支援させて頂いている自治体様で実施している連続ワークショップ・講義の第三回のスライドです(公開できるよう一部編集しています)
サービスデザイン思考による自治体DXの実現にご興味をお持ちの方はぜひこちらも御覧ください。 【行政職員向け】自治体DX実現のためのサービスデザイン思考研修 | 合同会社PLUCK(プラック)
サービスデザイン思考を実践するための「ユーザ理解・共感」の方法とは(PTワークショップ③)
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プログラムの全体像と今日の位置づけ研修①BPR研修②ファシリ研修③サービスデザイン研修④共創研修⑤EBPM研修⑥デジタルリテラシーPT① PT② PT③ PT④ 発表会7月 8月 9月 10月 11月 12月今日はここです!
自分の過去、思いを棚卸しし、プロジェクトの種を作りました。
マグネットテーブル | OUR FUTURES https://www.ourfutures.net/session_methods/magnettable前回は興味あること、やってみたい施策、解決したい課題をみんなで共有し、概ね2-4名のチームを作りました。
市民の皆さんの声を聴いたりデータを集めたり仮説検証を繰り返しながらチームで集まり、ペルソナを描き、施策提案をします
大切にしたいこと~心理的安全性~https://www.amazon.co.jp/dp/4820728245組織の誰に対しても、自分の考え、気持ちを安心して話せる生産性に大きく影響
グラウンドルール(心理的安全性の高い場所をつくるために)対話を楽しむ結論を無理にまとめる必要はありません。その場に出てくる話をたのしみましょう。「質問」して広げるわからないことはどんどん質問してみましょう。理解が深まり、対話が広がります。テーマに集中するテーマを意識して話をするように心がけましょう。著しい脱線は限られた対話の時間を浪費してしまいます。否定しないで、受け止めるここは議論の場でありません。多様な意見を受け入れ、それに触発される自分自身を楽しみましょう。
研修の振り返り
「自分が望む社会を、仕事を通じてつくる」=自分と仕事と社会が紐づいている=困難を越え、新しい未来をつくれる私と仕事と社会が紐づく大切さ私仕事社会
リーダーのマイテーマフォロワーのマイテーマフォロワーのマイテーマフォロワーのマイテーマみんなのテーマに
ペルソナを設定しよう!11「具体的なあの人」を設定することで・濃密な気づきを得られる・誰にも使われない総花的な施策を避けられる・チームでユーザ像の共通認識を持てる
チェックイン・今の気持ち・「これまでの研修・PTを通じ印象に残っていること」 「学んだこと」 「実践してみたこと」・チーム内でシェアをお願いします
ワークインタビューをやってきて気づいたことは? 1.チーム内でシェア 2.全体でシェア
ワーク①インタビュー結果を元にペルソナの精度を上げよう自分のチームのペルソナシートを開いてください。 インタビュー結果を元に、ペルソナシートを書き直してください。 「実際のインタビュー相手はどんな人でしたか?」 「設定したペルソナと比べ、現実にはどうでしたか?」 現実のインタビュー結果を元に、より「実際にいそうな人」となるよう 情報を書き直してみてください(シートを増やしても大丈夫です)。
ワーク②エンパシーマップを書いてみよう・インタビュー結果を元に、エンパシーマップを書いてみてください。ユーザをふかく理解する『エンパシーマップ』のつくりかた - applis https://applis.io/posts/how-to-create-empathy-map
サービスデザイン思考Design Thinking models. Stanford d.school - Empathize IT https://empathizeit.com/design-thinking-models-stanford-d-school/テスト共感問題設定アイデア出し試作ユーザを理解する解決すべき問題を定めるどうしたら問題が解決できるか調べるアイデアをシンプルな形にする(チラシ、HP、サービス)ユーザに見せる・使ってもらうことで喜んでもらえるか、問題が解決するか確かめる
共感共感フェーズから一向に進まない……大丈夫?
共感全ては共感とユーザ理解からはじまる
サービスデザイン原則1.人間中心(ユーザー本位)サービスを受ける全ての人の経験を考える2.共働的である様々な背景や役割を持つ関係者が積極的に関わる3.反復的である探索→改善→実験を繰り返し続ける取り組み4.連続的取り組み前後のつながりが見える化され、まとまっている5.リアルである机上の空論ではなく、リアルな人の意見を聞き、リアルな試作をつくり、リアルな感想を得る6.全体的な視点サービスはサービス全体や、取り組む人(企業や役所)などすべての関係者の要望に持続的に対応するものであること出典・参考 サービスデザインの実践 / BNN19
共感の事例①
共感の事例②
共感の事例③De Beste Omweg Van Nederland | Facebook https://www.facebook.com/debesteomwegvannederland「オランダ一の迂回路」プロジェクト高速道路の拡張に伴い、地域住民の重要な交通路である自転車専用道路を閉鎖しなければならなくなった。しかし国と工事業者に対し、自治体は「地域住民への適切な代替案が示されない限り道路の閉鎖は認めない」と工事を拒否。工事は暗礁に乗り上げた。調整役の会社が介入し、調査を実施。調査の結果、「地域住民の不便=迂回時間がかかること」という思い込みがある事に気づいた。調整役の会社は地域住民への調査、共感プロセスを経て、「迂回時間はそれほど問題ではない」「ルートの安全面が重要」とのインサイト(気づき)を得た。国による街頭の設置、自治体による視界確保のための植栽剪定、道路の除氷計画へ盛り込む、学生による迂回路サインのデザインなど、ステークホルダーの協力により、「これまでの自転車道より素晴らしい」というコメントも。自治体からも閉鎖終了後も迂回路を維持したいという申し出があった。
共感の事例④カスタマーマニアになろう 😍 - Speaker Deck https://speakerdeck.com/tumada/kasutamamanianinarou?slide=109
共感の事例⑤スケールしないことをしよう 👊 - Speaker Deck https://speakerdeck.com/tumada/sukerusinaikotowosiyou?slide=38
共感(ユーザ理解)どうすればいいの?共感インタビュー体験観察
共感インタビュー・30分程度直接話を聴く・傾聴する・意見ではなく行動にフォーカスし話を聴く体験・実際にユーザとして体験してみる・演じる・シミュレーションする (プロトタイピングでも使える)観察ユーザが実際にサービスを利用している・困っているシーンを観察し、気づきを得る※観察→インタビューなど組み合わせるとパワフル共感・ユーザ理解の方法今日はこの共感の3つの方法をしっかり理解すればOKです。そして次回までに宿題としてやってきていただきます
1.インタビュー目的 統計やアンケート調査などではわからない、深い洞察を得る時間 1回30分~1時間程度体制 2人組が望ましい(聴く人、メモる人)対象 ペルソナに合致する人・チームテーマに関する困りごとを抱えていそうな人場所 相手が話しやすい・慣れている場所もしくは対象者が困りごとに直面する場所基本姿勢 ・探偵になる(事実と解釈を分ける)・傾聴する(聴く:話す=8:2)・マニアになる(知らないことがないレベルへ)方法 半構造化インタビュー(※)をする(※大まかな質問を決めておく→当日は質問を深掘りする)
28探偵になるインタビューの基本姿勢
意見 事実あいつが怪しい犯人はあいつだと思う犯行時刻あいつはアリバイがない凶器に指紋が残っていた
30例
何がほしいですか?早く走る馬車がほしい顧客は正解を知らない。意見を鵜呑みにしてはならない
32傾聴するインタビューの基本姿勢
◯◯しようと思うんです。◯◯だと思うので・・・どう思いますか?いいですね顧客は優しい。プレゼンではなく相手の話を聴こう(8:2で聴く)
34マニアになるインタビューの基本姿勢
カスタマーマニアになろう 😍 - Speaker Deck https://speakerdeck.com/tumada/kasutamamanianinarou?slide=109インタビューなら最低5人標準は50人「新しい情報が入らなくなるまで」ユーザマニアになる
良いインタビューのポイント①傾聴する(60秒待つ、誘導しない、オープンクエスチョンをする)②意見ではなく行動にフォーカスし話を聴く (△どう思うか? ◯何をしているか?)③一般論ではなく相手のことを聴く (△「みんな・・・してます」 ◯「私は・・・してます」)④必ず追加質問をする⑤想定していなかった「おっ そこ面白い」を探す⑥相手が前のめりになったら核心に触れられている良いインタビュー
半構造化インタビューの基本フォーマット・いつも◯◯をどのようにやっていますか? (よければその様子も見せてください)・最後に◯◯を行ったときのことを教えてください(5W1Hで整理する)・(◯◯を行うときに/◯◯について)気に入らないこと、困ることはなんですか?・どんな点が気に入らない/困りますか?・他に私が知っておくべきことはありますか?+お、面白いですね。もうちょっと詳しく聴かせてください。まずはこの通りやってみてください
2.体験目的 実際にユーザになって体験し、主観的な深い洞察を得る時間 体験に必要な時間だけ体制 1人(ただし同じ体験を複数人が行うことが望ましい)対象 ユーザとなって入り込みやすい場やサービス場所 ユーザが実際に体感する場基本姿勢 ・ユーザに同化する・気づきを事細かにメモる方法 ・サービスを受ける・難しければロールプレイングをして演じる
体験とエスノグラフィエスノグラフィ:文化人類学の手法。実際に異文化に入り込み暮らすことによって文化や思想を調査する方法cf 打越氏は沖縄の地域社会の現状を調査するために、暴走族に弟子入りし、建設現場で働いたヤンキーと地元 (単行本) | 打越 正行 |本 | 通販 | Amazonhttps://www.amazon.co.jp/%E3%83%A4%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%81%A8%E5%9C%B0%E5%85%83-%E5%8D%98%E8%A1%8C%E6%9C%AC-%E6%89%93%E8%B6%8A-%E6%AD%A3%E8%A1%8C/d
「雨が降って仕事がなくなった翌日、打越さんが「昨日雨が降って休みでよかったですね」ともらしたところ 「オレは昨日何も食べるものがなかった」と返され、「俺はなんにもわかってなかったな」と自分が恥ずかしくなったそうだ」 沖縄の若者たちの「地元」、先入観なく見続けた10年の成果 打越正行さん「ヤンキーと地元」|好書好日https://book.asahi.com/article/12371855
介護職-利用者体験研修介護サービスの利用者となる。たとえば「言語障害があり意志の伝達が出来ない、車椅子からの立ち上がりがあり転倒のリスクも高い利用者」として1日を過ごす・昼食はゼリー食を複数の職員の介助により食べる・私語は禁止・声も出さない・どうしてもの時以外は意志の伝達も出来ない、しない得られた気づき• 私達は利用者様のことを何も理解できていなかった• 歩けない辛さ、長時間車椅子に座っている苦痛などを鑑みることもなく支援していた etc……体験の使われ方Microsoft PowerPoint - 8 西ノ島の郷 研修発表https://www.shizu-roshikyo.jp/cms/wp-content/themes/roushikyo/assets/img/news/pdf/5th/e08.pdf
①気づきを細かくまとめる忘れないうちにメモをとろう②得られるのは主観的データ自分だけに該当しないか、複数人が別々に体験するのが望ましい③体験が向かないケースもある例えば情報保護の厳しい場所など。違う方法を考えよう④完全にはムリでも、擬似的に体験してみる妊婦さんの気持ちをわかるようにする→おもりをつけるペルソナになりきったつもりで演じてみる良い体験のポイント
3.観察目的 実際にユーザになって体験し、主観的な深い洞察を得る時間 体験に必要な時間だけ体制 1人~複数人(ユーザの意識を削がないような人数 )対象 ペルソナに合致する人が、チームテーマに関する困りごとに実際に直面する場場所 ユーザが実際に体感する場が見れるような環境。(録画、モニター等の活用も有効 )基本姿勢 ・できるだけユーザの注意を惹かないようにするこ・一挙手一投足を記録し、その後質問する方法 ・サービスを使っているところを実際に行ってもらい観察する・(ウェブサイト等であれば )PC、スマホを実際に操作してもらう・観察の終了後、質問をする
観察の使われ方自治体ビジネス・フィールドワークによる現場起点の業務改革・改善https://www.fujitsu.com/downloads/JP/archive/imgjp/jmag/vol61-5/paper13.pdf自治体において、現場の観察を実施。ムリ・ムダ・ムラのある業務が浮き彫りになった。業務改善につながり、業務時間の削減に成功した。
観察の使われ方「◯◯の情報を探してください」とお願いし、ホームページの操作をユーザに見せてもらう。後ろから観察する。マウス操作のとまどいやミスなどを記録し、後々質問する。見られた情報に加え、見せたいのに見られなかった情報にもフォーカスする。サイト改善の参考として活用し、UI・UXの改善につながった
観察の使われ方ペルソナを絞り込んだ上で、ペルソナに合致するユーザの台所の利用風景を実際に見せてもらう。結果、シンクには数種類の除菌洗剤が並び用途に合わせて使い分け、冷蔵庫の取っ手も毎日拭き、調理後は熱湯をシンクにかけて日に3回は除菌するなど、除菌に対する意識の高さが浮かび上がる。「除菌できる高温スチーマー」の商品イメージを作成(プロトタイプ)、ユーザに見せてインタビュー(テスト)することでニーズを確認。商品開発の参考になった事例紹介:キッチン観察からの製品開発|株式会社プラグhttps://www.plug-inc.jp/development/d-case01/
①操作・サービス利用の記録を細かくまとめる一挙手一投足を逃さず記録する。もちろんここでも事実と解釈を分けて②ユーザの邪魔をしない操作・サービスの利用中に話しかけない。気になった点は後ほどまとめて聴く③インタビューを行う観察終了後にインタビューを行い、「◯◯のときどう思ったか」「なぜ◯◯をしたのか」などを質問。ユーザ理解を深める④可能なら録画し、複数人で見て気づきをシェアする誰が見ても必ず気づきが得られるとは限らない。複数人でチェックできるよう、録画できると良い良い観察のポイント
「体験」「観察」「インタビュー」の関係を …:日経クロストレンドhttps://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00381/00004/?SS=imgview&FD=1420933308
こんなときどうする?インタビュー相手が見つからない・・・意地でも見つける。もしくはテーマが自分には向かないので諦める
私仕事社会簡単ではありません。でも、私・仕事・社会が紐づいていれば(そして勇気があれば)できます!
自治体職員の強み社会的信用が高い市民のみなさんは想像以上に協力してくれるはずです。勇気を出して!
いったりきたり=サービスデザイン思考テスト共感問題設定アイデア出し試作順不同のレベルで高速に仮説検証を繰り返す
観察 体験 インタビュー対象(誰に?) 誰を観察するかを記入ください どのような体験をするかを記入ください誰にインタビューするかを記入くださいアポの獲得 許可が必要なら観察者をどのように調整するかを記入ください。許可が必要ならどのように調整するかを記入ください。インタビュー相手をどう探すか、どのようにアポをとるかを記入ください。時間(いつ?) 実施の時間を決めてください 実施の時間を決めてください 実施の時間を決めてください体制(誰が?) 最低チームの1人が実施してください最低チームの1人が実施してください最低チームの1人が実施してください場所(どこで?) 観察を行う場所を記入下さい。体験を行う場所を記入下さい。インタビューを行う場所を記入下さい。ユーザ理解の方法(どのように?)※どのように観察・記録するかを書いてください。※どのように体験・記録するかを書いてください。※質問項目を書いてください。ワーク ユーザ理解をするための「観察」「体験」「インタビュー」をどのように実行するか
今回Design Thinking models. Stanford d.school - Empathize IT https://empathizeit.com/design-thinking-models-stanford-d-school/共感ユーザを理解する
次回Design Thinking models. Stanford d.school - Empathize IT https://empathizeit.com/design-thinking-models-stanford-d-school/共感問題設定アイデア出し試作ユーザを理解する解決すべき問題を定めるどうしたら問題が解決できるか調べるアイデアをシンプルな形にする(チラシ、HP、サービス)
チェックアウト・今のお気持ち