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技術広報のOKRで生み出す 開発組織への価値 〜 カンファレンス協賛を通して育む学びの文化 〜...

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November 18, 2025

技術広報のOKRで生み出す 開発組織への価値 〜 カンファレンス協賛を通して育む学びの文化 〜 / Creating Value for Development Organisations Through Technical Communications OKRs — Nurturing a Culture of Learning Through Conference Sponsorship —

DevRel Guild Meetup #5 にて登壇
https://devrel-guild.connpass.com/event/373981/

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November 18, 2025
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  1. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 〜 カンファレンス協賛を通して育む学びの文化 〜

    株式会社ビットキー パウリ 技術広報のOKRで生み出す 開発組織への価値 No. 1
  2. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. 自己紹介 パウリ @pauli_agile

    2023. 05          に入社 - 技術広報として社内外で活動 & 支援 - コミュニティ活動 - EM Oasis 立ち上げ - XRelationsの会 立ち上げ - Startup in Agile 立ち上げ - DevRel Guild 立ち上げ - DevHR Guild 立ち上げ 現在 EMConf JP 2026 立ち上げ & 実行委員会を務める and more …
  3. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. アジェンダ No. 3

    0. 技術広報活動での失敗 1. 技術広報のObjective設定とその背景 2. 技術広報の成果指標(KR)とその詳細 3. カンファレンス協賛をどう学びに変換するか 4. まとめ
  4. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. アジェンダ No. 4

    0. 技術広報活動での失敗 1. 技術広報のObjective設定とその背景 2. 技術広報の成果指標(KR)とその詳細 3. カンファレンス協賛をどう学びに変換するか 4. まとめ
  5. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 0. 技術広報活動での失敗 No.

    5 数々の失敗たち 😭 ‧イベントでステークホルダーとの連携不⾜で不安を募らせる ‧準備不⾜の状態で社内スタッフ主催の勉強会イベントを開催し迷惑をかける ‧カンファレンスブースで参加者もスタッフも満⾜のいかない設計でモヤモヤ など、なかなかヘビーな失敗をしてきました…
  6. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 0. 技術広報活動での失敗 No.

    6 数々の失敗たち 😭 ‧イベントでステークホルダーとの連携不⾜で不安を募らせる ‧準備不⾜の状態で社内スタッフ主催の勉強会イベントを開催し迷惑をかける ‧カンファレンスブースで参加者もスタッフも満⾜のいかない設計でモヤモヤ など、なかなかヘビーな失敗をしてきました… ここに関連して どんな活動をしたか お話しします
  7. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. No. 8 なんで

    カンファレンス協賛 するの
  8. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 会社の認知が広がると 採用活動が活発になる 採用

    Product 開発 成長 支援 技術 広報 組織 開発 Developers Diamond Cycle
  9. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 採用により開発力が向上 それに伴い組織デザイン 採用

    Product 開発 成長 支援 技術 広報 組織 開発 Developers Diamond Cycle
  10. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 採用 Product 開発

    成長 支援 技術 広報 組織 開発 Developers Diamond Cycle 業務内で成長する 仕組み・環境づくり (自己学習でさらなる加速)
  11. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 採用 Product 開発

    成長 支援 技術 広報 組織 開発 Developers Diamond Cycle エンジニア個人が情報発信 個人の成長であり、 会社の広報にもなる
  12. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 採用 Product 開発

    成長 支援 技術 広報 組織 開発 Developers Diamond Cycle このサイクルを回し続け 強固な開発組織を構築
  13. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. Objective No. 20

    技術広報の力で ビットキーをエンジニアにとって 最高の舞台に仕立てる
  14. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. What’s 最高の舞台?仕立てる? No.

    21 1. 技術広報活動に関わることで、自身の キャリアアップにつながる 2. 社外から見て魅力的に思われることで 自社を誇らしく思う 3. この体験へ繋げるに発信をする場を整 備する
  15. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. What’s 最高の舞台?仕立てる? No.

    22 1. 技術広報活動に関わることで、自身の キャリアアップにつながる 2. 社外から見て魅力的に思われることで 自社を誇らしく思う 3. この体験へ繋げるに発信をする場を整 備する 具体的にどう実現する?
  16. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. What’s 最高の舞台?仕立てる? No.

    23 1. 技術広報活動に関わることで、自身の キャリアアップにつながる 2. 社外から見て魅力的に思われることで 自社を誇らしく思う 3. この体験へ繋げるに発信をする場を整 備する 技術広報活動状況の把握 「ヘルスチェック🩺」 をしながらこれの実現へ
  17. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. アジェンダ No. 24

    0. 技術広報活動での失敗 1. 技術広報のObjective設定とその背景 2. 技術広報の成果指標(KR)とその詳細 3. カンファレンス協賛をどう学びに変換するか 4. まとめ
  18. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 採用 Product 開発

    成長 支援 技術 広報 組織 開発 Developers Diamond Cycle エンジニア個人が情報発信 個人の成長であり、 会社の広報にもなる 会社の認知が広がると 採用活動が活発になる
  19. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 採用 Product 開発

    成長 支援 技術 広報 組織 開発 Developers Diamond Cycle 現場での学びと その内容の発信 認知・興味の獲得
  20. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 技術広報として追いたい指標(ヘルスチェック) No. 27

    1. 獲得した認知・興味 2. 活動内で得た学び 3. 技術広報のモメンタム(活動量)
  21. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. KeyResult No. 28

    1. 【認知拡大・学習機会】ビットキーおよびビットキーの人と接触した人数 2. 【興味の深化】SNS上でビットキーに対して言及している回数 3. 【学習の可視化】ビットキーの Developer が学びを得た数 4. 【モメンタム醸成】年に1回以上発信したことがある人の数
  22. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 【認知獲得】ビットキーおよびビットキーの人と接触した人数 No. 29

    なぜ「接触した人数」?(認知獲得) ビットキーの社員を通して、自社の情報(技術や開発環境、事業、プロダクト など)を共有することで認知を獲得し、興味を抱くきっかけをつくる この場合「社内のエンジニア」が直接伝えることで、責任者や採用担当が話す よりも信憑性や親近感が湧きやすいと感じる
  23. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 【学習機会】ビットキーおよびビットキーの人と接触した人数 No. 30

    なぜ「接触した人数」?(学習機会) 育成を現場の誰かに任せるだけだと、その誰かの能力や観点に依存してしま い、組織の成長幅が硬直・鈍化するリスクがある。 これに対し、意識的に社外の有識者の発信や、それを元にした対話を通しリス クを軽減しつつ、社員を通し組織の技術水準を上げる。 また「自分が知りたいと思った」という 目的意識に沿った場を提供することで、 より深い学習に繋げることができる
  24. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 【興味の深化】SNS上でビットキーに対して言及している回数 No. 31

    1. 自分がいいと感じるもの、人を喜ぶものを伝えるため 2. 自分の存在価値を確かめるため(承認欲求) 3. 好きなヒト・モノ・コトを応援するため 4. 他者との関係を育む・維持継続させるため 5. 自分の意見・姿勢・ポジションを明確にするため(社会的欲求) 人々がなぜSNSで共有するのか WHY DO CONSUMERS. SHARE CONTENT ONLINE? https://foundationinc.co/wp-content/uploads/2018/12/NYT-Psychology-Of-Sharing.pdf
  25. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 【興味の深化】SNS上でビットキーに対して言及している回数 No. 32

    1. 自分がいいと感じるもの、人を喜ぶものを伝えるため 2. 自分の存在価値を確かめるため 3. 好きなヒト・モノ・コトを応援するため 4. 他者との関係を育む・維持継続させるため 5. 自分の意見・姿勢・ポジションを明確にするため 人々がなぜSNSで共有するのか The New York Times Customer Insight Group による調査 https://foundationinc.co/wp-content/uploads/2018/12/NYT-Psychology-Of-Sharing.pdf SNSシェアを追うことで ビットキーがターゲットとした方の心 を動かした(興味を惹いた) ことになると考えた
  26. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 【モメンタム醸成】年に1回以上発信したことがある人の数 No. 34

    【高く】特定領域を発信し続ける意欲のある方には、その領域の場を与え続け ることで、当該領域に良い認知を獲得でき、また個人の専門性を高めると同時 にその熱量を組織全体に伝播させる好循環を生み出す 【広く】 特定の人だけが発信するのではなく、広く組織全体から発信が生ま れる文化を目指し、各界隈で認知を獲得する 【深く】個人にしかない目線での発信を促すことで、組織のアウトプットに多 様性と深みをもたらす
  27. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 1. ビットキーおよびビットキーの人と接触した人数 2.

    SNS上でビットキーに対して言及している回数 3. ビットキーの Developer が学びを得た数 4. 年に1回以上発信したことがある人の数 ▼ KeyResult ▼ Objective 技術広報の力でビットキーをエンジニアにとって最高の舞台に仕立てる No. 36
  28. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. アジェンダ No. 39

    0. 技術広報活動での失敗 1. 技術広報のObjective設定とその背景 2. 技術広報の成果指標(KR)とその詳細 3. カンファレンス協賛をどう学びに変換するか 4. まとめ
  29. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 前提となるカンファレンス協賛の意義 No. 40

    その界隈が盛り上がることが中長期的に自社にも良い影響がある 例えば、 当該領域の人口が増えれば、OSSなどエコシステムの開発が盛んになったり、 書籍や記事などの情報が多くなったり、扱う人との接点が自然に増えることで 意見交換が容易になったり... カンファレンス協賛を通し、これが実現できる時点で投資の意義はある
  30. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. (その上で)現状全てを定量的に算出しているわけではないが、 スポンサー協賛をするか否かの観点としては以下 1.

    自社で扱っている言語・技術領域か 2. 自社でその技術領域に関連する目標や課題があるか 3. 採用ポジションと参加者属性と一致しているか カンファレンス協賛の意義 No. 41
  31. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. (その上で)現状全てを定量的に算出しているわけではないが、 スポンサー協賛をするか否かの観点としては以下 1.

    自社で扱っている言語・技術領域か 2. 自社でその技術領域に関連する目標や課題があるか 3. 採用ポジションと参加者属性と一致度 カンファレンス協賛の意義 No. 42 ここをカンファレンス協賛で ブース参加、一般参加を促し 学びの機会として場の設計をする
  32. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 【再掲】技術広報活動での失敗 No. 43

    数々の失敗たち 😭 ‧イベントでステークホルダーとの連携不⾜で不安を募らせる ‧準備不⾜の状態で社内スタッフ主催の勉強会イベントを開催し迷惑をかける ‧カンファレンスブースで参加者もスタッフも満⾜のいかない設計でモヤモヤ など、なかなかヘビーな失敗をしてきました…
  33. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 【割愛】ブース来訪者と自社エンジニアにフレンドリーなブース施策 No. 44

    カンファレンスのブースで「やめたこと」と「はじめたこと」 1. カンファレンスに合わせた技術的な情報を発信 2. ブース来訪者と双方向コミュニケーションがとれる場づくり
  34. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 【割愛】ブース来訪者と自社エンジニアにフレンドリーなブース施策 No. 45

    カンファレンスのブースで「やめたこと」と「はじめたこと」 1. カンファレンスに合わせた技術的な情報を発信 2. ブース来訪者と双方向コミュニケーションがとれる場づくり どのように進めているのか
  35. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. ブース企画時に考えること補足 https://speakerdeck.com/pauli/rich-reflection-achieved-through-hypothetical-actions カンファレンス開催前に以下を整理

    1. 当該技術領域に関心のある自社エンジニアの悩みや、話したいこと 2. ブース来訪者の関心など、仮説定義とアウトカム策定
  36. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. ブース企画時に考えること補足 https://speakerdeck.com/pauli/rich-reflection-achieved-through-hypothetical-actions カンファレンス開催前に以下を整理

    1. 当該技術領域に関心のある自社エンジニアの悩みや、話したいこと 2. ブース来訪者の関心など、仮説定義とアウトカム策定 カンファレンスブースを通して、 来訪者と社内の悩みやアピールポイント を話し合うことで学びに繋げる
  37. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. ブース企画時に考えること補足 https://speakerdeck.com/pauli/rich-reflection-achieved-through-hypothetical-actions カンファレンス開催前に以下を整理

    1. 当該技術領域に関心のある自社エンジニアの悩みや、話したいこと 2. ブース来訪者の関心など、仮説定義とアウトカム策定 カンファレンスブースを通して、 来訪者と社内の悩みやアピールポイント を話し合うことで学びに繋げる そのためブースには社内のエンジニアに 協力して担当してもらう
  38. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. KeyResult No. 49

    1. 【認知拡大】ビットキーおよびビットキーの人と接触した人数 2. 【興味の深化】SNS上でビットキーに対して言及している回数 3. 【学習の可視化】ビットキーの Developer が学びを得た数 4. 【モメンタム醸成】1回 / 年以上発信したことがある人の数 どう場の設計をし、 どう可視化しているか
  39. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 「カンファレンス参加モチベーションアップ会」で目的意識を醸成 No. 51

    1. どんなことが知りたい? 2. どんな人と交流したい? カンファレンスのタイムテーブルを見て、 知りたいことを整理しておく またそれだけではなく、 界隈の方との対話で得たい情報もまとめて おくことで、交流への意欲も高める
  40. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. 「カンファレンス参加ふりかえり会」で学びの定着と行動へ繋げる No. 52

    1. 知りたかったことへの気づきはあったか? 2. 「予想外の学び」はあったか? 3. どんな行動に繋げたい? 事前にまとめた知りたいことは知ることができ たかだけでなく、意図せず学びになったことは 何かもまとめ、偶発的な学びを実感してもらう また組織への還元を目的とし、簡単に次の行動 計画も立ててもらう
  41. Copyright © Bitkey INC. All right reserved. まとめ(と成果) No. 55

    • OKRを再定義し、それを具体的な行動に落とし込むことで、行動軸が定 まった • 「OKRダッシュボード」で技術広報の成果を可視化しふりかえりと計画 の再編がしやすくなった • メンバーの協力と、技術広報担当の地道な草の根活動の成果もあり、ユ ニーク発信者数が着実に増加している • 社内でも、登壇や発信に対して前向きなメンバーが増え始めた • 社外の方から「ビットキーのブースが一番いい」と評価していただいた