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始めてみよう!量子コンピューター / Let's start Quantum Computing

始めてみよう!量子コンピューター / Let's start Quantum Computing

2023年6月9日開催 Women in Data Science Tokyo @ IBM
QUANTUM COMPUTING TALK #1資料
Speaker: 沼田 祈史
Qiskit Advocate

日本IBM(株)
東京基礎研究所
Qiskit開発者コミュニティー

https://widstokyoibm2023.splashthat.com/

wids-tky-i

June 17, 2023
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Transcript

  1. 沼⽥ 祈史 (Kifumi Numata) 略歴︓ ⼤学⼤学院 修⼠課程(物理専攻)終了 IBM⼊社 ⼤和ラボ 熱設計解析エンジニア

    サーバー、ノートパソコンの設計開発、データセンターの熱解析 2009 LabのStrategy Staff、本社CTOのExecutive Staff 2015 東京ラボ Technical Vitality & University Relations 2020 東京基礎研究所 Quantum Developer Community 勉強会︓Quantum Tokyo (https://www.youtube.com/@QuantumTokyoo) 出⾝︓神奈川県厚⽊市 家族︓夫、⼦供⼆⼈ ⽇本アイ・ビー・エム(株) 東京基礎研究所 量⼦コンピューティング Qiskit Advocate @kifuminumata
  2. どちらか 0 1 いつも使っている コンピューターのビット または 量⼦コンピューターの 量⼦ビット 両⽅ 0

    1 と 「重ね合わせ」 表 おもて 裏 うら コイン コイン くるくる回っているコイン(イメージ) 測定すると表か裏にバシッと決まる
  3. Q Q Q Q Q Q Q Q Q Q

    0 1 1 1 1 1 1 1 1 1 「0」10%、「1」90%の重ね合わせの量⼦ビットを 10回測定すると
  4. 0 1 1 1 1 2ビット 2量⼦ビット 0 0 0

    または または または のうちどれか1つ 0 1 1 1 1 0 0 0 の重ね合わせ
  5. 0 1 1 1 1 2ビット 2量⼦ビット 0 0 0

    または または または のうちどれか1つ 0 1 1 1 1 0 0 0 25% の重ね合わせ 25% 25% 25%
  6. 1 2ビット 2量⼦ビット 0 0 1 1 1 1 0

    0 0 XX % の重ね合わせ XX % XX % XX % 2ビット⽬ の情報 1ビット⽬ の情報 1ビット⽬ の情報 2ビット⽬ の情報 3ビット⽬ の情報 4ビット⽬ の情報
  7. 1 3ビット 3量⼦ビット 0 の重ね合わせ 2ビット⽬ の情報 1ビット⽬ の情報 1

    3ビット⽬ の情報 0 0 0 1 0 0 1 0 1 0 1 0 1 0 0 1 0 1 1 1 0 1 1 1 1ビット⽬の情報 3ビット⽬の情報 5ビット⽬の情報 7ビット⽬の情報 2ビット⽬の情報 4ビット⽬の情報 6ビット⽬の情報 8ビット⽬の情報
  8. nビット n量⼦ビット ... (n個の0の並び) ... (n個の1の並び) までの2n個の可能な状態の いずれか ! !

    ... (n個の0の並び) ... (n個の1の並び) までの2n個の可能な状態の 重ね合わせ 0 0 0 1 1 1 0 0 0 1 1 1 この重ね合わせは、量⼦計算の特徴の1つです。
  9. 量⼦重ね合わせ 0 1 1 1 1 0 0 0 エンタングルメント

    (量⼦もつれ) 1 1 0 0 + + + + 1 1 0 0 複数の量⼦ビット同⼠に ある特定の強い相関関係がある ベル状態
  10. 35 Q Q Q Q Q Q Q Q Q

    Q Q Q Q Q Q Q Q Q 10個の同じエンタングル状態の2量⼦ビットを
  11. 36 Q Q Q Q Q Q Q Q Q

    Q Q Q Q Q Q Q Q Q Q Q 1 1 0 0 1 1 0 0 1 1 0 0 1 1 1 1 0 0 0 0 10個の同じエンタングル状態の2量⼦ビットを 測定すると
  12. 38 Q Q Q Q Q Q Q Q Q

    Q 1 0 1 0 1 0 1 1 0 0 10個の同じエンタングル状態の2量⼦ビットの ⽚⽅だけを測定すると もう⽚⽅は測定しなくても状態がわかる このエンタングルメントも、量⼦計算の特徴の1つです。
  13. 量⼦重ね合わせ 0 0 0 1 0 0 1 0 1

    0 1 0 1 0 0 1 0 1 1 1 0 1 1 1 エンタングルメント (量⼦もつれ) 1 1 0 0 + 1 1 0 0 0 1
  14. 量⼦重ね合わせ 0 0 0 1 0 0 1 0 1

    0 1 0 1 0 0 1 0 1 1 1 0 1 1 1 エンタングルメント (量⼦もつれ) 1 1 0 0 + 1 1 0 0 0 1 GHZ状態 12.5% 12.5% 12.5% 12.5% 12.5% 12.5% 12.5% 12.5% 50% 50%
  15. 量⼦アルゴリズム 量⼦計算 初期化(重ね合わせ) 量⼦もつれ (エンタングルメント) を使った量⼦演算 観測 量⼦計算では、量⼦状態の重ね合わせ(並列計算)を ⼲渉(量⼦もつれ・エンタングルメント)させてほしい解を取り出す。 000

    001 010 011 100 101 110 111 重ね合わせの状態では確率は全て同じ 000 001 010 011 100 101 110 111 量⼦ビットを⼲渉させる演算 000 001 010 011 100 101 110 111 特定のパターンの 確率のみを⾼める
  16. IBM Quantum Computer as of May 2023 12/16/20 ୆ IBM͕อ༗͢Δྔࢠίϯϐϡʔλʔͷ୆਺ɻ

    Քಇ཰͸Λ௒͑Δɻ ສਓ IBM Quantum ͷొ࿥Ϣʔβʔ਺ ݱࡏ΋ٸ଎ʹ૿Ճத ஹճҎ্ IBM Quantum্Ͱ࣮ߦ͞Εͨԋࢉ਺ ࣮ػͰͷԋࢉ࣮ߦ͕γϛϡϨʔλΛ௒͑Δ ຊҎ্ Պֶٕज़࿦จ౳ͷग़൛෺
  17. IBMが実装済み オンターゲットで進行中 開発ロードマップ Heron 133 qubits x p Crossbill 408

    qubits Circuits システム モジュール性 Falcon 27 qubits Hummingbird 65 qubits Eagle 127 qubits Osprey 433 qubits Condor 1,121 qubits カーネル 開発者 Qiskit Runtime 量子アルゴリズムとアプリケーション・モジュール 機械学習 | 自然科学 | 最適化 アルゴリズム 開発者 モデル 開発者 Flamingo 1,386+ qubits Kookaburra 4,158+ qubits 量子サーバーレス インテリジェント オーケストレーション 量子回路ライブラリ 量子ソフトウェア アプリケーションのプロトタイプ 機械学習 | 自然科学 | 最適化 量子ソフトウェアアプリケーション 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025 Beyond 2026 IBMのクラウド上で 量子回路を実行 量子アルゴリズムと アプリケーションの 実証とプロトタイプ化 Qiskit Runtimeで 量子プログラムを100倍 高速に実行 エラスティック・コン ピューティングとQiskit Runtime並列化によるア プリケーションの拡張 スケーラブルな誤り抑制 手法でQiskit Runtimeの 精度を向上 Qiskit Runtimeを制御する 回路編みツールボックス で量子アプリケーション を拡張 Qiskit Runtimeに動的回 路を導入し、より多くの 計算手法の実行を可能に Qiskit Runtimeに誤り訂正 を統合し、量子ワークフ ローの精度と速度を向上 古典通信と量子通信 で10K-100K qubits に拡張 回路編み ツールボックス Threaded 動的回路 誤り抑制と軽減 誤り訂正 マルチスレッド プリミティブ Flamingo 1,386+ qubits Kookaburra 4,158+ qubits
  18. Qiskit Runtime Primitives Dynamic Circuits(動的回路) 量⼦デバイス以外の⾼度な機能 • 実⾏に適した回路の最適化 • ⾼度なエラー緩和による精度向上

    • 回路の⻑さを⼤幅に短縮 • エラー訂正 量⼦ビットのコヒーレンス時間内に古典計算 を⾏い、豊富な回路演算が可能にする機能 ユーザーと量⼦コンピューターの間の実⾏ キューの往復を削減
  19. IBM Quantum © 2023 IBM Corporation 10万量⼦ビットの 量⼦を中⼼とした スーパーコンピューター 古典通信

    量⼦通信 光インターコネクトへの トランスデューサー IBM Quantum System Two 25000量⼦ビットの クラスター
  20. IBMが実装済み オンターゲットで進行中 開発ロードマップ Heron 133 qubits x p Crossbill 408

    qubits Circuits システム モジュール性 Falcon 27 qubits Hummingbird 65 qubits Eagle 127 qubits Osprey 433 qubits Condor 1,121 qubits カーネル 開発者 Qiskit Runtime 量子アルゴリズムとアプリケーション・モジュール 機械学習 | 自然科学 | 最適化 アルゴリズム 開発者 モデル 開発者 Flamingo 1,386+ qubits Kookaburra 4,158+ qubits 量子サーバーレス インテリジェント オーケストレーション 量子回路ライブラリ 量子ソフトウェア アプリケーションのプロトタイプ 機械学習 | 自然科学 | 最適化 量子ソフトウェアアプリケーション 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025 Beyond 2026 IBMのクラウド上で 量子回路を実行 量子アルゴリズムと アプリケーションの 実証とプロトタイプ化 Qiskit Runtimeで 量子プログラムを100倍 高速に実行 エラスティック・コン ピューティングとQiskit Runtime並列化によるア プリケーションの拡張 スケーラブルな誤り抑制 手法でQiskit Runtimeの 精度を向上 Qiskit Runtimeを制御する 回路編みツールボックス で量子アプリケーション を拡張 Qiskit Runtimeに動的回 路を導入し、より多くの 計算手法の実行を可能に Qiskit Runtimeに誤り訂正 を統合し、量子ワークフ ローの精度と速度を向上 古典通信と量子通信 で10K-100K qubits に拡張 回路編み ツールボックス Threaded 動的回路 誤り抑制と軽減 誤り訂正 マルチスレッド プリミティブ Flamingo 1,386+ qubits Kookaburra 4,158+ qubits 機械学習 自然科学 最適化 機械学習 自然科学 最適化
  21. Qiskit テキストブックの和訳の出し⽅ Qiskit © 2023 55 拡⼤ (1) (2) (3)

    ⽇本語版 https://qiskit.org/learn/ 左下からJapaneseを選択
  22. IBM Quantum / © 2022 IBM Corporation Quantum Tokyo 有志による量⼦コンピューター勉強会。

    イベントは外部のメンバーも参加(最近は外部メンバーの参加が8割︕) 量⼦コンピューター⼊⾨の話題から、Qiskit TextbookやTutorialの解説、ゲスト講師もお招きしての量⼦ コンピューター最前線に関するお話までを幅広くお届けする量⼦コンピューターを初めて学ぶ⽅向けの チャンネルです。 トップ 2の動画 1.6万回再⽣ 1.3万回再⽣ https://www.youtube.com/@QuantumTokyoo
  23. (1) IBM Quantum にログインします。URL: https://quantum-computing.ibm.com/ (2) 左の⻘アイコン「Launch Composer」をクリック。 (1) (2)

    (3) ポップアップウィンドウは「x」をクリックし て、閉じます。 (3) (4) この画⾯になったら準備完了です。 ハンズオン: IBM Quantum Composer サインインの⽅法︓『IBM Quantum Composerの登録(くわしいバージョン)』
  24. (1) IBM Quantum にログインします。URL: https://quantum-computing.ibm.com/ (2) 左の⻘アイコン「Launch Composer」をクリック。 (1) (2)

    (3) ポップアップウィンドウは「x」をクリックし て、閉じます。 (3) (4) この画⾯になったら準備完了です。 ハンズオン: IBM Quantum Composer サインインの⽅法︓『IBM Quantum Composerの登録(くわしいバージョン)』
  25. 量⼦テレポーテーションの回路 (1) (2) (3) (4) (5) アリスの暗号量⼦ アリスの量⼦ ボブの量⼦ ︓(1)

    アリスは暗号を作ります。 (今回は「1」を暗号とします。) ︓(2) 量⼦もつれを作ります。 を使います。 ︓(3) アリスはもつれ測定をします。 ︓(5) ボブの量⼦を測定します。 ︓回路を⾒やすくするためのゲート です。 ︓(4) アリスの測定結果をボブに送り、 ボブは⾃分の量⼦を補正します。 をq[2]に置き、 を重ねる。 位置はあとから調整します。 の作り⽅︓
  26. 実験します︓量⼦シミュレーター (1) 右上の⻘の「Setup and run」をクリック。 (2) スクロール。 (3) 「ibmq_qasm_simulator」を選ぶ。 (4)

    ⻘の「Run on ibmq_qasm_simulator」 をクリックして実⾏。 (1) (2) スクロール ibmq_qasm_simulatorを選ぶ (3)下から3番⽬の (4) 「Setup and run」をクリック。
  27. 結果と考察︓本物の場合 (結果がまだの場合は後で確認してください) 参考結果︓「100」が918回観測されました。 q[2] q[1] q[0] の順に並んでいるので、q[2]の値は、1024回の実験を⾏なった 結果、 918回は「1」、106回は「0」が観測されたということで す。

    考察︓アリスの暗号「1」は約90%の確率でボブにテレポーテーショ ンが成功したことが分かります。 量⼦コンピューターには、まだ誤差があります。誤差を減らす研究を ⾏うとともに、誤差があっても使える計算⽅法(アルゴリズム)の研究 も⾏われています。