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2026/8/22 第40回自治体学会 「自治体学」の未来 ー横浜で語り合う市民自治とまちづく...

2026/8/22 第40回自治体学会 「自治体学」の未来 ー横浜で語り合う市民自治とまちづくりー セッション:転換期のまちづくりー協働・共創時代のまちづくりへ 講演タイトル:リビングラボという 共創の土壌づくり

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Kimura Atsunobu

August 14, 2026

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  1. ヒューマン・コンピュータ・インタラクション研究 ヴァーチャル・リアリティや仮想空間(メタバース)、それ にまつわるメディア研究に従事 サービスデザイン研究 テクノロジーを開発するだけでなく、人や社会の真のニーズ を見極め、使いやすく、こころを動かされる体験を設計する ための研究 木村 篤信 Kimura

    Atsunobu 日本リビングラボネットワーク 代表理事 東京都市大学 准教授 地域創生Coデザイン研究所 地域創生アドバイザ JST RISTEXケアが根づく社会システム 領域アドバイザ 生駒市 緑の基本計画改定懇話会 有識者 デジタル庁 認定Well-beingファシリテータ 総務省 経営財務マネジメント強化事業 アドバイザ 日本デザイン学会 情報デザイン研究部会 幹事 大牟田未来共創センター パーソンセンタードリサーチャ 京都大学デザインイノベーションコンソーシアム フェロー ソーシャルビジネスネットワーク フェロー ソーシャルデザイン研究(大牟田リビングラボ、奈良リビングラボ等) 企業だけでなく、地域や当事者といっしょにモノやコトを共 創する方法論(リビングラボ)の研究 地域創生Coデザイン研究所設立(社会システムデザイン方法論を提唱) NTTグループの地域創生専門組織新を立上げ、地域の市民団 体、自治体、企業が、それぞれの役割を超えて共創し、主体 的に地域づくり・地域経営に取り組むための研究、伴走 一般社団法人 日本リビングラボネットワーク設立 日本全国で100以上のリビングラボが立ち上がる中で、欧米の借り物ではない、日本の 社会文化的な背景を踏まえた実践と方法論を探求するコミュニティを運営
  2. リビングラボとは モノ・コトをつくるときに 生活者と行政・企業・大学が共に 暮らしの場(リビング)において 試行錯誤(ラボ)をする活動・場 デンマークのスマートシティ研 究者とともに、日本初のリビン グラボ書籍(教科書)を刊 行。北海道から沖縄まで全 国30カ所で対話イベント実

    施中。 (人口減少時代の社会課題解決に必要な方法論 ≒コレクティブ・インパクト) 徳島県神山町(地域創生関係者) 官民共創HUB×東京大学(産官学民関係者) 千葉工業大学(情報学部・デザイン学部) 関西学院大学(イノベーション研究会) 4重螺旋モデル:Quadruple Helix Model Carayannis, E.G., Campbell, D.F.J., 2009. “Mode 3″ and “Quadruple Helix”: toward a 21st century fractal innovation ecosystem. Int. J. Technol. Manag 46, 201.
  3. 日本のリビングラボの年表と分布 2005.03 仙台フィンランド健康福祉センター 2006.09 Lions Living Labo 凡例) オレンジ色:日本全体の動き 黒色:他の日本での取り組み

    2017.01 井土ヶ谷アーバンデザインセンター(井土ヶ谷リビングラボ) 2017.05 ともに育むサービスラボ(はぐラボ) 2017.06 福岡ヘルス・ラボ 2017.09 経産省 ヴィンテージ・ソサエティ構築実証事業(リビングラボ4 件) 2010.01-2014.03 湘南リビングラボ 2010.11 経産省 情報政策課 リビングラボ紹介 「情報政策の要諦ー新成長戦略におけるIT・エレクトロニクス政策の方向性」 2011.10 2011.12 2012.08 2012.10 みんなの使いやすさラボ(みんラボ) BABAラボ 富士通総研 リビングラボ研究レポート おたがいさまコミュニティ 2013.02 Living Lab Tokyo 2013.07 Virtual Living Lab 2014.12 松本ヘルスラボ 日本のリビングラボデータベース (100件以上のリビングラボが存在) ※日本リビングラボネットワーク 実践事例部会調べ ( 2023/04 時点 ) 2017.09 神奈川ME-BYOリビングラボ 2017.10 高石・僥倖リビング・ラボ 2017.12 ドリームハイツ ヘルスケア リビングラボ(とつかリビングラボ) ほか9件 2018.02 大牟田リビングラボ 2018.03 横浜リビングラボ創生会議 2018.04 第一回リビングラボネットワーク会議 2018.04 こまつしまリビングラボ 2018.07 経産省 「未来の教室」実証事業(大牟田リビングラボ含む4件) 2018.10 サイクル・リビングラボ 佐渡自然共生ラボ 2018.11 地域共創リビングラボ ほか10件 2015.01 三浦リビングラボラトリー 2015.04 子育てママリビングラボ 2015.09 Cyber Living Lab 2016.01 第5期科学技術基本計画(Society5.0) 2016.01 八千代リビングラボ 2016.06 みなまきラボ 2016.07 産総研スマートリビングラボ 2016.07 東急WISE Living Lab 2016.11 鎌倉リビング・ラボ ほか5件 2019.02 Well Being リビングラボ ふじみ野LL 2019.03 第二回リビングラボネットワーク会議 2019.10 岡山リビングラボ ほか3件 2020.07 関内リビングラボ 大牟田LL 2020.08 厚労省 「介護ロボットの開発実証普及のプラットフォーム事業」 (リビングラボ6件) 2020.03 経産省 リビングラボにおける革新的な社会課題解決サービスの 創出に係る調査「リビングラボ導入ガイドブック」 2020.10 おやまちリビングラボ 2020.11 奈良リビングラボ ほか8件 ※木村 (2021)「高齢者を支える技術と社会的課題」第5章 リビングラボの可能性と日本における構造的課題、 (調査資料2020-6)国立国会図書館調査及び立法考査局を元に作成 丹後LL むlabo TEN no KUNI Folke LLs Academy みんなのまちづ くりスタジオ おやまちLL 未来LL 磯子杉田LL 鎌倉LL はぐラボ
  4. 系譜1:シチズンサイエンス(現場で学びを得る科学へ) 1990年代から実験科学・市民科学の分野でLiving Labと名前の付い た活動が行われている • “The Living Lab is a

    pilot program teaching estuarine issues to junior and senior high school students.” (Short, 1992) • “The program has a room in the residence quarters of the YMCA called the ‘’Living Lab.” This laboratory is an opportunity for a youth to gain practical experience living on his or her own while receiving support from staff, DYFS and other agencies.” (State of New Jersey, 1993) • “From using the environment as a living lab to enhance your science and math studies to using it to help inspire your students to create poetry, there are many innovative ways to promote outdoor experiences with your students.” (Wood et. al., 1993) 実験科学[Lewin,1946;Kawakita,1967;Neisser,1978]や市民 科学[Short,1992;Wood,1993]の分野では、限定的な環境での試 行実験の限界に対して、アクションリサーチ、野外科学、PBLなどの実環 境での実践や検証が重要視された。 特徴 • 実環境下(real-life setting) • 生徒の巻き込み(student involvement) • エンパワーメント(empowerment) ※川喜田(1967)発想法―創造性開発のために, 中央公論社. Copyright 2026 Japanese Network of Living Labs 10
  5. 系譜2:オープンイノベーション(みんなに開いてつくる文化へ) Human Computer Intaraciton(HCI)の分野では、ジョージア工科大学の Aware Home Projectが1999年にLiving Laboratoryという概念を取り上げ て研究を行った(Cory et

    al.1999) 欧州委員会は2013年のダブリン宣言で、オープンイノベーション2.0をオープンイノ ベーションの新たなパラダイムとして考え、欧州全体で推進していくこと ・ 世界に発信し ていくことが決議され、「Open Innovation 2.0 Yearbook」では、Living Lab が多く取り上げられている 1980年代にパーソナルコンピューターが普及したとき、人としての使いやすさに焦点を当てた ユーザ中心設計Norman(1986)が提唱された。これは限定的な関係者による設計の 限界に対して、実際のユーザの巻き込むアプローチであり、その後サービスデザイン [Stickdorn;2012]などに拡張されていった。また、企業イノベーションにおけるオープンイノ ベーション[Chesbrough;2003]や行政運営における市民参加の梯子 [Arnstein;1969]など、さまざまなセクターのモノづくり(コトづくり)においても、関係者に 開いてつくる文化(デザインの民主化)へのシフトが志向されている。 特徴 • ユーザの巻き込み(user involvement) • 共創(co-creation) • 価値協創(joint-value) • ガバナンス(governance) Copyright 2026 Japanese Network of Living Labs ※D.A. Norman, (1990)誰のためのデザイン?,新曜社. 11
  6. 系譜3:参加型デザイン(使うものを自らつくる権利へ) 職場の生産性を高めるために技術システムを導入したい経営者と、自分たちの 労働の現場に技術システムを入れることに不満を持つ労働者との対立に対して、 第3の道として、民主主義的な方法で問題解決を図ったのが参加型デザイン ノルウェー鉄・金属労組の技術プロジェクト(1970年~) スウェーデンのDEMOSプロジェクト(1975~1979年) デンマークのプロジェクトDUE(1977~1980年)など 北欧リビングラボの源流と言われる参加型デザイン[Nygaard,1975]は、社会民 主主義的な理念を持ち、生活者やユーザの権利として、自らが身の回りにある組 織構造やプロセス(社会技術システム:Socio-technical

    system[Trist,1951])に対して主体的に関わっていくことが基本的な考え方と なっている。形を持つ製品から、形を持たないサービス、さらには組織や社会につい てまで、それを設計・運用することに主体的に関わる活動が展開されてきた。 特徴 • エンパワーメント(empowerment) • 自発性(Spontaneity) • ガバナンス(governance) • ラピッドプロトタイピングと評価(rapid prototyping & testing ) ※S. Bodker et al. (2021) Participatory Design, Copyright 2026 Japanese Network of Living Labs Springer. 12
  7. リビングラボが活用される場面 欧州をはじめとしてさまざまなプロジェクトが取り組まれており(440+)※1日本では経産省・厚労省が活用し 始めている(100+)※2また、大きくは以下の4種の場面で活用されている※3 鎌倉リビングラボ みんラボ フューチャー・リビ ング・ラボ(日立) ノボ ノルディスク エーザイ韓国

    ・・・ ①サービス・技術開発 (utilizer-driven) -サービス検証 -サービスイノベーション創出 by民間企業・大学etc. おやまちリビングラボ ③地域活性化 寿リビングラボ (user-driven) WISEリビングラボ -地域関係者のつながり形成 -地域のにぎわいづくり(イベント) デルフト工科大 -持続的な住民生活の問題解決・価値向上 ・・・ by住民/NPO・デベロッパー・ 自治体 etc. ②行政サービス改善 松本ヘルスラボ (enabler-driven) ME-BYOリビングラボ 丹後リビングラボ 佐渡島自然共生ラボ by自治体・住民/NPO etc. イノベーション神戸 Turinリビングラボ ・・・ -住民・NPOと自治体の関係性構築 -陳情や自治体の政策エビデンス獲得 -地域としての政策イノベーション ④方法論研究 東大 (provider-driven) KDDI研 NTT研 i-mec By大学・研究機関 etc. Publicintelligence ・・・ -方法論の実践 -方法論の体系化と展開 ※1:European Network of Living Labs (ENoLL) 5大陸35カ国から151組織のアクティブメンバー(過去の登録メンバーは全 世界で500組織以上)(2023.04) ※2:木村 (2021)「高齢者を支える技術と社会的課題」第5章 リビングラボの可能性と日本における構造的課題、(調査資料 2020-6)国立国会図書館調査及び立法考査局 ※3:Leminen, S., Westerlund, M., & Nystrom, A. G.(2012).Living Labs as open open-innovation networks, Copyright 2026 Japanese Network of Living Labs Technology Innovation Management Review Review. 16
  8. ①サービス・技術開発 ②行政サービス改善 ③地域活性化 事例:循環型都市の実験室 De Ceuvel 概要: 1世紀にわたる造船業によって荒廃し土壌汚染していた造船所跡地を改 善するため、アムステルダム市が民間公募して生まれた循環型都市開発 のためのリビングラボ。アムステルダム北部に位置する敷地面積1250m²

    の小さなエリアで、地域のエネルギー、栄養素、廃棄物サイクルの「ループを 閉じる」完全なリサイクルを実現する再生技術の開発や実証に、建築家、 芸術家、起業家、研究者、ボランティアなど多様な組織が協力して取り組 んでいる。アムステルダム市からの補助金(€250,000)と市の保証によ る銀行融資(€200,000)を受けて資金を調達している。14隻の貸し 出しハウスボード、ラボ&コミュニティ施設、レセプションスペース、カフェ・レス トランから構成され、文化的およびコミュニティのハブとなっている。 主体:Metabolic社 (2014~2024) 活動: ハウスボートは廃船をアップサイクル利用し、根を通して汚染物質を吸収し て分解する特殊な植物で覆う「分散型葉緑素ろ過のシステム」を開発 再生可能エネルギーの地域生産と交換を促進するため、ブロックチェーン 技術を用いた仮想通貨のJouliette(ジュリエット)を導入 温室で育てた植物、海藻バーガー、キノコで作ったミートボールなどを敷地 内レストランで提供 地域との関わり方: 毎年35,000人を超える訪問者(Covid-19前)。 作り手として関わるイベント(土壌を回復させる植物を植える、カフェやハウ スボートオフィスなどのテーブルなどに釘を打つ、オフィスのデザイン等) Copyright 2026 Japanese Network of Living Labs 17
  9. ②行政サービス改善 ③地域活性化 関係性から地域を問い直すヌティナム図書館(Neutinamu Library) 概要: Neutinamu Library は、韓国の市民主体で設立された民間公共図書館である。単なる蔵書・貸出施 設ではなく、「人々の暮らしを起点に公共をつくり直す場」として運営されている。 館長や司書は、地域の人々の悩みや関心、夢、問いを出発点に活動を育てることを重視し、行政・市民・

    研究者・文化実践者など多様な主体が交わるプラットフォームとして機能している。特徴的なのは、サービス を一方的に提供するのではなく、人が自ら動き出す“点火”を促すことを目的としている点である。 館内では、死の自己決定、孤立、障害、移民、地域の記憶、子どもの学びなどのテーマを、書棚・展示・対 話・イベントを通じて共有し、「答え」ではなく「問い」を公共空間に開く実践を行っている。また、DIYや野菜 づくり、飲み物づくりなど身体的な活動を重視しており、図書館を知識の保管庫ではなく、知識と関係性が 生成されるリビングラボ的プラットフォームと言える。 主体: ヌティナム図書館 (ヌティナムはケヤキの意。枝を大きく広げて豊かな木陰を作るケヤキの木が「人々が集い憩う場所」の象徴とされている) その他の活動: ・地域の人の話や暮らしから活動を生み出すゲリラガーデニング、歓迎の食卓、朗読活動等 ・情報を与えるのではなく、問いを共有する書棚、展示、イベント、ウェブサイト ・蔵書を対話のきっかけとして活用する「Collection Busking(コレクション大道芸)」 ・地域の人の活動・記憶・語りをアーカイブ化(Neutinamuが出会った地域の人のナラティブ) 地域との関わり方: ヌティナム図書館では、「利用者」として参加するのではなく、市民が主体として公共を共につくることを重視 している。発達障害の子どもの家族、引きこもり経験者、高齢者、文化活動者、移民・難民支援者など、 多様な人々が役割を固定されずに関われる場を設計している。 また、歓迎された経験を持つ人が、今度は他者を歓迎する側へ回っていく循環を大切にしており、ケアを「支 援する/される」の一方向の関係ではなく、相互に育ち合う関係性として捉えている。 さらに、図書館運動そのものを地域との協働プロセスとして位置づけ、司書、ボランティア、研究者、市民活 Copyright 2026 Japanese Network of Living Labs 動団体、行政関係者などが対話を重ねながら、図書館の役割や公共のあり方を継続的に更新している。 18
  10. ①サービス・技術開発 ③地域活性化 死を起点にイノベーティブで豊かな社会を創造する(Living Lab from Death) 概要: 2025年、日本が本格的な多死社会に突入する中で、「生と死のウェルビー イング」を目指してそれぞれの想いを共有したり、まだ顕在化していない社会 の課題やニーズを掘り起こして、解決法を探求する共創プラットフォーム。

    年1回のイベント:Deathフェスでは、さまざまな方向から死というテーマにふれ るトークセッションや体験コンテンツのほか、死についてカジュアルに、自由に、だ けど真面目に語り合う場を通して、死を自分ごととして捉え直す機会を提供 している。 また、一人ひとりが死をタブー視せず、人生と地続きのものとして捉え直すこと ができる社会を目指して、死を起点により豊かな社会を創るためのサービスや プロダクトの開発について意見を交わし、新たなアイデアを形にするリビングラボ に取り組んでいる。 主体:一般社団法人デスフェス (2024~) 活動: ・VRやAI技術を活用して治療中の痛みや不安を軽減する取り組み ・各分野の専門家から「死」を学び、対話を深める場を提供する「死の学校」 ・生前に登録した想いや情報を大切な人へ自動送信する終活サポートサー ビス「ことばの保険 tayorie」 ・終末期の知識や葬送儀礼を学ぶ、企業や個人向けワークショップ「死のリテ ラシー学校」 ・「生きるのつらい」を「生きるのいいね」に変えるローカルコミュニティ活用 ・親子が生前に大切な会話を共有する「ただいま交換日記」 ・死の課題や機会を探索する「ですまっぷ」 ・長期闘病の子どもたちの最期の日に、家族と一緒に夢を叶えるプロジェクト Copyright 2026 Japanese Network of Living Labs 19
  11. ②行政サービス改善 ③地域活性化 事例:小千谷リビングラボ「at!おぢや」 概要: 旧小千谷総合病院の統合移転に伴う跡地整備の計画として、図書館を 核とした複合施設を整備し、中心市街地の活性化を図る事業が起点に なったプロジェクト。その根幹には、リビングラボの思想と重なり、新しい公共、 新しい公共空間をみんなで創っていくプロセスが大事にされた。そして、「つく る」「つかう・参加する」「見つけ・動かす」などにフェーズを区切りながら、まち や公共施設における市民の関わり代を生み出していった。2020年12月の

    プレイベントより始まったこのプロジェクトを経て、2024年9月に施設「ひと・ま ち・文化共創拠点 ホントカ。」がオープンし、市民が関わる多数の活動が 行われている。 主体:小千谷市役所 (2020~) 活動: 市民参加プラットフォームを育てるためのシンポジウム 第1~16回小千谷リビングラボ「まちと公共施設の未来をともに創造する」 小千谷リビングラボ(仮称)愛称市民投票 出張at!おぢや(ふるさと夢づくり教育) 新潟工科大学連携プログラム 共にある 共に創る暮らし「鰯新聞」(いわしんぶん) 地域との関わり方: 従来は行政と委託事業者だけで進めていたプロセスを、市民に開き、市民 がみんなで創っていくプロセスとなるように事業が設計された。また、施設の 設計においてもハード中心ではなく、その後の活動が中心となるように、地 域の若者、子育て世帯、高齢者など多様な人が活動しやすくする仕掛け Copyright 2026 Japanese Network of Living Labs を埋め込んでいる。 20
  12. 社会のデザインモードになりやすい環境条件: 主体的な人たち・共創活動・問いが持続的に生まれる仕掛け 社会的 ムーブメント 互いに問い・示唆・ ファクトを深めて,社 会をより良くする変化 を生む活動ができる仕 組み どうあるべきか

    総体的・連続的に 深める問い 個人の ムーブメント やってみる 共創活動 やってみる 主体的に 動き出せる土壌 のんびりする 何もないよう に見える状態 関わりの中でも やもや/うずう ずし始める状態 ムーブメント (活動)が生ま れる状態 どんな人も存在を大切にされ,主体的に動き出すま での過程を待つ仕組み ※木村ら(2021)持続的な活動/持続的な変化に向けたリビングラボ概念の拡張, Copyright 2026 Japanese Network of Living Labs 第68回 日本デザイン学会. 23
  13. 社会のデザインモードになりやすい環境条件: 存在・意欲・表現を奪いやすい社会のメカニズム 公的領域 公への関与の欠如・他者へ負託 縦割分化 消費欲望規定 空気社会 お上意識 限られた選択と主体性の希薄化 役割・欲望の付与

    私的領域 図1:存在・意欲・表現保障のない 主体的に動き出しづらい土壌 ※木村ら(2026)リビングラボ実践における主体生成のメカニズム―地域創生を実 現するための存在・意欲・表現保障モデルの検討―,第73回 日本デザイン学会 ※オルダス・ハクスリー (1932) 『すばらしい新世界』 (Brave New World) Copyright 2026 Japanese Network of Living Labs ※人々は不安や悲しみを感じ ると、「ソーマ」という薬を飲み、 幸福が“管理”される社会 24
  14. 社会のデザインモードになりやすい環境条件: 存在・意欲・表現が保障される社会のメカニズム 公的領域 公に関わる言葉や活動が表出する 表現保障 (公共のレイヤー) うずうずする意欲が引き出される 意欲保障 (内面のレイヤー)のんびりと安心・自由を感じていられる 私的領域

    存在保障 (関係のレイヤー) 図2:存在・意欲・表現保障のある 主体的に動き出せる土壌 ※木村ら(2026)リビングラボ実践における主体生成のメカニズム―地域創生を実 現するための存在・意欲・表現保障モデルの検討―,第73回 日本デザイン学会 Copyright 2026 Japanese Network of Living Labs 25
  15. 社会のデザインモードになりやすい環境条件: シンフォニー型社会からポリフォニー型社会(Polyphonic Society)へ シンフォニー型社会システム 社会・組織に人々が合わせる管理型社会 複数の声はあるが調和へ向かう圧力がある (人=代替可能性、客体) ポリフォニー型社会システム ※ミハイル・バフチン 人々が自ら社会・組織をつくる自律型社会

    複数の声が世界(感覚、価値、倫理)を持ち続けている※ (1929)ドストエフ スキーの詩学(望 (人=唯一性、主体) 月哲男・鈴木淳一 ・客体的・均質的なサービス・環境(cf.第二の分水嶺(イリイチ)) ・存在を肯定しあえるの関係性づくり ・対話的・伴走的関わり(ピア)をはじめる ・縦割り・自己責任で関わりが難しい他者・社会 ・自律的な表現が芽生え、他者へひらかれる ・さらに権威主義、空気優先で非自律的になる ・自らの感性を信じ、失敗しながら、協働へ ・個人の感性等が疎外され増大する不安 共訳(1995)). ex: 対話(ボーア)、オープンダイアログ Copyright 2026 Japanese Network of Living Labs 26