Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
私のTDD
Search
Fujimura Daisuke
November 09, 2011
Programming
4
740
私のTDD
Fujimura Daisuke
November 09, 2011
Tweet
Share
More Decks by Fujimura Daisuke
See All by Fujimura Daisuke
庭と負債
fujimura
4
1.1k
AIの時代で我々はどのようにコードを書くのか
fujimura
3
880
SaaSを作るという仕事について
fujimura
12
5.8k
一文字エイリアスのすすめ
fujimura
0
350
現役CTOが語る!RubyKaigiの楽しみ方
fujimura
0
1.2k
いかにして文系新卒エンジニアが「大きな問い」を大事にするCTOになったのか
fujimura
2
690
Kaigi on Rails 2022 - 既存Railsアプリ攻略法 CTOが見ること・やること・考えること
fujimura
14
4k
SimpleDelegator活用のご提案
fujimura
0
1.5k
入門 名前
fujimura
25
14k
Other Decks in Programming
See All in Programming
情報漏洩させないための設計
kubotak
5
1.3k
ISUCON14感想戦で85万点まで頑張ってみた
ponyo877
1
580
functionalなアプローチで動的要素を排除する
ryopeko
1
190
chibiccをCILに移植した結果 (NGK2025S版)
kekyo
PRO
0
110
毎日13時間もかかるバッチ処理をたった3日で60%短縮するためにやったこと
sho_ssk_
1
540
見えないメモリを観測する: PHP 8.4 `pg_result_memory_size()` とSQL結果のメモリ管理
kentaroutakeda
0
930
はてなにおけるfujiwara-wareの活用やecspressoのCI/CD構成 / Fujiwara Tech Conference 2025
cohalz
2
2.6k
PSR-15 はあなたのための ものではない? - phpcon2024
myamagishi
0
400
歴史と現在から考えるスケーラブルなソフトウェア開発のプラクティス
i10416
0
300
PHPとAPI Platformで作る本格的なWeb APIアプリケーション(入門編) / phpcon 2024 Intro to API Platform
ttskch
0
390
テストコードのガイドライン 〜作成から運用まで〜
riku929hr
7
1.4k
技術的負債と向き合うカイゼン活動を1年続けて分かった "持続可能" なプロダクト開発
yuichiro_serita
0
300
Featured
See All Featured
The Pragmatic Product Professional
lauravandoore
32
6.4k
Building Adaptive Systems
keathley
38
2.4k
Java REST API Framework Comparison - PWX 2021
mraible
28
8.3k
GraphQLとの向き合い方2022年版
quramy
44
13k
Measuring & Analyzing Core Web Vitals
bluesmoon
5
210
Fontdeck: Realign not Redesign
paulrobertlloyd
82
5.3k
Optimizing for Happiness
mojombo
376
70k
Rails Girls Zürich Keynote
gr2m
94
13k
Chrome DevTools: State of the Union 2024 - Debugging React & Beyond
addyosmani
3
240
Build your cross-platform service in a week with App Engine
jlugia
229
18k
Designing Experiences People Love
moore
139
23k
Put a Button on it: Removing Barriers to Going Fast.
kastner
60
3.6k
Transcript
私のTDD 藤村大介 / @ffu_
TDDとは "プログラムに必要な各機能について、最初にテストを書き(これをテスト ファーストと言う)、そのテストが動作する必要最低限な実装をとりあえず行っ た後、コードを洗練させる、という短い工程を繰り返すスタイル” http://ja.wikipedia.org/wiki/テスト駆動開発
実演してみます
レコードバイヤーを実装します • 最初に予算をもらう • レコードは予算があるだけ買える
None
だめ
なんでもいいのでまずはテストを書いて、
失敗させる(儀式)
それから、希望する挙動を示すコードをテストとして書く 1000円渡すと予算 1000円のバイヤーが できますように…
失敗する メソッドがないそ うです
Buyer#budget を実装(”がわ”だけ)
失敗する 1000が欲しかったのにnilが返りました(当たり前)
コンストラクタで予算を渡し、#budgetで返すようにする (ちょっと端折りました)
できました
というふうに 最小の粒度でテストを流して開発していきます。 普段は手動で流すのは面倒なので、ファイルの変更を監視して自 動でテストを流すツール(watchrとか)を使ってます。 結果を見るためにウインドウを切り替えるのも面倒なので、常にテ ストの結果が画面の片隅に出ているようにしています。
ノートPCの場合はこんな感じでターミナルを重ねている
時は流れ
現在レコード購入機能を実装しています。これから予算制限をつけると ころ。(今は無制限に買える)まずはテストを書きます 予算を超えてたらレコー ドが増えないようにして ください
もちろん まず失敗 させる
実装簡単だし、 いちいち失敗させるのはアホらしいと思いますよね? しかし、
条件分岐を実装する際は、まずすべての 分岐を通るテストを書きます 面倒かもしれませんが、どうせあとで全部手で動かすんですよね? だったら再現できるようにしたほうがお得です。 さらに、正常系(もしくはその時動かしたい分岐)のみ通るコードを書 き、他の実装に進んでしまい…アッ気がついたら異常系の想定が漏 れてた、みたいなケースも起こりにくくなります。なぜならテストを書く 際に全パスの処理を想定する必要があり、それを実装するようテス トが示してくれるから。 (本当にやってます)
実装に戻ります
分岐を入れました。
通りました これで安心の条件分岐が実現された。
これを少しずつ進めていきます ちなみにソフトウェアテストそのものの技法をしっかり身につけておく とテストは書きやすくなり、また堅牢なコードになると思います。 この本がおすすめ はじめて学ぶソフトウェアのテスト技法 リー・コープランド (著), 宗 雅彦 (翻訳)
最後に、私のTDD 私、ソフトウェア開発の技法の中で何が好きか、と言うと、断然TDD です。夢中とまでは言いませんが、今更離れるのはあまりに辛い ツールであります。 そんなTDDとは私にとって一体何なのだろうのか?の話。
私は面倒くさがり、しかも仕事が雑です 更に落ち着きがなく、極めて散漫な性格です。仕事に時間がかかる のも嫌いです。 だからこそのTDD。最初はウザかったけど、 • 手戻りがない(常に再帰テストされる) • ミスが少なくなる(事前に全分岐のテストケースを想定) • やるべきことが示される(まず失敗させて、それから実装)
• 必要ないことをやらないで済む(テストが通れば実装完了) と、気がついたらTDDは自分の弱点をそっとカバーしてくれるのでし た。
みなさんも騙されたと思ってやってみてください。 最初は面倒かもしれません。慣れは必要です。 ツールや環境を整備すると、かなり負担は減ります。 開発環境でCIを動かす感覚で常にテストを流しておくとかなり楽で す。 watchrあたりを活用するとよいです。 watchr: https://github.com/mynyml/watchr
終わり