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ICH S2 遺伝毒性研究 4
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xjorv
November 05, 2020
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ICH S2 遺伝毒性研究 4
ICH S2は遺伝毒性研究についてのガイドラインです。4では結果の評価方法についてまとめています。
xjorv
November 05, 2020
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Transcript
ICH S2 遺伝毒性研究 4 2020/10/30 Ver. 1.0
試験結果の評価 偽陰性・偽陽性が得られる場合がある • 一連の試験により、偽陰性は避けられる • 陽性でも、用量などにより発がん性を示さない場合もある
生物学的な発がん性の評価 発がん性が検出されたら、発生・生物への影響を評価する • 陽性だが、プラセボから大きく変化がない • 再現性の無い陽性の結果 は生物学的にほぼ無視できる
in vitro細菌試験の評価 混入物の影響の可能性について考慮する • in vivo試験で結果を担保する • アミノ酸のコンタミなどが無いことを確認する • 細菌特有の代謝などに依存しないことを確認する
in vitro哺乳類細胞試験の評価 偽陽性の可能性を検証する • vivoではありえない環境での試験の実施 • 毒性が高くなる濃度のみで陽性となる場合 などを疑う
in vitro試験での陰性の評価 特別な場合を除き、そこで評価を終える • 構造的に代謝などによる影響が起こりうる場合 • 物質の生理活性が試験系に不適切な場合 には、追加評価を検討する
in vivo試験での陰性の評価 吸収・分布・排出などの影響を検証できる • 赤血球生成阻害による小核 • 内生のDNA修飾の影響 • 毒性に依存した、非直接的なDNA切断 などの偽陽性を配慮する
陽性の結果が得られた後の戦略 証拠が不十分であれば追加試験を検討する • 追加のin vitro試験 • 2種の適切なin vivo試験 のどちらかを実施する
S9活性化によるin vitro試験の陽性 S9による偽陽性についてはあらかじめバリデートしておく • in vivo試験(肝臓細胞など)で検証する *S9: 肝臓由来の酵素で、代謝による遺伝毒性の誘導を引き起こす
小核試験における陽性 小核の原因が遺伝毒性にあるのかどうか検証する • 染色体異常のほうがより直接的な検証法となる • 染色体異常により起きていることを確認する
発がん性検証で発見された遺伝毒性 通常の遺伝毒性試験でみつからない発がん性がある場合もある • 遺伝毒性検証時の環境・試験法を検証する