231217_英語授業研究学会・関東支部授業研究発表（中２：比較）

英語授業研究学会・関東支部第277回例会（12月）の山﨑発表資料と質疑応答、分析のまとめです。分析者は津久井貴之先生（群馬大）でした。

Transcript

1. 英語授業研究学会 関東支部 第277回例会 2023年12月17日（日） 1. 映像による研究協議 教科書内容から即興で発表する授業を目指して（中２） 授業者：山﨑 寛己（新潟市立下山中学校） hiroki.yamazaki.1128@gmail.com
2. 指導する単元について New Crown English Series 2 （中２） 1
3. Lesson 5 “Things to Do in Japan” l NZからの姉妹校・留学生が日本に来て、歓迎会をする l USE Readは日本で体験したいことをアンケート結果にまとめた ものを読む l 比較表現（...er, the ...est, more..., the most..., as...as） l 教科書の単元末活動は「NZの生徒に伝えるために、中学生に 人気のものを調べて、ランキング結果を書こう」をアレンジ↓ 韓国の生徒と「お互いの国で人気のあるものは？ランキング」 をもとにオンラインで交流する
4. •１年生から継続している国際交流活動 ①視野・価値観を広げたい ②目的・場面・状況 単元設計の背景 １年生：中国・ハルビン市 「お互いのことを紹介しよう」 ２年生：韓国・チェジュ島 「夢を語り合おう」
5. 3. ペアでやりとり 1. 発表 “My Dream" 2. Q and A 帯活動：歌とMy Dreamスピーチ 即興で反応したり、やりとりを継続する力
6. 前時までの内容 2
7. 本時までの過程
8. 8 本時の流れ ❶帯活動：歌・スピーチショー（２名） ❷教科書内容導入：Oral Interaction ❸リスニング活動（内容理解） ❹単語・内容確認：ペアで日本語を使用 ❺音読活動 ❻アンケート結果表現活動：個人→ペア→班 アンケート結果を伝えることができる ねらい
9. 9 アンケート 関西への修学旅行で１日バスを貸し切るとしたら、どこに 行きたいか？
10. 10 ＜授業映像公開＞
11. ドキッとした生徒からの質問 l 「アンケート結果を伝えるスピーチをしましょう。」 l 「誰にですか？」 l 「韓国の生徒と交流するからさ、その時のための練習だよ。」 l 次時は、「韓国の生徒と修学旅行について意見交換する」 ライティング活動 ⇦ 生徒から場面設定の大切さを教わる
12. We will go to Kansai on a school trip. Do you know Kansai? It is a western part of Japan. We took a questionnaire. Osaka is the most popular place in our class, because Osaka has many interesting places to visit. Shiga is more popular than Hyogo and Wakayama. It’s because Shiga has the biggest lake in Japan. Hyogo is more popular place than Wakayama. In Hyogo, we can watch soccer games. I think Wakayama is a good place because there are many temples to visit. 12 生徒Aの作文＜原文ママ＞
13. We will go to Kansai on a school trip next year. Osaka is the most popular place in our class. In Osaka, we can eat delicious takoyaki. Osaka has Universal Studios Japan. We can enjoy lots of attractions in Universal Studios Japan. Shiga is more popular than Hyogo in our class. In Shiga, we can see lake Biwa. It’s so very beautiful. Where will you go on a school trip? 13 生徒Bの作文＜原文ママ＞
14. •本時は「知識・技能よりの活動」とあるが、生徒が多く 比較表現を使用しているのは促しているのか？ ⇨促したいと思って、Teacher Talkで多用しているが、 指定はしていない。実際は使っていない生徒もいる。 単元終末に向かってスパイラルに既習事項が使用され る（そんな活動ができる）と良いと思っている。
15. •教科書に登場するsightseeing, shopping, cultural activitiesは 切り分けできるのか？そこを膨らませて言語活動内で具体例を考える 展開もあり得たのではないか？または、日本のsightseeing spotの トップ３をランキングに示して紹介するなども。 ⇨おっしゃる通り。今回はクラスの修学旅行先ランキングとしたが、教科書 題材を深める、突っ込んで具体例を元に韓国との交流活動に生かす例 にしても面白かった。
16. 津久井先生（群馬大）よりご助言❶ •適切な時間配分・活動の軽重をつける必要がある ⇨ 帯活動が14分。残りの36分で教科書〜表現活動はやや不足？ •Teacher Talkで一連の活動を「串刺し」するものにしたい ⇨ 帯活動の後のQAで、生徒の発話をもとに比較表現を用いて 教科書内容に移行できたはず。 ex.) Which is more interesting for us to enjoy camping, in NZ or in Australia? •目的を考えると、本時のねらいを示すタイミングは早い方が良い ⇨ 知識・技能でも相手意識がある方がよいし、韓国との交流会が あるなら最初から示して活動させた方がよい。
17. 津久井先生（群馬大）よりご助言❷ •生徒の反応、思考を促す「支援」が適切であったか ⇨ 個人思考を45秒取ったが、23秒で投げかけを始めた。待ちたい。 •教師の話す英語のクセ（キーワードの後、日本語を軽く入れがち） ⇨言葉の精選を。余計なことは言わず適切な発問をシンプルに。 •Teacher Talkが活動指示を英語で伝えるものは不要 ⇨Let’s move on to the next question.は不要。How about Jing’s idea? What does she want to do for their welcome party? Listen again. •教科書の目標文を口頭練習させる時間がもっと欲しい