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デザインスプリント「ゼロから発想する新事業開発の進め方」

 デザインスプリント「ゼロから発想する新事業開発の進め方」

1. デザインスプリントとは?
2. ゼロから新規事業を創出するには?
3. 創出例
4. 社内で新規事業立ち上げを成功させるには?
5. 立ち上げ・運営をラクにして成功させるために

Designsprint

March 29, 2018
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Transcript

  1. 本日のスケジュール 3 <一部:講義・パネルディスカッション> 18:30〜 ◆講義 「ゼロから発想する新事業開発の進め方」 19:30〜 ◆パネラー紹介 パネラーに10分〜15分程度で自己紹介と現在の 事業への取り組みをお話いただきます。

    20:00〜20:30 ◆パネルディスカッション ・企業においての新事業のあり方とは? ・社内でうまく進めるためにやるべきこと、  やらなくて良いこと ・10年後の新事業の姿 <二部:質問・相談会> 21:00〜22:30 ◆ご希望の方のみ、現在携わっておられる事業を一歩先に進める ためのヒントやアドバイスを差し上げます。 軽食(アルコールなし)をとっていただきながら、個別にアドバイスをさせ ていただきます。 また登壇者へのご質問、皆様の交流とご歓談の時間とさせていただきま す。 登壇者・参加者の方々同士で仲間作りをしていただくことで、それぞれの 職場で、今後の業務のお役立てていただきたく考えております。
  2. デザインスプリントの適用範囲 6 ファーストマイル エリアマーケティング 市 場 投 入 グ ロ

    | ス ・ ス ケ | ル ゼロイチ 本開発 プリ開発 デザインスプリント ゼロからイチを生み 出すステージ。 デザイン思考 ゼロからイチを生み出すステージにおいては、 デザインスプリントは得意ではない。 リーンスタートアップ ビジネスキャンバス 顧客開発 OODAループ ウーダ スクラム
  3. 「ゼロイチスプリント」の基本プロセス 9 1. アイデア創発(インパクトダイナミクス) 2. 課題の掘り起こし(ジョブ理論) 3. アイデアの絞り込み(サイレント投票) 4. ビジネスモデル化(リーンスタートアップ[プランA])

    掛け合わせで新たなアイデアを強制的に生み出す アイデアから課題を掘り起こす 掘り起こしたアイデアあら優れたアイデアを絞り込む 課題を中心にビジネスモデルのベースを構築する このプロセスを極めて短時間で行う。
  4. 1. アイデア創発(インパクトダイナミクス) 10 10年後、◯◯がXXになるだろう テーマA テーマB テーマC アイデアなし 新しいアイデア(市場) またはビジネス課題

    新しいアイデア(市場) またはビジネス課題 新しいアイデア(市場) またはビジネス課題 新しいアイデア(市場) またはビジネス課題 新しいアイデア(市場) またはビジネス課題 新しいアイデア(市場) またはビジネス課題 アイデアなし 新しいアイデア(市場) またはビジネス課題 新しいアイデア(市場) またはビジネス課題 当該分野 の市場分 析より考察 未来の変化の芽を象徴すると思われる事 象(近未来シナリオ) 「スキャニング」 アイデアなし アイデアなし アイデアなし アイデアなし アイデアなし 「スキャニング」と「未来イシュー」を掛け合わせることで、 新しいアイデア・新たなビジネス課題を強制的に発想する= インパクトダイナミクス 会社の長・中期ビジョンや、ターゲットとしているビジネス分野から 選定した重要な要素・キーワード 「未来イシュー」 10年後、◯◯がXXになるだろう 10年後、◯◯がXXになるだろう 10年後、◯◯がXXになるだろう 10年後、◯◯がXXになるだろう
  5. 1. インパクトダイナミクスの掛け合わせ例 11 □スキャニング(近未来シナリオ:健康・医療分野)  ・健康意識変化  ・メンタルヘルスケアの向上  ・経営体質強化   (生産性向上、収益性向上、経営の安定化、など)  ・少子化対策の具体案  ・介護問題の早期解決

    □未来のイシュー(PEST分析または独自の分析軸を設定) ・テクノロジー (AI、ビックデータ、ブロックチェーン、モビリティ、  ロボットなど) ・デモグラフィー (人口分布、特定の属性の分析結果など) ・インフォメーション(パーソナライズ、集合知など) ・コミュニティ (地域社会・家族・組織など) ・グローバル   (環境問題・都市問題・宇宙分野など)
  6. 2. 課題の掘り起こし(ジョブ理論) 12 ※ここで言う「顧客」とは、市場、消費者層、顧客など全ての「人」を指します 前項の新しいアイデア (市場) またはビジネス課題 顧客視点で隠れた悩みをイ メージ 「顧客の片付けるべ

    きジョブ」を 特定する 「顧客の片付けるべ きジョブ」を 特定する 「顧客の片付けるべ きジョブ」を 特定する 複数の「ジョブ」に分解する 新しいアイデアを取り巻く市 場や消費者を想像でストー リー化する。 アイデアを ストーリー化する さらに「隠れた課題」 を導き出す さらに「隠れた課題」 を導き出す さらに「隠れた課題」 を導き出す 複数の「課題」に分解する
  7. 補足「よくわかる『ジョブ理論』」 14 プロダクト開発、ビジネス開発をする際、通常は市場やプロダクト 発想で考えるが、「ジョブ理論(イノベーション的発想)」では、「顧 客の課題(ジョブ)」を定義して、その解決策としてプロダクトを見 出していく手法をとる。 例: 人は朝、通勤する車の中で、腹持ちする最適な飲食物を探している (ジョブ)。 その解決策として「バナナシェイク」を購入する。決して「バナナシェイク」が欲しいから購入

    するのではない。 長時間の通勤時間に耐えうるために、500ml以上の容量、手が汚れない容器、腹持ちのた めの果実粒などが必要。 一方、日曜午後、子供と遊びに出かける父親に対しては、子供の「欲しい」欲求を満たすた めのもの(ジョブ)として「バナナシェイク」を購入する。 子供の「ちょっとしたおやつが欲しい」という欲求が満たせれば良いので、500mlも必要なく、 小さなカップですぐ食べられるものがいい。
  8. 4. リーンスタートアップ [ プランA ] の描き方とコツ 17 1.番号の順に短文で直感的に 描き入れて行きます。 2.思い浮かばない部分は空欄

    でも大丈夫です(全部描き入 れることをミッションにしない) 3.課題や顧客セグメントが変 わるごとに別紙にします。
  9. 例1 19 [アイデア創発] 経営体質を強化すれば、生き残ることができる病院が増加するであろう  X AI、ビッグデータ ーーーー [新しいアイデア(市場) ] 医療機関の経営体質強化を

    AI、ビッグデータによって効率的に行うサービス。 最も最適な解を瞬時に提示し、早く確実に体質改善を行うことができる。
  10. 例1 20 [課題の掘り起こし] 医療機関の経営体質強化にまつわる市場のストーリー ※前提:「経営体質が悪化している」と自ら名乗る医療機関はない。 1. 商圏内の人口減少 2. ネット情報(口コミ)により他商圏への流出 3.

    来院患者の減少 4. 売り上げの減少 5. 業績が悪化する [片付けるべきジョブ] 片付けるべきジョブ:業績を改善する、業績を改善する方法を特定する・実行する [隠れた課題] ・目に見える環境変化は認識しやすいが、「たまたま」「そのうち」「漠然とした不安」は表面化・意識しにくい ・ライバルや他医院も同等に傾向があり、安心する ・うまく経営できている医療機関の話を聴くが、当医院では当てはまらない、実行できない、と思い込む
  11. 例2 22 <例2> [アイデア創発] 疾病予備軍の健康意識度が高まれば、重度の病気が減り医療費が削減できる  X コミュニティ ーーーー [新しいアイデア(市場) ]

    健康意識変化を、コミュニティによって促し、促進させるサービス。 地域や組織、特定の属性のグループを作り、ゲーム感覚で健康意識を変えていく習慣化促進サービス。 国や自治体を巻き込んで、奨励・コミュニティーを増やすことでサービス拡大していく。
  12. 例2 23 [課題の掘り起こし] 健康意識変化にまつわる消費者のストーリー ※前提:分かっていても、変えられない。 1. 時々、痛みがある 2. 健康診断で引っかかり、再診療を受ける 3.

    しばらく留意するが、そのうち忘れて普段の生活に埋没する 4. かなりの痛みが発症し、耐えられなくなる 5. 専門医に診察を受ける 6. 診察、検査により病名が確定 7. 入院してから自己の意識の低さに気がつく [片付けるべきジョブ] ・健康に関して意識変化・行動変化を起こす。又はそのきっかけを掴む [隠れた課題] ・病気と分かってから慌てる ・健康診断、人間ドック等でもあまりおおごとと思わない ・周りの環境に流される(タバコ、習慣病など)
  13. ポイント 25 バックキャスト バックキャストとフォーキャストのバランスが7:3くらいで 考える。 原因・理由が明確に特定できる場合 フォーキャスト 前提条件 利用用途 得意な命題

    既存プロダクトの課題解決 ・直径100cmでゴム製ボールを作れ ・売上1億円を達成せよ 原因・理由が不明確・不確実で常に変動する 場合 新規事業開発、ベンチャーのスタートアップ ・世界を幸せにするボールを作れ ・イノベーションを起こせ(定義が曖昧なこと) 思考法・ 考え方 ゼロベース思考、未来思考、クリエティブシ ンキング、デザイン思考、デザインスプリン ト。イメージ的アプローチ。 分析的思考、左脳型、ロジカルシンキング、MBA的 思考法。過去を基準に扱う。
  14. 起業のタイプとその違いを理解する 28 独立・フリーランス 【顧客は取引先の担当者、発注先の担当者】 主に考えることは、ポジショニングの確立と複数取引先の平行維持、支払いサイトの調整。 最大のボトルネック:取引先、元受会社の責任者が「うん」と言わなければ納品が完了しないこと。 スモールビジネス 【顧客は一般消費者、または取引先企業の担当者】 主に考えることは、事業の継続性。故にポジショニングの明確化と磨き込みが最優先事項。 最大のボトルネック:顧客に満足・新たな価値を提供できるものでなければ購入してもらえないこと・使ってもらえないこと。

    スタートアップ 【顧客は一般消費者、または取引先企業の担当者】 主に考えることは、新市場開拓・新市場創造。故に課題仮説(まだ一般に見つけられていない市場)の深堀と磨き込みが最優先事項。 最大のボトルネック:顧客に満足・新たな価値を提供できるものでなければ購入してもらえないこと・使ってもらえないこと。 企業内起業(新規事業開発) 【顧客は上司、依頼主】 主に考えることは、課せられた業務の真の意味を正確に理解すること。社内の根回し、社外の応援養成、プロジェクトチームメイクを最優先にする。 最大のボトルネック:上司や依頼主が「うん」と言わなければプロジェクトすらスタートすることができないこと(稟議を通す)。