Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

統計の基礎5 t検定

Avatar for xjorv xjorv
January 28, 2021

統計の基礎5 t検定

統計の基礎5では、平均値の差の検定である、t検定について説明します。

Avatar for xjorv

xjorv

January 28, 2021
Tweet

More Decks by xjorv

Other Decks in Education

Transcript

  1. t分布 標本が小さい時の母平均推定に用いられる分布 = ҧ − / • 分母は標準誤差 • 分子は標本平均と母平均の差

    tの分布がt分布となる t: t統計量、: 母平均、 ҧ : 標本平均、S: 標本の標準偏差、n: 標本数
  2. 第一の過誤と第二の過誤 過誤には2種類がある 棄却する 棄却しない 実際に 差がある 有意な差 棄却しなかったが 実際には差がある 実際に

    差がない 棄却したが 実際には差がない 差があるとは言えない • 青を第一の過誤(偽陽性)と呼ぶ • オレンジを第二の過誤(偽陰性)と呼ぶ
  3. p値とサンプルサイズ サンプルが多くなると、p値は小さくなる 例)Rで平均0.25、標準偏差1の正規乱数からサンプルを取り、p値を計算* • 3個 • 5個 • 20個 •

    50個 • 100個 0.606 0.326 0.246 0.239 0.076 *たまたまうまくいくが、本来1000回ぐらい繰り返し計算しないとまともな値にはならない
  4. サンプルサイズとt統計量 = ҧ − / t統計量は標本平均と母平均の差を標準誤差で割ったもの 標準誤差 • 標準誤差はサンプルサイズと共に小さくなる •

    t統計量は大きくなり、p値は小さくなる サンプルサイズが大きければ、差が出やすくなる *帰無仮説では、μを0と仮定している
  5. 効果量(Cohen’s d) t検定では、差の有意性は検定するが、差の大きさは示さない 差の大きさ(効果量)はCohen’s dとして示す = ҧ 2 − ҧ

    1 1 2 + 2 2 2 ҧ : 各群の平均値、s: 各群の標準偏差 dはばらつきを考慮した場合の差の大きさを示す