日本薬局方-一般試験法 4.01 エンドトキシン試験法

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July 04, 2020

日本薬局方-一般試験法 4.01 エンドトキシン試験法

エンドトキシンとは、グラム陰性菌の外膜に存在するリポ多糖類のことで、ショック症状や発熱などを引き起こします。注射剤などでは、製剤にエンドトキシンが含まれないことを確認する必要があります。

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  1. 日本薬局方-一般試験法 4.01 エンドトキシン試験法 2020/6/22 Ver. 1.0

  2. エンドトキシンとは グラム陰性菌*の外膜に存在するリポ多糖類のこと • 病原性細菌のほとんどはグラム陰性菌 • ショック症状、発熱などを引き起こす • 医薬品に含まれないことを確認する必要がある *ヨウ素液と赤色色素での染色(グラム染色)で染まりにくい。染まりやすいのはグラム陽性菌

  3. エンドトキシン試験法 医薬品に含まれるエンドトキシンを定量する方法 • カブトガニの血球抽出成分(ライセート試薬)を用いる • ライセート試薬はエンドトキシンによりゲル化する

  4. 器具の準備 基本的に乾熱滅菌する • ガラス・耐熱器具は250ºC、30分滅菌する • エンドトキシンフリーのプラスチック器具を用いる

  5. 試料と標準溶液の作り方 エンドトキシンの混入を避ける • エンドトキシン標準品をエンドトキシン試験用水で溶解して、 希釈したものを標準溶液とする • 試料をエンドトキシン試験用水で溶解して、希釈したものを 標準溶液とする。pHを6-8に調整する

  6. 最大有効希釈倍率 許容できる試料の最大の希釈率 • 試料に含まれる反応干渉物質を希釈により薄くする 最大有効希釈倍率 = (K / M ×

    試料濃度) / λ K: 発熱を起こす体重1kg当たりのエンドトキシン量、M: 1回あたりの注射剤の投与量 λ: ライセート試薬の表示感度、もしくは検量線の最小エンドトキシン濃度
  7. 測定方法 大きく分けて2種類ある • ゲル化法 ゲルが流動性を失っていることを確認する方法 • 光学的定量法 ゲル化を光学的に捉える方法。濁度を測定する方法(比濁 法)と、発色基の遊離を調べる方法(比色法)がある 後者がより定量的

  8. ゲル化法 ライセート試薬のゲル化を指標とする方法 精度と有効性の保証のため • 表示感度確認試験 • 反応干渉因子試験 を試験前に行う

  9. ライセート試薬の表示感度確認試験 ライセート試薬の凝固に必要な最小エンドトキシン量を調べる • 最大有効希釈倍率のλのこと • エンドトキシン標準溶液の希釈系を4つ作る • ライセート試薬と希釈系を等量混和する • 37±1ºCで60

    ±2分静置し、180º回転させる • ゲルが流出しないとき、陽性とする *赤太字はすべての試験で共通
  10. ライセート試薬の表示感度確認試験 • 0.25 λのエンドトキシン量で流出する • 幾何平均エンドポイント濃度*が0.5~2 λの間になる ことを確認する *4回試験したときのエンドポイント濃度の対数の和を4で割り、対数の逆関数で処理したもの 0.25

    λ、0.5 λ、1 λ、2 λの液を用いて
  11. 反応干渉因子試験 ゲル化を促進/阻害する因子の有無を調べる 液 エンドトキシン濃度/被添加液 希釈液 希釈倍数 エンドトキシン濃度 試験の回数 A 0/試料溶液

    - - - 4 B 2λ/試料溶液 試料溶液 1 2 4 8 2λ 1λ 0.5λ 0.25λ 4 C 2λ/エンドトキシン試験用水 エンドトキシン試験用水 1 2 4 8 2λ 1λ 0.5λ 0.25λ 2 D 0/エンドトキシン試験用水 エンドトキシン試験用水 - - 2 A-D液で試験を行い、 • AとDが陰性で、Cで表示感度を確認する • Bのエンドポイント濃度が0.5~2 λの間になる ことを確認する
  12. 限度試験法と定量試験法 測定を限度試験とする場合と、定量する場合がある • 限度試験法では、陽性と陰性のコントロールを作成する • 定量試験法では、下の表の液でテストを行う 液 エンドトキシン濃度/被添加液 希釈液 希釈倍数

    エンドトキシン濃度 試験の回数 A 0/試料溶液 エンドトキシン試験用水 1 2 4 8 - - - - 4 B 2λ/試料溶液 - 1 2λ 4 C 2λ/エンドトキシン試験用水 エンドトキシン試験用水 1 2 4 8 2λ 1λ 0.5λ 0.25λ 2 D 0/エンドトキシン試験用水 エンドトキシン試験用水 - - 2
  13. 光学的定量法: 比濁法 濁度変化を吸光度・透過率で測定し、定量化する • エンドポイント法とカイネティック法がある • エンドポイント法は反応後の濁度で定量する • カイネティック法は濁度の経時変化で定量する

  14. 光学的定量法: 比色法 発色合成基質から遊離される発色基の量を定量する • エンドポイント法とカイネティック法がある • 発光基の量は吸光度・透過率で求める

  15. 光学的定量法の予備試験 予備試験として • 検量線の信頼性確認試験 • 反応干渉因子試験 を行う • 検量線の相関係数の絶対値が0.98以上であることを確認する •

    反応干渉因子試験はゲル化法と同様