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ICH M10 生物学的分析法バリデーション 6
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xjorv
March 15, 2021
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ICH M10 生物学的分析法バリデーション 6
ICH M10は生物学的な分析方法に対するバリデーションについてのガイドラインです。バリデーションの種類や方法、報告について述べられています。6では再測定やその他の事項についてまとめています。
xjorv
March 15, 2021
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Transcript
ICH M10 生物学的分析法バリデーション 6 2021/2/17 Ver. 1.0
発生したサンプルの再分析(ISR) 様々な干渉のため、測定結果はQCや検量線と異なりうる • ISRはバリデーションの重要な要素の一つとなる • ISRは以下の状況で実施される *Incurred Sample Reanalysis: 発生したサンプルの再分析(ISR)
• 前臨床のTK(PK)研究 • PivotalのBA/BE研究 • 最初の臨床研究 • 早期のPivotal臨床研究 • 腎・肝機能障害患者での初期研究
発生したサンプルの再分析(ISR) ISRでは同じサンプルの一部を独立の分析・日に解析する • ISRは分析対象とサンプルについて理解を深めるために行う • サンプルが1000以下なら、10%はISRの対象とする • 1000以上であれば、初め1000個の10%と残りの5%で行う • サンプルの選択方法はSOPや計画書に記載する
発生したサンプルの再分析(ISR) ISRでは同じサンプルの一部を独立の分析・日に解析する • PK研究では、Cmax付近と消失相から選ぶのがよい • ISRと初回分析の差を平均値で割り、評価する • クロマトグラフィーでは<20%の差が2/3となるようにする • LBAでは<30%の差が2/3のサンプルとなるようにする
発生したサンプルの再分析(ISR) ISRでは同じサンプルの一部を独立の分析・日に解析する • ISRで許容範囲を外れる・差が大きい時は分析し、対処する • ISRの結果や対処は文書とし、報告する • 少数のサンプルでの大きい差は再検証の原因とはならない
クロスバリデーション バリデーション済みの試験を比較するときに行う • 違う施設の同じ試験に対しては行わなくてよい • 基本的に試験実施前には完了させておく • QCを3回、検体を30以上2つのラボで測定し、比較する • ブランド-アルトマンプロットやデミング回帰*で解析する
*ともに系統誤差の平均値からの乖離を分析する方法
その他の事項: 内性の物質と同じ対象のとき 生体内にある物質と有効成分が同じで、測定に影響するとき • 生体内物質の変動による精度への影響を受ける • 生体内での量の変動をあらかじめ測定しておく • 標準追加、生体内物質を引いて計算するなどで計算する *ともに系統誤差の平均値からの乖離を分析する方法
その他の事項: パラレリズム 検量線と希釈系の回帰の並行性のこと • 平行性の確認・平行でない場合は報告書に記載する • 開発中に検証することは難しい • ブランクで検体を3つぐらいの希釈系に調製し、検証する
その他の事項: Recovery 抽出を行うときの抽出効率を指す • 抽出時のロスを割合として評価する • 100%でなくてもよい • ISと検出対象で割合が同等であることが求められる •
複数濃度(通常は3つ)で検証する
その他の事項: Minimum required dilution LBAでサンプルをバッファー希釈する場合の希釈率のこと • 開発時に決定し、サンプル、QC、検量線で同一とする • 変更時には部分バリデーションを必要とする •
バリデーション報告書中で定義する
その他の事項: Commercial & Diagnostic Kits 診断時等に使用するキットを指す • 基本的にはこのガイドラインの対象とはしない • キットを分析上使用する場合は、バリデーションが必要
その他の事項: 新技術・他の技術 通常は新開発方法ではクロスバリデーションをしない • 既存方法との差を説明する必要がある • あらかじめ規制当局と相談の上、開発する • 同時に2つの方法を使用することは推奨しない
他の技術: Dried Matrix Methods 少量の血液サンプルを採取した場合などに用いる • ヘマトクリット*値、サンプル均一性などの検証が必要 • ISRが実施できる量を取る必要がある •
通常血液と同時に行うなら、クロスバリデーションする *血液中の赤血球体積の割合
文書 SOP、記録保管が重要となる • データの監査、査察に耐えうる状態とする • 文書は分析を行う施設で保管する • 文書の訂正等は記録を残す形とし、元がわかるようにする
文書: Summary Information CTDの2.6.4/2.7.1に記載する • 個々の測定方法について文書番号を付けて記載する • バリデーションの内容をテーブルとして表示する • 変更時の考察、監査などの情報を盛り込む