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【自治体職員向け】サービスデザイン思考を実践するための 「ユーザ理解・共感」 の方法とは (PTワークショップ③)

【自治体職員向け】サービスデザイン思考を実践するための 「ユーザ理解・共感」 の方法とは (PTワークショップ③)

支援させて頂いている自治体様で実施している連続ワークショップ・講義の第三回のスライドです(公開できるよう一部編集しています)

サービスデザイン思考による自治体DXの実現にご興味をお持ちの方はぜひこちらも御覧ください。
【行政職員向け】自治体DX実現のためのサービスデザイン思考研修 | 合同会社PLUCK(プラック)

合同会社PLUCK

December 17, 2022
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Transcript

  1. プログラムの全体像と今日の位置づけ 研修① BPR 研修② ファシリ 研修③ サービス デザイン 研修④ 共創

    研修⑤ EBPM 研修⑥ デジタル リテラシー PT① PT② PT③ PT④ 発表会 7月 8月 9月 10月 11月 12月 今日はここです!
  2. グラウンドルール (心理的安全性の高い場所をつくるために) 対話を楽しむ 結論を無理にまとめる必要はありませ ん。その場に出てくる話をたのしみま しょう。 「質問」して広げる わからないことはどんどん質問してみま しょう。理解が深まり、対話が広がりま す。

    テーマに集中する テーマを意識して話をするように心がけ ましょう。著しい脱線は限られた対話の 時間を浪費してしまいます。 否定しないで、受け止める ここは議論の場でありません。多様な意 見を受け入れ、それに触発される自分 自身を楽しみましょう。
  3. サービスデザイン思考 Design Thinking models. Stanford d.school - Empathize IT https://empathizeit.com/design-thinking-models-stanford-d-school/

    テスト 共感 問題 設定 アイデア 出し 試作 ユーザを理解 する 解決すべき 問題を定める どうしたら問題 が解決できる か調べる アイデアを シンプルな形にする (チラシ、HP、サービス) ユーザに見せる・使っても らうことで 喜んでもらえるか、問題が 解決するか確かめる
  4. サービスデザイン原則 1.人間中心(ユーザー本位) サービスを受ける全ての人の 経験を考える 2.共働的である 様々な背景や役割を持つ関係者が 積極的に関わる 3.反復的である 探索→改善→実験を 繰り返し続ける取り組み

    4.連続的取り組み 前後のつながりが見える化され、 まとまっている 5.リアルである 机上の空論ではなく、リアルな人の意見を聞き、リアル な試作をつくり、リアルな感想を得る 6.全体的な視点 サービスはサービス全体や、取り組む人(企業や 役所)などすべての関係者の要望に持続的に対 応するものであること 出典・参考 サービスデザインの実践 / BNN 19
  5. 共感の事例③ De Beste Omweg Van Nederland | Facebook https://www.facebook.com/debesteomwegvannederland 「オランダ一の迂回路」プロジェクト

    高速道路の拡張に伴い、地域住民の重要な交通路である自転車専用道路を閉鎖しなけれ ばならなくなった。しかし国と工事業者に対し、自治体は「地域住民への適切な代替案が示 されない限り道路の閉鎖は認めない」と工事を拒否。工事は暗礁に乗り上げた。 調整役の会社が介入し、調査を実施。調査の結果、「地域住民の不便=迂回時間がかか ること」という思い込みがある事に気づいた。 調整役の会社は地域住民への調査、共感プロセスを経て、「迂回時間はそれほど問題で はない」「ルートの安全面が重要」とのインサイト(気づき)を得た。 国による街頭の設置、自治体による視界確保のための植栽剪定、道路の除氷計画へ盛り 込む、学生による迂回路サインのデザインなど、ステークホルダーの協力により、「これまで の自転車道より素晴らしい」というコメントも。自治体からも閉鎖終了後も迂回路を維持した いという申し出があった。
  6. 共感 インタビュー ・30分程度直接話を聴く ・傾聴する ・意見ではなく行動にフォーカスし話を聴く 体験 ・実際にユーザとして体験してみる ・演じる・シミュレーションする (プロトタイピングでも使える) 観察

    ユーザが実際にサービスを利用している・困っているシーンを観 察し、気づきを得る ※観察→インタビューなど組み合わせるとパワフル 共感・ユーザ理解の方法 今日はこの共感の3つの方法を しっかり理解すればOKです。 そして次回までに宿題としてやって きていただきます
  7. 1.インタビュー 目的 統計やアンケート調査などではわからない、 深い洞察を得る 時間 1回30分~1時間程度 体制 2人組が望ましい(聴く人、メモる人) 対象 ペルソナに合致する人・チームテーマに関する困りごとを抱えていそうな人

    場所 相手が話しやすい・慣れている場所 もしくは対象者が困りごとに直面する場所 基本姿勢 ・探偵になる(事実と解釈を分ける) ・傾聴する(聴く:話す=8:2) ・マニアになる(知らないことがないレベルへ) 方法 半構造化インタビュー(※)をする (※大まかな質問を決めておく→当日は質問を深掘りする)
  8. 2.体験 目的 実際にユーザになって体験し、主観的な深い洞察を得る 時間 体験に必要な時間だけ 体制 1人 (ただし同じ体験を複数人が行うことが望ましい ) 対象

    ユーザとなって入り込みやすい場やサービス 場所 ユーザが実際に体感する場 基本姿勢 ・ユーザに同化する ・気づきを事細かにメモる 方法 ・サービスを受ける ・難しければロールプレイングをして演じる
  9. 介護職-利用者体験研修 介護サービスの利用者となる。たとえば「 言語障害があり意志 の伝達が出来ない、車椅子からの立ち上がりがあり転倒のリ スクも高い利用者」として1日を過ごす ・昼食はゼリー食を複数の職員の介助により食べる ・私語は禁止 ・声も出さない ・どうしてもの時以外は意志の伝達も出来ない、しない 得られた気づき

    • 私達は利用者様のことを 何も理解できていなかった • 歩けない辛さ、長時間車椅子に座っている 苦痛などを鑑みる こともなく支援していた etc…… 体験の使われ方 Microsoft PowerPoint - 8 西ノ島の郷 研修発表 https://www.shizu-roshikyo.jp/cms/wp-content/themes/roushikyo/assets/img/news/pdf/5th/e08.pdf
  10. 3.観察 目的 実際にユーザになって体験し、主観的な深い洞察を得る 時間 体験に必要な時間だけ 体制 1人~複数人 (ユーザの意識を削がないような人数 ) 対象

    ペルソナに合致する人が、チームテーマに関する困りごとに実際に直面する場 場所 ユーザが実際に体感する場が見れるような環境。 (録画、モニター等の活用も有効 ) 基本姿勢 ・できるだけユーザの注意を惹かないようにするこ ・一挙手一投足を記録し、その後質問する 方法 ・サービスを使っているところを実際に行ってもらい観察する ・(ウェブサイト等であれば )PC、スマホを実際に操作してもらう ・観察の終了後、質問をする
  11. 観察 体験 インタビュー 対象(誰に?) 誰を観察するかを記入ください どのような体験をするかを記 入ください 誰にインタビューするかを記入 ください アポの獲得

    許可が必要なら観察者をどの ように調整するかを記入くださ い。 許可が必要ならどのように調 整するかを記入ください。 インタビュー相手をどう探す か、どのようにアポをとるかを 記入ください。 時間(いつ?) 実施の時間を決めてください 実施の時間を決めてください 実施の時間を決めてください 体制(誰が?) 最低チームの1人が実施してく ださい 最低チームの1人が実施してく ださい 最低チームの1人が実施してく ださい 場所(どこで?) 観察を行う場所を記入下さ い。 体験を行う場所を記入下さ い。 インタビューを行う場所を記入 下さい。 ユーザ理解の方法(どのよう に?) ※どのように観察・記録するか を書いてください。 ※どのように体験・記録するか を書いてください。 ※質問項目を書いてください。 ワーク ユーザ理解をするための「観察」「体験」「インタビュー」 をどのように実行するか
  12. 次回 Design Thinking models. Stanford d.school - Empathize IT https://empathizeit.com/design-thinking-models-stanford-d-school/

    共感 問題 設定 アイデア 出し 試作 ユーザを理解 する 解決すべき 問題を定める どうしたら問題 が解決できる か調べる アイデアを シンプルな形にする (チラシ、HP、サービス)