Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

ICH Q2 分析法バリデーション Part2: 分析法バリデーションの手法

C9a9be84015afdc313a066362e109167?s=47 xjorv
PRO
August 12, 2020

ICH Q2 分析法バリデーション Part2: 分析法バリデーションの手法

ICH Q2は分析法バリデーションに関するガイドラインです。Q2はPart1とPart2に分かれており、Part2では分析法バリデーションで検証すべき項目について述べられています。

C9a9be84015afdc313a066362e109167?s=128

xjorv
PRO

August 12, 2020
Tweet

Transcript

  1. ICH Q2 分析法バリデーション Part2: 分析法バリデーションの手法 2020/7/28 Ver. 1.0

  2. 分析法バリデーションの手法 バリデートすべき各要素について推奨される手順 • データや計算方法は考察し、申請書に盛り込む • ガイドライン外の方法も利用可能である • 分析の目的に沿ったバリデーションの方法が必要 • すべての要素を同時に検証できる試行をデザインする

  3. Specificity(特異性) 同定・類縁物質・定量試験で検証が必要 • 1つの分析法が特異的であると断定できる場合は少ない • 特異性を高めるため、2-3の試験を用いるのがよい

  4. Specificity: Identification(同定) 類似した構造を持つものを測定値から除くことが重要 • 対照物質と比較することなどで検証する • 試験の対象を除いた試験によっても検証可能 • 構造が類似した物質を用いて検証することもできる

  5. Specificity: Assay & Impurity(定量と類縁) クロマトグラフのピークを同定しておく必要がある • ピークが分離した場合には、それぞれ同定する • 非特異的な試験では特異性を担保する試験が必要 •

    定量と類縁物質の同定では同じアプローチを使用する
  6. Specificity: 類縁物質の入手可能性 類縁物質の入手可能/不可能によって手法が異なる • 入手できる場合は対照として用い、特定する • 入手不可の場合は2次的な方法を用いる (局方記載の方法、バリデーション済みの方法など) • ストレスをかけて分解させた試料を用いるとよい

    • 定量は2値の比較、類縁物質はプロファイルの比較を行う
  7. Linearity(直線性) その手法の検出範囲内を検証する • 有効成分の希釈系や製剤の混合物を用いて検証する • 濃度-シグナルの直線関係を図示して示す • 回帰分析前に適切に変換を行ってもよい • 相関係数・切片・傾き・残差和を申請書に盛り込む

    • 濃度は5点以上で検証することが推奨されている
  8. Range(検出範囲) 直線性の検証から範囲は決まる • 定量では80-120%を範囲とするのが一般的 • 含量均一性では70-130%を範囲とする • 溶出性では規格の±20%を範囲とする • 類縁物質では120%までを範囲とする

    (毒性・薬理活性を持つ類縁物質には相応の考慮が必要)
  9. Accuracy(正確性) その手法の検出範囲内での正確性を調べる • 定量・類縁物質で異なる手法が設定されている • 3つの濃度で合計最低9回の試験で検証する • 有効成分を追加したときの定量値の回収率・平均 と真値の差・信頼区間を報告する必要がある

  10. Accuracy: 有効成分の定量 複数の方法で精度を決めることができる • 純度既知試料(対照など)の分析方法を適用する • 分析方法と別のよく理解された方法で調べ、比較する • 精度・直線性・特異性から推定する

  11. Accuracy: 製剤の定量 複数の方法で精度を決めることができる • 有効成分を含む処方の混合物に対する方法を用いる • 分析方法と別のよく理解された方法で調べ、比較する • 精度・直線性・特異性から推定する

  12. Accuracy: 類縁物質 類縁物質量既知のサンプルを使用して調べる • 類縁物質既知のサンプルがない場合には2次的な 方法を用いる • 測定対象と比較してどの程度の量(割合)まで 測定可能か明らかにする

  13. Precision(再現性) 定量・類縁物質の定量の再現性を検証する必要がある 再現性には3種類あり、それぞれ検証する • Repeatability(繰り返し再現性) • Intermediate precision(室間再現性) • Reproducbility(研究室間の再現性)

    標準偏差・相対標準偏差・信頼区間を指標とする
  14. Repeatability 9サンプル以上の測定で検証する • Repeatabilityは短い時間、同じ測定者での再現性 • 3濃度、3回繰り返しなどで検証する • 6サンプルは100%濃度が出る条件で行う

  15. Intermediate precision(室間再現性) 測定時のランダムな条件に対する応答を調べる • ランダムな条件には測定日・測定法の正確性などがある • 測定日・測定者・機器を変えて測定し、検証する • Matrixingを使用してもよい

  16. Reproducibility 測定場所が異なる場合の再現性を確認する • Inter-laboratory trial(研究室間試行)と呼ばれる • 承認書類としては必要ない • 日局試験などの制定時に重要となる

  17. Detection limit(検出限界) Instrumental(機械測定?)かどうかで3つの方法に分かれる • 目視による方法の場合 • シグナル/ノイズ比による方法の場合 • 応答曲線の標準偏差による方法の場合 基本的には3つのうちどれを用いてもよい

  18. 検出限界: 目視 InstrumentalでもNon-Instrumentalでも使える • 目視で分析対象を検出できる最低濃度が限界になる

  19. 検出限界: シグナル/ノイズ比 ベースラインノイズを持つ測定方法のみに使える • S/N = 3.0 or 2.1が検出限界となる

  20. 検出限界: 標準偏差 検出限界の計算は以下の式にしたがう = 3.3 DL: 検出限界(Detection limit)、S: 検量線の傾き、σ: 応答の標準偏差

    • ブランクの標準偏差、もしくは検量線の残差/Y切片の 標準偏差を計算に用いる
  21. Quantitation limit(定量限界) 基本的には検出限界と同じ3つの方法を用いる • シグナル/ノイズ比ではS/N = 10を検出限界とする • 標準偏差を用いる場合は、以下の式を用いる =

    10 DL: 検出限界(Detection limit)、S: 検量線の傾き、σ: 応答の標準偏差
  22. Robustness(頑強性) 手法的な変化が結果に与える影響の小ささ • 故意に試験法を変えたときの結果を調べて検証する • 結果に影響を与える場合には、適切に制御する • 方法の記述にも影響を与えやすい部分について記載する • システム適合性のパラメータとして組み込むとよい

  23. システム適合性試験 システムが正確に測定可能な状態であることを確認する • システムには機器・電子機器・操作・サンプルを含む • 適切に設定した適合性試験を測定前に行う