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日本薬局方-一般試験法 2.46 残留溶媒

xjorv
May 25, 2020

日本薬局方-一般試験法 2.46 残留溶媒

残留溶媒とは、製造中に使用する有機溶媒のうち、最終製品に含まれないものを指します。一般的に残留溶媒には治療効果はないため、できるだけ取り除きます。残留溶媒試験では、取り除ききれなかった有機溶媒の量を特定します。

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May 25, 2020
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Transcript

  1. クラス1の溶媒 溶 媒 濃度限度値(ppm) 考 慮 し た 点 ベンゼン

    2 発がん性 四塩化炭素 4 毒性及び環境への有害性 1,2‐ジクロロエタン 5 毒性 1,1‐ジクロロエテン 8 毒性 1,1,1‐トリクロロエタン 1500 環境への有害性 医薬品の残留溶媒ガイドラインより https://www.pmda.go.jp/files/000156502.pdf
  2. クラス2の溶媒 溶媒 PDE (mg/day) 濃度限度値(ppm) 溶媒 PDE (mg/day) 濃度限度値(ppm) アセトニトリル

    4.1 410 ヘキサン 2.9 290 クロロベンゼン 3.6 360 メタノール 30 3000 クロロホルム 0.6 60 2‐メトキシエタノール 0.5 50 クメン 0.7 70 メチルブチルケトン 0.5 50 シクロヘキサン 38.8 3880 メチルシクロヘキサン 11.8 1180 1,2‐ジクロロエテン 18.7 1870 N‐メチルピロリドン 5.3 530 ジクロロメタン 6.0 600 ニトロメタン 0.5 50 1,2‐ジメトキシエタン 1.0 100 ピリジン 2.0 200 N,N‐ジメチルアセトアミド 10.9 1090 スルホラン 1.6 160 N,N‐ジメチルホルムアミド 8.8 880 テトラヒドロフラン 7.2 720 1,4‐ジオキサン 3.8 380 テトラリン 1.0 100 2‐エトキシエタノール 1.6 160 トルエン 8.9 890 エチレングリコール 6.2 620 1,1,2‐トリクロロエテン 0.8 80 ホルムアミド 2.2 220 キシレン 21.7 2170 医薬品の残留溶媒ガイドラインより https://www.pmda.go.jp/files/000156502.pdf
  3. クラス3の溶媒 酢酸 ヘプタン 2‐メチル‐1‐プロパノール アセトン ジメチルスルホキシド 酢酸イソブチル ペンタン アニソール エタノール

    酢酸イソプロピル 1‐ペンタノール 1‐ブタノール 酢酸エチル 酢酸メチル 1‐プロパノール 2‐ブタノール ジエチルエーテル 3‐メチル‐1‐ブタノール 2‐プロパノール 酢酸 n‐ブチル ギ酸エチル メチルエチルケトン 酢酸プロピル t‐ブチルメチルエーテル ギ酸 メチルイソブチルケトン • PDEは50mg/day • 一日の処方量が10g以下なら、5000ppm以下を規格とする 医薬品の残留溶媒ガイドラインより https://www.pmda.go.jp/files/000156502.pdf
  4. 毒性不明の溶媒 1,1‐ジエトキシプロパン メチルイソプロピルケトン 1,1‐ジメトキシメタン メチルテトラヒドロフラン 2,2‐ジメトキシプロパン 石油エーテル イソオクタン トリクロロ酢酸 イソプロピルエーテル

    トリフルオロ酢酸 • 毒性データがなく、PDEが計算できないもの • 残留する場合には妥当性の提示が必要 医薬品の残留溶媒ガイドラインより https://www.pmda.go.jp/files/000156502.pdf