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国家戦略からみるWeb3ビジネス活用のヒント

Masa Masujima
November 09, 2023

 国家戦略からみるWeb3ビジネス活用のヒント

Explains Japan's web3 national strategy in detail and what will happen when based on the most updated closed information.

Masa Masujima

November 09, 2023
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Transcript

  1. 11/9/2023
    森・濱田松本法律事務所
    パートナー 増 島 雅 和
    国家戦略からみるWeb3ビジネス活用のヒント
    ~政策動向を時間軸とあわせて正確にとらえる~
    ©2023 Mori Hamada & Matsumoto, all rights reserved

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  2. 1
    Web3 Introduction
    Web1:READ
     事業者が作るコンテンツをユーザー
    が閲覧する
     インターネットサービスプロバイダ、
    ブラウザ、コンテンツプロバイダ
    Web2:READ & WRITE(SERVE)
     ユーザがコンテンツ、サービスを
    提供する
     ソーシャルメディア、シェアリング
    エコノミー
     コンテンツ制作者にはアテンション
    以外の見返りがなく、利益はプラッ
    トフォームが総取りする
     サービス提供者は、マッチングプ
    ラットフォームに利益を搾取される
    Web3: READ, WRITE(SERVE) &
    OWN(JOIN)
     サービスのネットワーク価値をサー
    ビスを支えるステークホルダーが
    保有する(ネットワークへの参加)
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  3. 政治と日本政府の構え
    2
    自由民主党デジタル社会推進本部
    web3 プロジェクトチーム
    政治レイヤー
    政府レイヤー デジタル庁
    経済産業省 金融庁 総務省
    内閣府
    (知的財産戦略本部)
     産業政策を担当
     短期と中長期に分けた戦略
    ‒ 短期にはWeb3によるゲー
    ム、コンテンツ、
    金融、メタバース
    ‒ 中長期にはSociety5.0への
    貢献
     トークン投資ビークル/DAO
     電子商取引準則
     金融政策を担当
     暗号資産、セキュリティ
    トークン、ステーブル
    コインの法規制
     分散型金融の法規制
     AML/CFT
     金融安定の確保
     (トークン税制)
     主にメタバース文脈
     サイバー空間の安全利用
     プラットフォーム規制
     技術仕様・国際標準
     セキュリティ対策
     主にメタバース文脈
     CPS横断の知財制度
     アバター等の肖像
     サイバー空間の行為準則
    コーディネーション
    誰もがデジタル資産を利活用する時代には、ルールの明確
    性が市場の競争力の大きな要素となる。適法かつ安心・
    安全な取引環境が整備されてこそ、一般消費者や大企業が
    Web3のエコシステムに広く参画することが可能となる。
    我が国が、世界で一番ブロックチェーンビジネスをする
    うえで予見可能性が高く、明確なルールのもとで安心して
    事業に取り組むことのできる成熟したマーケットを目指す
    ことは十分に可能である。
    世界で最初にトークンとウォレットが大衆受容された社会
    を目指すことは実現可能な未来である。政府には、新たな
    挑戦の背中を押す規制緩和と、Web3の利活用のすそ野を
    広げるルールを明確化を、バランスを取りながら進め、
    引き続き責任あるイノベーションを政策面で強力に推進し
    ていくことを期待したい。
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  4. 3
    <二段構えの構成>
    ① 短期的に現状のWeb3の流れに対応するため、2-3年かけて現状のWeb3事業環境をめぐる法制・税制・慣行等をアップデート
    ② 中長期ではSociety5.0(サイバー・フィジカル融合社会)時代のグローバルなデータ共有基盤の構築、トラストを確保したデータ流通を支える
    技術を開発の芽につながる可能性を追求
     日本を拠点とする人材と事業者の増加
     日本を拠点とするグローバルビジネス、R&Dの数をKPIとする
    産業政策としてのWeb3
    パブリックチェーン
    管理者は存在せず、
    全ての利用者が
    承認者にもなりうる。
    ③ 政策展開
    の考え方

    ② ブロックチェーン技術の
    Society5.0への貢献
    可能性

    プライベートチェーン
    管理者
    承認者
    利用者

    プライベートチェーンを
    用いた各種実証
    ① Web3.0の現状
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  5. 4
    ① グローバル&アジャイル(健全で価値あるグローバルなプロジェクトが生まれる環境整備をアジャイルに実施)
    ② 規制と推進のバランス(一般消費者への普及に向けた安心安全な利用環境とイノベーションの促進の両立)
    ③ 中長期的思考(暫くは海外進出が止まらない可能性を前提とした対応)
    諸政策のベースとなる考え方
    グローバル&アジャイル
     健全で価値ある技術的・ビジネス的イノベーションを生み出す ためには、 Web3.0では国境が存在しないこと、日本だけで はマーケットが小さいこと、高度な技術者は
    海外に多いこと等 を踏まえ、グローバルな人材で構成されるグローバル向けの プロジェクトを育成する必要
     現状ではガラパゴス化傾向にあり、理想的には、グローバル 人材を日本に呼び込み、健全で価値あるグローバル向けプロジェクトが構築されるような環境整備が
    求められる
     Web3.0は足の早い業界であり、如何にアジャイルな政策形成ができるかは重要。日本で事業が実質的に実施できない 要因は可及的速やかに取り除く必要。また、
    実態の変化に 合わせた柔軟な規制対応ができる仕組みも検討
    規制と推進のバランス
     一般消費者にWeb3.0関連サービスの利用が広がるために は、安心安全な利用
    環境の整備(利用者保護規制)が必要。一般消費者が関連サービスを利用し、
    詐欺・流出・盗難等が社会問題化すれば規制の揺り戻しも起こりうる
     一方、過度な利用者保護規制は、スタートアップ等のイノ ベーションを生み出す主
    体にとっての足かせとなり、過度な 規制が存在しない諸外国への流出にも繋がる恐れ
     日本では世界と比較しても利用者保護等のための制度整 備が極めて高い水準でな
    されている中で、必要な利用者保 護規制は維持しつつ、実態に合わなくなった規制
    はリスクベースで見直し、同時にイノベーションを促進する施策を打つ 必要性
    1
    中長期的思考
     税制・規制等の問題で「日本ではWeb3.0関連事業ができな
    い」という見解が業界で流れており、シンガポール・ドバ
    イ等で事業を行うことがデフォルト化している中中途半端
    な政策では海外への企業・起業家の流出は止まらない
     できる限り日本の事業環境を諸外国並みに改善する努力が
    必要だが、海外への流出を前提として海外に出た日本人
    起業家の成功の果実を中長期的に如何に日本が取り込むか
    という視点も重要
    2 3
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  6. 5
    投資家保護やマネロン対策等にも取り組みつつ、Web3.0やブロックチェーン技術の発展のための事業環境を整備
    短中期で行うべきことの全体像
    法制度(暗号資産の該当性等)
    税制
    会計・監査(会計基準の策定/監査法人による適正意見問題)
    投資ビークル(LPSによるトークン保有問題)
    予算(ユースケース創出、技術系人材育成・研究開発支援)
    国際政策(国際カンファレンスによる海外人材呼び込み、国際的な規制議論)
    ID認証(DID)
     投資家保護
     マネーロンダリング・
    テロ資金供与
     既存金融秩序との共存
     賭博罪該当性
     無断NFT対策(著作権
    保護)
     デジタル田園都市国家
    構想推進交付金等の
    活用によるユースケー
    ス創出
     DAO法制
     グローバルなデータ
    共有基盤の発展
     トラストを確保した
    データ流通
    金融 文化経済 地方創生 Society 5.0
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  7. 6
     「日本ではWeb3.0関連の事業が困難」と言われる事業環境の改善のための主要論点:
    ① 金融規制:暗号資産の解釈
    ② 税制:法人税制(暗号資産の期末時価評価課税)
    ③ その他:監査法人による会計監査問題やLPS法、賭博罪該当性、無断NFT対策等
     中長期的観点でブロックチェーン技術の発展のための施策(研究開発支援・人材育成等)
    Web3の主要論点とされている事項の一覧
    規制 暗号資産の該当性
     ブロックチェーン上で発行されるデジタルなアイテムやコンテンツ等のうち、同種のものが複数存在する場合等の
    暗号資産該当性に係る金融庁の解釈指針策定
    税制
    法人税制(暗号資産の期末時価
    評価課税)
     自己発行・自己保有の暗号資産は、期末時価評価課税の対象外とする税制改正
     スタートアップの起業や事業成長を支援する投資家等が保有する暗号資産について見直しに向けて検討
    その他
    監査法人による会計監査問題  監査法人から受嘱を忌避される事例が複数存在。監査法人よる監査を受けられるような環境整備を進めていく
    LPSによるトークン保有問題
     セキュリティトークンが投資対象に含まれるか等のLPS法解釈について整理。
    トークンへの投資 については、資金調達の実態や課題等を調査した上でLPS法の取扱いについて検討
    無断NFT対策  権利者の許諾を得ないコンテンツを使用した「無断NFT」対策
    NFTの賭博罪該当性の解釈
     スポーツDXレポートにおいて、NFTのランダム型販売と二次流通市場のサービスや、NFTとフ ァンタジースポー
    ツを合わせたサービスの賭博罪該当性についての見解を整理
    ユースケース創出支援  コンテンツ業界・スポーツ業界等における新たなユースケース創出の支援(予算措置)
    海外人材呼び込み  民間と連携してグローバルの第一人者を招いた国際的なイベントの開催をサポート
    研究開発支援・人材育成  ブロックチェーンの技術的・社会的課題を解決するための研究開発・人材育成等が課題
    1
    2
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    5
    6
    7
    8
    9
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  8. 7
    暗号資産に該当した場合の効果:
     調達:交換業者を起用しない限り法定通貨・暗号資産の調達手段として使えない
     アカウント/ID:利用者へのウォレットの提供が交換業に該当してしまう
    暗号資産への該当性
    他の金融資産との区別
     電子マネーとの区別
    ‒ 法定通貨建てかどうか
    ‒ 加盟店限定で使えるかどうか
     ステーブルコインとの区別
    ‒ 単一法定通貨建てかどうか
    ※ 電子マネーとステーブルコインは、すべてのアカウン
    トが事業者の管理下にあるかどうかで区別
     有価証券との区別
    ‒ 金商法に定める有価証券の定義にあたるかどうか
    ※ 日本では①事業に対する資金等拠出、②拠出資金等を
    元手とした事業、③事業収益/事業処分収益を分配、
    の3要件を満たす場合には有価証券に該当
    金融資産に当たらないデジタル資産との区別
     社会通念上、法定通貨・暗号資産を用いて売買できるデジ
    タル資産にとどまるものは規制されない
     規制されないNFTとされるための2要件
    ① 発行者が意図を明確にしていること(利用規約、
    システム等)
    ② 価格・数量・技術仕様等から不特定の者が決済に
    使える要素が限定的であること
    • 取引単位が決済に向かない(1000円以上)
    • 発行数量が限定的(100万個以内)
    ‒ 但し潜脱は許さない
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  9. 法人保有の活発な市場が存在する暗号資産の税務の課題:
     棚卸資産として期末に洗い替えて損益を認識(法法61条)
     発行者・保有者の区別なく、ミントしただけで適用
    暗号資産の期末時価評価課税
    外国通貨の税務との平仄を合わせたものといわれているが、
    世界的に見て異例
    Web3事業家は海外に移ってしまい、投資家は海外ファンドを組成
    令和5年改正:
    1. 上記の扱いがなされる暗号資産(市場暗号資産)を明確化
     市場暗号資産:以下の全要件を満たすもの
    ① 価格/交換比率が継続的に公表され、その価格/交換比率が価格決定に重要な影響を与えていること
    ② 十分な流動性があること
    ③ 以下のいずれかの要件を満たすこと
    • ①の価格の公表が発行者以外の者により行われている
    • ②の取引が主として発行者以外の者により行われている
    2. ミント時から継続して以下の要件を満たしている暗号資産(特定自己発行暗号資産)を期末時価評価課税の
    対象から外す
     特定自己発行暗号資産:以下のいずれかの要件を満たすもの
    ① 他者に移転できない以下の技術的措置がとられている
    • 移転できない期間が設定されている(技術的ロックアップ)
    • 発行者・完全子会社の役職員とその親近者のみで技術的措置を解除できない(第三者とのマルチシグ)
    ② 信託保全され、以下の全要件を満たす信託財産となっている
    • 受託者は信託会社/信託銀行、受益者は発行者のみ
    • 受託者が信託契約上、信託財産を受益者以外に譲渡しないことが定められている
    投資家や事業パートナーは
    引き続き、海外で暗号資産
    を保有する必要がある
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    ※ 今事務年度の大きな改正対象事項
    だが、事業者は外国子会社を通じて
    保有すればよいのみなので、今、前に
    進めない理由にはならない。

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  10. 発行者以外の保有する暗号資産の期末時価評価課税のゆくえ
    9
     第三者が保有する暗号資産の期末時価評価課税は、DAO法制と並んで、今事務年度に解決・突破すべ
    きWeb3の最大のテーマとして、業界・自民党は認識
     業界・自民党は、有価証券と同様に、短期売買目的のものに限って期末時価評価課税とすべきとの立場
    (JVCEA・JCBA「2024年度税制改正に関する要望書」2023.7.31)
     財務省は、暗号資産の会計処理が保有目的にかかわらず「活発な市場」があれば時価評価する取扱いと
    なっていることから(ASBJ実務対応報告第38号「資金決済法における仮想通貨の会計処理等に関する当面の取扱
    い」)税務もこれに合わせて期末時価評価課税を維持するとの立場を堅持
     決着は政治の場に持ち越されており、年末に向けて予断を許さない状況
    -> 国内の取引所で取引されている暗号資産にのみ期末時価評価課税の例外を認める案など、様々な
    折衷案が検討されている

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  11. 暗号資産の会計処理の課題
    10
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     会計の課題は監査受嘱上の課題
     事業会社は自ら合理的に会計処理を行えばよいため、制度上の問題があるわけではない。
     監査法人から監査を断られる事案が続出
     企業からはWeb3を進める経営戦略にとって監査がボトルネックになっているとの声
     日本公認会計士協会では、Web3.0関連企業の会計監査に関する勉強会を立ち上げ、監査法人が
    監査受嘱する際の資料、事業会社とのコミュニケーションのための資料として
    「Web3.0関連企業における監査受嘱上の課題に関する研究資料」を作成、公表(2023.9)。
    • FT、NFT、SAFTのそれぞれの会計上の処理について、考え方や留意事項を整理
    • 監査実務における会計士、監査法人の留意事項を整理するほか、Web3ビジネスに携わる事業者を監査する際に発生する監査にとっての障害となりうる
    事項を多数取り上げ、実務的な対応の方法を提示
     JCBA/JVCEAからは、Web3企業を監査する会計士・監査法人をサポートする趣旨で「暗号資産発行者の会計処理
    検討にあたり考慮すべき事項」を公表(2023.9)
     クリプトはリスクが高い、会計基準が整理できていないため監査ができない。
     ブロックチェーンデータの監査を行う監査体制や監査手続きを構築できていない。
     暗号資産や取引実在性の監査が会社のセキュリティポリシーに抵触するため監査ができない。
     グローバルの方針でクリプトに関する公式見解は出せない
     暗号資産や取引実在性の確認のために行うブロックチェーン監査の費用が高すぎる。
     監査受嘱を断られる理由が意味不明
     トークンビジネスに対する理解が足りない

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  12. 暗号資産の会計処理の実務のゆくえ
     ASBJ「研究資料」は、Web3ビジネスに取り組む企業が直面
    するさまざまな監査上の課題について、実務的な解決方法を
    網羅的に提示
     JCBA/JVCEAは、ASBJが現状提示できていない「暗号資産の
    発行者」に対する会計処理について、発行者が監査法人と
    コミュニケーションする際の基盤となる考え方を整理
    ➡暗号資産発行の収益認識を、発行時ではなく資金の使用時と
    するために必要な条件等を提示
    11
     依拠できる実務が明文化されたことで、中小規模の監査法人
    がWeb3ビジネスの監査業務を実施する素地は整ったことに
    なる。
     他方、大手監査法人はトークンを含む財務諸表の監査につき、
    グローバルの承認を得なければならないという実務が継続
    ➡ 大手上場企業によるWeb3ビジネスへの参入の障壁が
    残っていると言われる

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  13. 投資事業有限責任組合(LPs)におけるトークン保有:
     暗号資産の取得・保有は不可
     セキュリティトークンについては明確ではないとされていた
    ファンドによる暗号資産の取得・保有
    経済産業省通知(2023.4.19):
    1. セキュリティトークン(電子記録移転有価証券表示権利等)の取扱い
     金商法法上の有価証券に当たるものについては、トークン化されたものを取得・保有することができる
    ‒ 投資事業有限責任組合法で取得・保有することができるとされる有価証券をブロックチェーンでトークン化し
    たに過ぎない
     匿名組合持分、信託受益権等をトークン化したものについても同じ
    2. セキュリティトークンと関係のない組合持分、約束手形、知的財産権、譲渡性預金証券等
     ブロックチェーンに乗ったものでもLPs法上、原資産を保有することができるものについてはLPsが保有すること
    は問題ない
    3. 暗号資産、ステーブルコイン(電子決済手段)
     LPsが取得・保有することができない
    暗号資産/ステーブルコイン解禁は、法律改正事項となる。
    12
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  14. ファンドによる暗号資産の取得・保有ルールのゆくえ
    13
     次期通常国会で投資事業有限責任組合法の改正案を提出し、有責ファンドが保有することができる資産に
    暗号資産を追加する方向で議論が進む。
    <検討課題>
     有責ファンドが暗号資産を保有することができるとすると、上場暗号資産ファンドが解禁されることになるが、
    これは趣旨とするところではない。Web3スタートアップ向けの資金供給ができる投資ファンドを解禁しつつ、
    ビットコインファンドのようなものを抑止するようなルールをデザインできるか。
     発行体が暗号資産を業として売却すること(ICO)は暗号資産交換業に該当するというルールは変わらないため、
    有責ファンドがトークンに「投資」(金銭を投資してトークンを購入)できることになるかは不明。引き続き
    SAFTや、エクイティ出資に伴うトークンワラント付与、トークン無償付与の実務が残り、IEO後にファンドが
    トークンを受け取ることができるという落着点になるか。
     ファンドが暗号資産を保有することができるとしても、他社発行暗号資産の税務が期末時価評価課税のままでは
    ファンドはトークン投資ができない。期末時価評価課税の例外を日本でIEOしたトークンに限定するルールとな
    ると、ファンドによるグローバルなトークン投資は阻まれることになる。
    ➡ファンドによるトークン投資解禁はトークン税務の論点と密接に関わっている。

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  15. 14
     NFTは資産(有形/無形)を載せるメディア
     コードからNFTを見ると、NFTとは
    ‒ (技術的に改竄不能とされるブロックチェーン上に記録された)一意のトークン識別子を、その保有者のアドレス
    と紐づける情報の台帳であって
    ‒ 上記を状態変数として保持するスマートコントラクト

    トークン識別子 ウォレットID メタデータ
    1 A (“名前”:”作品X”,...)
    2 B (“名前”:”作品Y”,...)
    3 C (“名前”:”作品Z,...)
    … … …
     ブロックチェーン上にはメタデータが記録されておらず、メタデータが置かれている外部のURLが記録されていて、URL先のサーバに記録された
    データを読み出して画面上に表示される実装のものが通常
    URLは書き換えられないもののURL先のサーバ上のデータは改変可能
    分散ファイルシステム(IPFS:inter planetary file system)によりコンテンツIDを振る実装もある
     ウォレットIDの記録履歴をチェーン上に保存することができることで、あるトークン(NFT)と紐づくウォレットアドレスの持主(≒保有者)を
    技術的に証明できる
    NFTの基礎
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  16. 15
    NFTの興隆
    カテゴリー 概要
    アート アート作品(著名アーティスト・個人)のNFT化
    コレクティブル 収集を目的とするNFT
    ゲーム ゲームアイテムのNFT化
    チケット 入場券・チケットをNFT化
    メタバース 仮想空間の資産やアイテムをNFT化
    スポーツ 選手・クラブ等を題材とした上記分野の応用
    経済産業省・スポーツ庁
    「スポーツDXレポート」2022.12)
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  17. NFTに関して法律上の論点となりやすいトピック
    NFT取引と法律
    法規制 論点 結論
    有価証券該当性 収益還元が生じるNFTが集団投資スキーム持分に該当し
    ないか
    保有者に収益還元をしないよう企画すれば問題ない
     なにが集団投資スキーム持分かは現行法で既に明確
    化されている
    暗号資産該当性 同種のNFTを多数販売する行為が暗号資産の売買として
    交換業に該当しないか
    暗号資産に該当しないよう企画すれば問題ない
     暗号資産とNFTの区別については対応済み
    為替取引該当性 NFTマーケットで決済手段を提供する行為が為替取引と
    して銀行業・資金移動業に該当しないか
    収納代行など為替取引に該当しないようにマーケットを
    企画すれば問題ない
     なにが為替取引に該当するかは事例が蓄積し既に
    明確化されている
    前払式支払手段
    該当性
    他の商品等と交換可能なNFTが前払式支払手段に該当し、
    届出や登録を要しないか
    前払式支払手段に該当しないように企画すれば問題ない
     なにが前払式支払手段に該当するかは現行法で既に
    明確されている
    賭博罪該当性 NFTの販売・取引方法が賭博罪に該当しないか 賭博の定義は広く、NFTのビジネスモデルに照らした
    類型的な検討が必要
    景品表示法規制 NFTが景品類として取り扱われた場合に、提供可能な
    最高額・総額が制限されないか
    景表法が適用されるのでその範囲でビジネスをすればよ

    16
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  18. 17
    NBA Top Shotのビジネスモデルをベースに、賭博罪に該当しない一販売の方法と二次流通市場の取引条件のあり方が検討されている
    NFT取引と賭博該当性

     概要: ・NBA が Dapper Labs*と組んで提供するデジタルカード(2020.10 サービス開始)
    ・*Dapper Labs:CryptoKitties などのブロックチェーンゲームを手掛けるバンクーバーのスタートアップ企業
    ・マイケル・ジョーダンやケビン・デュラントらから 3 億 500 万ドルの資金調達をしたことでも話題に
     利用方法 : ・ユーザは「Moment」と呼ばれる 10~20 秒程度の選手のハイライト動画が複数入ったパッケージを購入
    ・ 動画は NFT として販売され、Dapper Labs が提供するマーケットプレイスで自由に売買できる
     一次販売:NFTがランダムに決定され、何が入っているかわからない形で複数をパッケージ販売することができる(ランダム複数パッケージ販売)
     二次販売:マーケットが存在し、誰でもNFTを売り買いすることができる
     収益分配:NBA と NBPA(NBA 選手会)、NBA Top Shot は収益分配契約を締結、販売額や売買手数料の 一定割合はリーグ及び選手会にそれぞれ還元される
    <賭博罪の構成要件>
     ①偶然の勝敗により、②財産上の利益の、③得喪を争うこと、④失われ得る財産上の利益が一時の娯楽に供するものではないこと
     ①偶然の勝敗:当事者において確実に予見できず、又は自由に支配し得ない状態をいい、主観的に不確定であれば足り、客観的な不確定性まで要しない
     当事者の能力が結果に影響を及ぼす場合でも、多少とも偶然性の影響下に立つときは偶然の事情が認められる
     ②③勝者が財産を得て、敗者が財産を失う(相互的得喪関係):当事者が拠出した財産が直接勝者に交付されるものに限らず、敗者の財産が第三者を介して間接的に勝者に交付
    される場合も含まれる
    上記に当てはまるサービスの提供者は、賭博場開帳図利罪の構成要件に該当
    賭博該当性に関する議論
     希少性の高い一部のNFTのために射幸心に煽られるユーザが出てくる。
     販売者自身が二次流通市場を運営する場合には、一次市場と二次市場で価格の差が生
    じ、購入者間で「勝ち負け」が生まれる可能性。
     一方が得た利益が他方の負担に基づくものと評価できるだけの関係は認められないが、
    販売者と購入者間のみだけでなく購入者相互間でもそのような関係が認められなけれ
    ば、相互的得喪関係は成立しないのではないかとの見解が有力。
    ① 販売者が二次流通市場を運営し
    ② 売買手数料を取得するにとどまらず、自らが販売価格よりも低い価格で買取りに応じ
    ている場合
    には、販売行為と買取行為が一体として行われ、購入者が購入段階ですでに一定の損失
    を被っていると評価できるため、賭博罪が成立するおそれがあるとの見解
     橋爪東京大学教授の見解
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  19. NFTと有体資産(RWA)・知的財産との紐づけ議論のゆくえ
    18
     NFTはメディアであり、価値ある資産を表示する「箱」に過ぎない
     NFTには「発行体」が存在し、NFTの保有が具体的に何の権利を持っていることを示すのかは、
    NFT発行体が開示する発行要項(≒規約)に記述される
     発行要項は、約款論を通じてNFTの保有者を法的に拘束するようデザインすることが可能
    <発行要項の記載事項>
     NFTを「保有する」ということの定義
    • NFTに記録されるアドレス(ウォレットID)に対する事実上のコント
    ロール権を持つこと(≒ウォレット秘密鍵を他に知られぬよう管理す
    ること)
     NFTをウォレットに受け入れることにより要項に同意したこととなること
     NFTをウォレットに受け入れることでNFT保有者が発行者から得られる権
    利内容
     NFTをウォレットから出庫することでウォレット保有者が失うことになる
    権利内容
    ※ 多くの案件から、NFTが表示する権利の「移転」は、発行者に対する債権的権利が
    NFTの保有者の記録が更新されるごとに、新規発生と消滅を繰り返すと法律構成
    できることが分かってきている。
    ※ RWAは「物権」なので規約でコントロールしきれない部分があるものの、物をカス
    トディすることで債権的な処理に持ち込み法律構成を成功させる例が多く出てきて
    いる。

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  20. DAOの基礎
     アナログネイティブの世界にさまざまな理由で団体を組成するのと同じように、デジタルネイティブの
    世界でもさまざまな目的のためにDAOを組成する
     DAOとして運営されているプロジェクト
    ‒ Investment DAO:投資クラブ(Web3企業への投資など)
    ‒ Collector DAO:収集家クラブ(NFTの収集など)
    ‒ Social DAO:コミュニティを共同運営(Web3プロジェクトなど)
    ‒ Cooperative DAO:他のDAOにサービスを提供(アーティストやエンジニア、専門家の集団)
    ‒ Charitable DAO:慈善活動を実施(災害、貧困などの社会課題)
     DAOは本来、デジタル空間で国境を越えてコミュニティをスケールさせる手段として開発されたもの
    だが、日本の政策アジェンダでは地方創生の文脈・非営利事業の管理の文脈で位置づけられることが多
    い。
    - 政策当局者はWeb3事業体としてのDAOを認識しつつ、政治的なドライバーとして地方創生・非営利文脈を活用
    19
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  21. Web3の事業体としてのDAO
    開発者
    DAO
    プロトコル開発
    プロトコル移管
    プロトコル対価
    DAO
    トレジャリー
    利用者
    ネットワーク/プロトコル/
    サービス利用対価
    貢献者
    • DAOコミュニティマネジャー
    • マーケター
    • 初期ユーザ
    ガバナンス
    トークン
    その他暗号資産

    外部者
    ※ ネットワーク成長に貢献する
    コミュニティメンバーには、
    ガバナンストークンを報酬とし
    て支払う
    ※ コミュニティ外からのサービス
    調達にはステーブルコイン等の
    「外貨」で支払う
    ※ 開発者もネットワーク
    への貢献者の一部とし
    ての立ち位置をとる
    交換所・取引所
    • ネットワーク/プロトコル
    /サービス管理
    • 財務管理
    ※ トークン保有者による投票で
    意思決定
    ※ Web3は開発者がプロトコルを支配する(ことを通じてネットワーク全体を支配する)ことを防止するため、投資法人のストラクチャを
    援用し、開発者が開発したプロトコルをDAOに移転して、プロトコル(≒プロジェクト)の管理・展開をDAOメンバーに委ねる構成をとる
    ※ 投資法人ストラクチャと同様、DAOはtax efficient vehicleが想定される。日本では適切な税務選択が可能なビークルがないため、DAOは
    海外に設定せざるを得ない
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  22. 日本におけるCentralized Web3
    ※ 運営会社はプロダクト・トークンネットワークを支配。トークンネットワークの価値を独占して株式のIPOを目指す。
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    運営会社
    起業家 VC/投資家
    トークン発行体
    利用者
    ネットワーク/プロトコル/
    サービス利用対価
    交換所・取引所
    外部者
    貢献者

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  23. DAOのガバナンス ー 何を決める必要があるか
     DAOはメンバーとメンバー間で通用する通貨を持つ共同体
     Charter(憲章)に共同体の根本規範を記載し、メンバーはこれに拘束される
    22
    パーパス
    1 6
    2 メンバー
     メンバーのメリットと期待
     参加資格
     参加トークン
     除斥
    運営
    3
     運営メカニズム/テクノロジー
     Charterの位置づけ
     委員会の構成・役割
     委員の選解任・任期
     個別委員会の規律
     コミュニティ投票(投票メカニズム、
    提案、定足数、代理行使)
    4 経理・財務
     トークン
     財務開示
    5 メンバー規律
     倫理規範
     行動規範
     メンバー間の紛争解決
     メンバーの地位の移転(参加トークンの譲渡)
    解散・清算
    7 雑則
     Charterの変更
     準拠法
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  24. DAOを支えるツール
    テクノロジーは透明性と内部統制を確保する点でDAOのガバナンスの核。
    事務の効率化ではなくテクノロジーがガバナンスを担保する。
    23
     フレームワーク(トークン発行等)
    ‒ Aragon
    ‒ Colony
    ‒ Orca
    ‒ Syndicate
     コミュニケーション
    ‒ Discord
    ‒ Telegram
    ‒ Twitter
     ガバナンス・コミュニティ投票
    ‒ Snapshot
    ‒ Tally
    ‒ Boardroom
     財務管理
    ‒ GnosisSafe(マルチシグ)
    ‒ Llama(マルチシグ)
    ‒ Juicebox(調達)
    ‒ Utopia Labs(会計・報告管理)
     報酬支払い
    ‒ Coordinape(インセンティブ付与)
    ‒ Sourcecred(貢献の価値を測定)
    ‒ Unyte(定性貢献の価値を測定)
    ‒ Superfluid(定期払)
     内部統制
    ‒ Collab.land(トークン保有量によるDiscordなどのアクセス制限)
    ‒ Grape(メンバーへの権限付与)
    ‒ Guild.xyz(ヒエラルキーを設定)
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  25. DAO法制の課題
     組織法の問題
    ‒ 法人格:DAOに法人格を付与:権利帰属主体、契約主体、構成員の有限責任性を確保する
    ‒ 租税:DAOを課税事業体とする
    ‒ ガバナンス:メンバーによる柔軟なガバナンス
    ‒ 流動性:メンバーの流動性を確保できるルール
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     合同会社法制を活用:法人格、租税、ガバナンスの問題を解決
     メンバーの流動性確保の方法(方向性):
    - ウォレットIDの開示とURLの公示
    - メンバーの氏名・住所は会社が把握して名簿を作成
    解決の方向性
     証券法の問題
    ‒ 構成員資格は有価証券(2項有価証券:500名以上メンバーを増やせず、メンバー募集には金商業登録が必要)
    ‒ 構成員資格をトークン化するとインターネットでメンバー募集できない1項有価証券になってしまう
    解決の方向性
     アプローチその1:
    全員が事業に従事、拠出額を超えて収益分配を受けられないようにする等の条件を満たした場合、金商法上の有価証券規制の
    対象から外す
     アプローチその2:
    産業政策上の必要性が高いDAOにつき、産業競争力強化法により金商法の緩和・適用除外を図る

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  26. 検討されているDAO法制下でのDAO実務の例(ダブルトークンスキーム)
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    DAO
    (LLC)
     DAOメンバーの資格とガバナンスに参加する資格を分離
    - メンバー資格をNFTで設計:証券法から除外(分配上限、二次流通)
    - ガバナンス参加資格をFTで設計:暗号資産法制の対象(分配なし、二次流通)
     ガバナンスの参加はDAOメンバーに限定
    - NFTを持つDAOメンバーのみがFT(ガバナンストークン)の保有量に応じてDAOの運営に関与することができる
    - NFT保有者でなくても、報酬・インセンティブとしてFT(ガバナンストークン)を受け取ることができる
    :社員権トークン(NFT:有価証券)
    ・DAOメンバーの証
    ・コミュニティ投票参加資格
    :ガバナンストークン(FT:暗号資産)
    ・コミュニティ投票の投票券
    ・コミュニティ貢献の報酬等として付与
    ・DAOメンバー以外も保有できる

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  27. DAOルールメイクのゆくえ
    26
     Web3PTではDAOルールメイクハッカソンを開催、事
    業者の意見を聴取しつつPT報告書にてDAO法制の素
    案を提示する予定
     PT報告書案に基づき制度制定を狙う
    - 議員立法をせずとも政省令レベルでできるのではないか
    との意見も
    - 政省令レベルでできるのであれば、パブコメを経て来年
    春以降には施行できるとの意見も聞かれる

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  28. 27
    分散型金融は、リスクの高さに対し、既存の規制体系では構造的に規制が難しい点に特徴がある
    分散型金融モデルへの法制対応
    <分散型金融のリスク>
     利用者保護
    ‒ オープンソースのものもあり、様々なものが玉石混交
    ‒ パラメータの設定も様々(ハイレバレッジのもの等)
    ‒ インターフェースのジレンマ
    • ユーザーフレンドリーなインターフェースを作って勧誘を行うと、
    勧誘部分が規制の対象となる
    • 規制を回避するためにインターフェースを整えないと、利用者が
    より害される可能性がある
     技術的不確実性(スマートコントラクトの実装)
    ‒ スマートコントラクトの不具合や脆弱性がそのまま損失につながる
    ‒ サービス停止や巻き戻しができない
    ‒ 問題が発生すると、サービスを越えて伝播する(イールドファーミング)
    ※ サービス間の裁定機会を捉えて連鎖的に複数の取引を実施
    ※ 取引の自動化やレバレッジ等を活用
    • UniswapでA→B→Cとすることに裁定機会
    • AをCompoundで借入れ
    • 担保を出して借り入れたAを更に担保に出して借入れ
    規制を及ぼそうとしても、金融機能の中核となる
    資産預り機能を担う事業者も、資産の移転を担う
    事業者も存在しない
     資産預り:Lock機能(スマートコントラクトが
    担う)
     資産移転:スマートコントラクトが担う
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  29. 28
    国際的な規制監督機関は、従来型の規制手法と共に新たな規制手法を模索しているが、現状は決め手を
    欠いている
    分散型金融モデルへの法制対応
     マネロン・テロ資金供与の防止の観点からのFATF(金融行動作業部会)のアプローチ
    ‒ VASP(virtual assets service provider)に対してFATF勧告が適用されるとの立場のもと、具体的
    な適用の仕方をガイダンスとしてリリース(2021.10)
    ‒ ブロックチェーン上のプログラムに関与し、取引執行機能をビジネスとして提供しているとみなさ
    れる場合には、VASPとしてトラベルルールを含む規制の遵守が求められる
     分散型ガバナンスのアプローチ
    ‒ 分散型サービスのデザインの段階から、規制当局とステークホルダーがコミュニケーションをする
    ことにより、サービスデザインに公共政策上の目的を組み込んでもらう
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    「DeFi のディスクロージャーと規制に関するプリンシプ ルの提案」(BGIN2023.2)は、一部の専門家しか読むことが
    できず、かつ専門家すらリスクを見落としてしまう「透明なコード」の課題を正面から受け止め、実効性のある
    開示規制と監査、マネロンリスクの評価を柱とする分散金融規制の8原則を提案

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