の質を犠牲にしがち

    • 第二に、高齢世代が地域で力を発揮する条件を広げること • 在職老齢年金を受け取りながら地域で多様な仕事に就くことができれば、 70歳以上も地域でのつながりを保てる。いわば「年金兼業型労働」 • 高齢者が介護に関わる「積極的老老介護」もあろうし、高齢者が子どもと 触れあいを広げる「幼老」型の施設 • 年金受給者の就労意欲を高めるために、在職老齢年金が減額される所得基 準の見直しを進めつつ、地域で高齢者の活躍の場を広げていくこと
  10. • 第三に、居住を支援していく施策の重要性である。高齢世代であれ 現役世代であれ、住むところさえ確保できれば生活は安定する。と ころが、全国で空き家率が13%を超えているのに、高齢者や母子世 帯に家を貸すリスクを懸念する家主は多い • 国土交通省は、こうした人々にも積極的に家を貸し出す家主を登録 し、改修の補助金などを出す仕組みをスタートさせたが、登録数は 必ずしも増えていない。 •

    地方では、駅前などの利便性の高い地域に、こうした登録住宅を集 中させ、介護や見守りのサービスとつなげること、さらには保育の 場なども併設してサービスの担い手が働きやすい環境をつくってい くことが有効であろう。いわば居住・福祉・就労が連携するコンパ クトシティづくり