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仮説を"選ぶ"技術 🎁 スタートアップの仮説思考 (3)

仮説を"選ぶ"技術 🎁 スタートアップの仮説思考 (3)

仮説を生成した後に来るのが選択です。仮説を適切に選択できないと大きなムダが生じてしまうため、仮説選択は実は重要なスキルです。本スライドではリスクマップなどを用いて仮説を整理する手法について解説しています。
仮説思考シリーズの 3 つ目です。

※ 本スライドを基にした本が出ました ➡ 『仮説行動

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Takaaki Umada / 馬田隆明

February 25, 2021
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  1. スライドが本になりました 本スライドを基にした書籍 『仮説行動』発売 2 第1部 仮説行動を理解する なぜ仮説は重要なのか 仮説行動の全体像 第2部 仮説を強くする

    仮説を生成する 仮説を検証する 仮説マップを生成/統合する ループの停滞を回避する 第3部 仮説を現実にする 仮説を評価する 決断する 仮説を実行する 第4部 大胆な未来を実現する 影響度の大きな仮説を目指す 目次
  2. 10 多くの仮説を検証するには 多くのリソースが必要 1. 仮説生成 2. 仮説選択 3. 仮説検証 4.

    意思決定 1. 仮説生成 2. 仮説選択 3. 仮説検証 4. 意思決定 1. 仮説生成 2. 仮説選択 3. 仮説検証 4. 意思決定 1. 仮説生成 2. 仮説選択 3. 仮説検証 4. 意思決定 1. 仮説生成 2. 仮説選択 3. 仮説検証 4. 意思決定 1. 仮説生成 2. 仮説選択 3. 仮説検証 4. 意思決定 1. 仮説生成 2. 仮説選択 3. 仮説検証 4. 意思決定 1. 仮説生成 2. 仮説選択 3. 仮説検証 4. 意思決定 1. 仮説生成 2. 仮説選択 3. 仮説検証 4. 意思決定 (人、物、お金)
  3. 12 どの仮説から検証するかを 選ばなくてはならない 1. 仮説生成 2. 仮説選択 3. 仮説検証 4.

    意思決定 1. 仮説生成 2. 仮説選択 3. 仮説検証 4. 意思決定 1. 仮説生成 2. 仮説選択 3. 仮説検証 4. 意思決定 1. 仮説生成 2. 仮説選択 3. 仮説検証 4. 意思決定 1. 仮説生成 2. 仮説選択 3. 仮説検証 4. 意思決定 1. 仮説生成 2. 仮説選択 3. 仮説検証 4. 意思決定 1. 仮説生成 2. 仮説選択 3. 仮説検証 4. 意思決定 1. 仮説生成 2. 仮説選択 3. 仮説検証 4. 意思決定 1. 仮説生成 2. 仮説選択 3. 仮説検証 4. 意思決定 今のお金と時間だと この仮説しか 検証できない
  4. スタートアップの失敗の原因:ニーズがなかった スタートアップの失敗原因 を調べた CB Insights の調 査では、「市場にニーズが なかった」が常に 1 位の理

    由となっている。 The Top 20 Reasons Startups Fail 28 市場にニーズがなかった 資金が尽きた 正しいチームでは なかった 1 2 3 42% 29% 23%
  5. スタートアップの代表的な仮説でいえば… 30 課題仮説 解決策仮説 価値仮説 製品仮説 (機能・体験) 製品の 実現性仮説 市場仮説

    成長方法仮説 実行仮説 創業チーム 仮説 組織仮説 ビジネスモデ ル仮説 戦略仮説 ファイナンス 仮説
  6. 課題、解決策、価値の仮説から検証していく 31 課題仮説 解決策仮説 価値仮説 製品仮説 (機能・体験) 製品の 実現性仮説 市場仮説

    成長方法仮説 実行仮説 創業チーム 仮説 組織仮説 ビジネスモデ ル仮説 戦略仮説 ファイナンス 仮説 ここがビジネスの全てのベース
  7. 既存ビジネスの模倣の場合は課題などは検証済み 既にあるアイデア(海外のアイデアなど)を日本に持ってくる 場合、課題はすでに検証されていることもある。 35 課題仮説 解決策仮説 市場仮説 戦略仮説 スタートアップ 的なアイデア

    の場合 成長仮説 既にあるアイデア の類似の場合 (大企業等) 市場仮説 戦略仮説 成長仮説 (ここで勝負) 国内や海外で検証済み 課題仮説 実現性仮説 戦略仮説 解決策仮説 技術ヘビーな 研究系アイデア の場合 ファイナンス 仮説
  8. 影響度が高いけれど不確実性は低い仮説 影響度は高いものの不確実性が低い仮説は、「する」「しな い」を検証作業がほぼ不要か、少しの検証で OK な仮説。 44 仮説1 仮説2 仮説3 仮説4

    仮説5 仮説6 影響度 不確実性 影響度がそもそも小さいなら やめておくべき仮説 検証に時間やリソースをかけず 「する」「しない」を決めるべき仮説
  9. 不確実性が高く影響度が高い仮説から検証をする 不確実性が高く影響度が高い仮説から検証を進めて、リスクを 45 仮説1 仮説2 仮説3 仮説4 仮説5 仮説6 影響度

    不確実性 影響度がそもそも小さいなら やめておくべき仮説 優先して検証するべき 仮説群 検証に時間やリソースをかけず 「する」「しない」を決めるべき仮説
  10. ダメな仮説選択のパターン (1) よく見かける仮説選択の過ちとして、以下のようなパターンが ある。 62 選択肢が実質ない 思いついた仮説をすぐに検 証しようとしてしまう。本 来は優先順位をつけて対応 するべきなのに、優先順位

    をつけられていない。 「この時間やお金を使って 他に検証する仮説はある か」を考えてみるのも良い。 仮説の選択肢を意識するこ とで選択の質は上がる。
  11. ダメな仮説選択のパターン (2) よく見かける仮説選択の過ちとして、以下のようなパターンが ある。 65 選択肢が実質ない 思いついた仮説をすぐに検 証しようとしてしまう。本 来は優先順位をつけて対応 するべきなのに、優先順位

    をつけられていない。 「この時間やお金を使って 他に検証する仮説はある か」を考えてみるのも良い。 仮説の選択肢を意識するこ とで選択の質は上がる。 不確実性の認識が甘い 不確実性の認識が甘く、自 分の仮説が正しいと信じ込 んでいると、実行の仮説に 取り組んでしまいがち。 一歩踏みとどまって、仮説 の検証はどの程度できてい るのか、もしくは仮説検証 の優先順位が本当に正しい かを考えてみる。
  12. ダメな仮説選択のパターン (3) よく見かける仮説選択の過ちとして、以下のようなパターンが ある。 67 選択肢が実質ない 思いついた仮説をすぐに検 証しようとしてしまう。本 来は優先順位をつけて対応 するべきなのに、優先順位

    をつけられていない。 「この時間やお金を使って 他に検証する仮説はある か」を考えてみるのも良い。 仮説の選択肢を意識するこ とで選択の質は上がる。 不確実性の認識が甘い 不確実性の認識が甘く、自 分の仮説が正しいと信じ込 んでいると、実行の仮説に 取り組んでしまいがち。 一歩踏みとどまって、仮説 の検証はどの程度できてい るのか、もしくは仮説検証 の優先順位が本当に正しい かを考えてみる。 痛みを避ける 自分の仮説が根本から否定 されるのを怖がったり、痛 みを避けたりするために、 根本の仮説(課題仮説や価 値仮説)の検証を避けてし まうこともある。 根本の仮説が仮説のジェン ガの土台にあるはずなので、 まずはそれをきちんと検証 すること。
  13. FoundX とは 79 東京大学 FoundX は東京大学 産学協創推進本部の下部組 織です。東京大学 本郷キャンパスの近くに 3

    つの施設を構 え、起業志望者向けのプログラムを複数提供しています。 投資は行いませんが、無償での個室貸与やプログラムの提 供、起業家コミュニティへの参加を支援します。 興味 情熱 Fellows (6 か月) Pre-Founders (6 か月) Founders (9 か月) 共同創業者 の説得 有利な 資金調達 フル コミット ビジネス 実績 初契約 初売上 製品開発 と改善 助成金や コンテス ト 賞金の獲 得 Review, Resource, School 試行 錯誤 アイデア の種 検証された アイデア 起業家の 基礎知識 &スキル プロト タイプ 顧客イン タビュー
  14. FoundX の提供する起業家支援プログラム & リソース 主に東京大学の卒業生向けに、無償のスタートアップ支援プロ グラムや学習リソースを提供。 80 チーム向け Founders Program

    事業と起業家の成長を、コ ミュニティを通して達成す るプログラム。個室を無償 で最大 9 か月間貸与。 Pre-Founders Program Founders Program に入る までの準備を行うプログラ ム。 個人向け Fellows Program スタートアップ的手法の実 践を通してアイデアを見つ け、育てるためのプログラ ム。 学習リソース FoundX Review 平日ほぼ毎日更新し、ス タートアップのノウハウ情 報を提供。カテゴリ別のま とめは FoundX Resource。 FoundX Online School 動画形式でスタートアップ の基礎を学べる。
  15. スライド著者 & FoundX 運営 馬田隆明 (東京大学 FoundX ディレクター) University of

    Toronto 卒業後、日本マイクロソフトでの Visual Studio のプロダクトマネージャーを経て、テクニカルエバンジェリス トとしてスタートアップ支援を行う。スタートアップ向けのスライド、 ブログなどの情報提供を行う。 サイト: https://takaumada.com/ 81 スタートアップの 方法論の基礎 Amazon (2017年3月) 起業環境の重要性と アクセラレーター の設計方法 Amazon (2019年4月) スタートアップの 公共や規制との 付き合い方 Amazon (2021年1月) スタートアップに ついてのスライド Slideshare SpeakerDeck