顧客からのちょろちょろインプットを脱却 顧客からのめちゃ太いインプットを通して何を選んでもアウトカムを生み出すプロダクトバックログを実現する/Break free from narrow customer input 2024

よわよわプロダクトバックログアイテムで悩むプロダクト開発チームに向けて、顧客からのインプットを太くすることで、つよつよプロダクトバックログを作り出すための仕組みと構造を解説します。

発表者
https://twitter.com/_N_A_
https://note.com/mryy

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Transcript

1. V1.1 2024/03/10 V1.0 2024/03/09 Scrum Fest Fukuoka 2024 witch&wizards inc. 森 雄哉
4. - 本セッションの目標 - プロダクト開発を通じて 顧客にアウトカムを実現するだけでなく メジャーバージョンアップにふさわしい価値や 新たな事業が見込める機会を見出せるほど 顧客から良質なインプットを得る仕組みが分かる 5
5. とある プロダクト開発 17
19. 三ヶ月後 31
22. 半年後 34
26. さらに半年後 38
39. とりあえず リリース 52
43. プロダクト開発を通して 最初は喜ばれたが 徐々に反応が薄くなる ｢これをすれば喜ばれる｣が 分からなくなる 59
44. 分からないまま作れば これまでの顧客にも 改悪と評価されてしまう 60
45. いったい 何が起きていたのか 61
46. V1.0 2024/03/09 Scrum Fest Fukuoka 2024 witch&wizards inc. 森 雄哉
49. ・今あるプロダクトで大ヒットを作る ・事業としてのプロダクトの強みと弱みを明らかにし、 組織とチームが注力できるようにする ・プロダクトバックログを、 何をやっても効果のあるアイテムでぱんぱんにする
50. 高度な技術をプロダクトに活かせる プロダクト開発スキルをもつ人を10万人育てるぞ! 「社内勉強会で話して!」って言われたら喜んでいきまーす!
54. V1.0 2024/03/09 Scrum Fest Fukuoka 2024 witch&wizards inc. 森 雄哉
55. V1.0 2024/03/09 Scrum Fest Fukuoka 2024 witch&wizards inc. 森 雄哉
56. プロダクト開発の初期は 顧客の悩みは掴めてた! 刺さる解決策ができていた! 73
57. プロダクト開発の初期は 顧客の悩みは掴めてた! 刺さる解決策ができていた! なのに 分からなくなるのはなぜ? 74
60. 1.追加の解決策に対して 顧客の満足は急激に逓減する 2.問題定義の難易度が高まる 77
61. 1.追加の解決策に対して 顧客の満足は急激に逓減する 2.問題定義の難易度が高まる 78
62. 1.顧客の満足は急激に逓減 1-1.アウトカムの逓減現象 1-2.アウトカム実現難易度の逓増現象 79
64. アウトカムの逓減現象 線形性能編 82
65. アウトカムの逓減現象 線形性能編 インターネット回線速度 83
66. 電話回線56Kbps いつも待つ 84 ※速度制限中のモバイル回線の速度
67. 電話回線56Kbps いつも待つ 85 ※速度制限中のモバイル回線の速度 ADSL 5Mbps 100倍
68. 電話回線56Kbps いつも待つ 86 ※速度制限中のモバイル回線の速度 ADSL 5Mbps 100倍
69. ADSL 5Mbps たまに待つ 87
70. ADSL 5Mbps たまに待つ 88
71. ADSL 5Mbps たまに待つ 89 FTTH 100Mbps 20倍
72. ADSL 5Mbps たまに待つ 90 FTTH 100Mbps 20倍
73. FTTH 100Mbps ごくたまに待つ 91
74. FTTH 100Mbps ごくたまに待つ 92 光回線 2.5Gbps 25倍
75. FTTH 100Mbps ごくたまに待つ 93 光回線 2.5Gbps 25倍
76. 電話回線 ADSL FTTH 光回線 94 いつも待つ たまに待つ ごくたまに待つ ごくごくたまに待つ 56kbps 5Mbps 100Mbps 2.5Gbps
77. 電話回線 ADSL FTTH 光回線 95 いつも待つ たまに待つ ごくたまに待つ ごくごくたまに待つ 56kbps 5Mbps 100Mbps 2.5Gbps さらに高速回線を契約する…? さらにさらにプレミアムなコストを支払う?
80. 98 頻繁に待つ
81. 99 たまに待つ 頻繁に待つ
82. 100 困りの解消頻度が減っている たまに待つ 頻繁に待つ
84. 102 (回線変更めんどくさ) 我慢しないと…
85. 103 30Hzだとカクカクする 作業も疲れる 120Hzだとめっちゃ滑らか! 目も疲れにくい気がする 240Hzはよく分からない むしろPCのファンがうるさくなった
86. 性能の改善だ!! 104
87. 性能の改善だ!! 100の苦労が10になる 105
88. 性能の改善だ!! 100の苦労が10になる 10の苦労が1になる 106
89. 性能の改善だ!! 100の苦労が10になる 10の苦労が1になる 1の苦労が0.1になる 107
90. 性能の改善だ!! 100の苦労が10になる 10の苦労が1になる 1の苦労が0.1になる 追加で支払う? 108
91. プロダクトが問題を解決して 顧客のペイン頻度が低くなれば 性能向上や機能追加による さらなる満足や プレミアム価格の納得頻度も減る
92. プロダクトが十分に貢献し ペイン頻度が落ちているにも かかわらず 顧客にアウトカムの実感を 押しつけてたら要注意
93. アウトカムの逓減現象 多機能編 111
94. - 思いだしてみよう - 112
95. - 思いだしてみよう - アップデートで 「これこそ私が待ち望んで いたアップデートだ」を 最後に体験したのはいつ? 113
96. 対象者の限定 114
102. 機能追加だ!! 120
103. 機能追加だ!! 顧客全員100%が使う 121
104. 機能追加だ!! 顧客全員100%が使う 顧客10%が使う 122
105. 機能追加だ!! 顧客全員100%が使う 顧客10%が使う 顧客1%が使う 123
106. 機能追加だ!! 顧客全員100%が使う 顧客10%が使う 顧客1%が使う 99%の顧客は アップデートに満足? 124
107. 限られた顧客しか使わない アップデートを繰り返して 「こんなにアップデートしています」 「これからもご愛用ください」 と言われても 顧客にとっては白々しく感じる
108. 顧客が使いつづけているのは アップデートに 満足しているのではなく ただの惰性かも
109. 売上が上がっていたとしても 惰性による購入や支払ならば 顧客が選んでいるわけではない 顧客の怠惰によって 解約を後回しにしているだけかも 競合がぬるいから たまたま継続してるだけかも
110. どれだけ高い継続率でも その決済の意思決定が 惰性であるなら危険
114. 1.顧客の満足は急激に逓減 1-1.アウトカムの逓減現象 1-2.アウトカム実現難易度の逓増現象 132
115. 1.顧客の満足は急激に逓減 1-1.アウトカムの逓減現象 1-2.アウトカム実現難易度の逓増現象 133
116. 機能が増えると 顧客の苦労が増える 134
117. 135 困りごとを無くすために プロダクトを手にしたのに 使いこなすために苦労する…
118. 136 仕方が無く使っているけど ほんと使いにくい
119. 機能追加だ!! 機能が1増える 機能が10増える 機能が100増える 苦労が減るどころか 増してないか 137
120. 問題を解決するはずのプロダクトが さらなる多機能によって 顧客の受容可能な理解を超えて 顧客を悩ませる
121. はじめは顧客に喜ばれた プロダクトも
122. はじめは顧客に喜ばれた プロダクトも 5年経てば 顧客の悩みの種になる
123. 喜ばれた機能追加も 苦労追加になる
124. 私のための アップデートじゃない
125. いつの間にか 顧客の苦労を 増やすことになる
127. 1.追加の解決策に対して 顧客の満足は急激に逓減する 2.問題定義の難易度が高まる 147
128. 1.追加の解決策に対して 顧客の満足は急激に逓減する 2.問題定義の難易度が高まる 148
130. 顧客の問題が解決されれば 顧客のペインは減る 顧客のペインが減れば 解決すれば価値となる 問題定義の難易度は上がる 150
131. ペイン枯渇 151
132. ペイン枯渇への準備を 怠っているチームは 早い段階で立ち往生する 152
133. ペイン枯渇時に その場しのぎの アップデートをすれば 「改悪」と評価される 153
139. ここまでまとめ 159
140. 160 困りの解消頻度が減っている 頻繁な利用 たまの利用
141. 161 30Hzだとカクカクする 作業も疲れる 120Hzだとめっちゃ滑らか! 目も疲れにくい気がする 240Hzはよく分からない むしろPCのファンがうるさくなった
143. 163 仕方が無く使っているけど ほんと使いにくい
145. プロダクト開発が 長くなるほど 追加の開発による 顧客のアウトカムの実現は 難しくなる 165
146. 難易度が上がっているのに 顧客からのインプットは 以前と同じペース さらには 営業や開発に忙しくて ないがしろにしてしまう 166
147. 作るための技術の向上と 同じように 顧客からのインプットの 質も量も高める必要がある 167
149. V1.0 2024/03/09 Scrum Fest Fukuoka 2024 witch&wizards inc. 森 雄哉
150. V1.0 2024/03/09 Scrum Fest Fukuoka 2024 witch&wizards inc. 森 雄哉
152. 顧客のリアリティ 172
153. クイズ これはなんだろう? 174
155. よくある細胞の イメージ図 176
156. よくある細胞の イメージ図 では次は? 177
160. - ポイント - 解像度の問題ではなく 誤解していること 182
162. 重要なのは 自分達の予想外を どれだけ得られるか 184
164. 昔の顧客に起きていたこと 「もっと高性能を」
165. 昔の顧客に起きていたこと 現在の顧客に起きていること 「もっと高性能を」 「十分だから安くして」
166. 昔の顧客に起きていたこと 現在の顧客に起きていること 「もっと高性能を」 「十分だから安くして」 この顧客は見なかったことにしよう
167. 昔の顧客に起きていたこと 現在の顧客に起きていること 「もっと高性能を」 「十分だから安くして」 この顧客は見なかったことにしよう
168. 昔の顧客に起きていたこと 現在の顧客に起きていること 「もっと高性能を」 「十分だから安くして」 この顧客は見なかったことにしよう この顧客はきっとたぶんいるはず!
169. 顧客を観察して インプットしても お金はかかるが すぐの売上には繋がらない 経営陣に華やかな計画も 伝えられない 191
170. アウトプットを追い立てられ 過去の顧客イメージのほうが 都合がいいからと 現在の顧客のリアリティと 解離が生まれてしまう 192
171. 顧客を知ることよりも 計画して、リリースして アウトプットばかり 優先してしまう 193
172. いつもアウトプット たまにインプット 194
173. 毎日リリースできても 毎日インプットできてないなら 欲しくないものを 大量に届けはじめるかも 195
175. リリース 197
180. 顧客の味方だったのに 顧客のリアリティを逃して 顧客の邪魔になってしまう 203
182. よし、顧客を リサーチするぞ!! 206
183. インプットしようと 初手収束 207
188. インプットするぞ! 仮説をもって顧客インタビューだ！ ペルソナだ! カスタマージャーニーだ!
189. インプットするぞ! 仮説をもって顧客インタビューだ！ ペルソナだ! カスタマージャーニーだ!
190. 仮説をもって 214
191. 仮説をもって 顧客インタビュー ペルソナ カスタマージャーニー 215
192. 顧客インタビューといいつつ 最初から収束をしてないか 218
197. 現在の顧客に起きていること 「十分だから安くして」
198. 現在の顧客に起きていること 「十分だから安くして」 当初の顧客の困り事の多くは解消している。 ところが顧客の収益は劇的によくなっている わけではない。 仮説を持って顧客を見るのではなく、 顧客に何が起きているのかをもっと知ること から、始めてみよう
199. 問題が高頻度で起きていれば、インプットの 量も質も低くても、問題を特定しやすかった
200. ペイン枯渇状態でも、顧客が儲かってないなら 問題は必ずあるはず インプットの量も質も高める必要がある 顧客を観察するぞ もっと顧客を観察する時間と頻度を増やしたり いろんな専門家に参画してもらったりするぞ
201. 現在の顧客の リアリティを掴もう 235
203. V1.0 2024/03/09 Scrum Fest Fukuoka 2024 witch&wizards inc. 森 雄哉
204. V1.0 2024/03/09 Scrum Fest Fukuoka 2024 witch&wizards inc. 森 雄哉
206. 顧客インプット設計 249
207. 顧客インプットの目的は 顧客への理解を 深めること
208. 顧客インプットの目的は 顧客への理解を 深めること 251 だけではない
209. 顧客への誤った理解を 修正すること 252
210. 現在知っている情報で顧客に 役立っておらず 「私のためのアップデートじゃ ない」になっているなら 必要なのは追加の情報ではなく 顧客への理解の誤りを 修正すること 253
214. 誤解を解ける 顧客を探す 259
218. 顧客が困っている 生々しい体験を絞り込まず 100件集める 268
219. 顧客にとっての理想は 最初のインパクトが 繰り返されること その種を収集する 269
220. 性能の改善だ!! 100の苦労が10になる 10の苦労が1になる 1の苦労が0.1になる 270
221. 性能の改善だ!! 100の苦労が10になる 10の苦労が1になる 1の苦労が0.1になる 271 最初のインパクトを維持する
222. 機能追加だ!! 顧客全員100%が使う 顧客10%が使う 顧客1%が使う 272
223. 機能追加だ!! 顧客全員100%が使う 顧客10%が使う 顧客1%が使う 273 最初のインパクトを維持する
226. 機能追加だ!! 機能が1増える 機能が10増える 機能が100増える 276
227. 機能追加だ!! 機能が1増える 機能が10増える 機能が100増える 顧客の苦労は増やさない 277
228. プロダクトオーナー プロダクトマネージャーは みんなの中心となって 将来のじり貧からプロダクトを 守らなければならない 278
247. セールスにも使える プロダクト反応別 顧客観察前の6分類 304
257. 重要なのは6点や5点の 顧客だけを特定すること 314
258. 重要なのは6点や5点の 顧客だけを特定すること 315 ではない
259. 6点5点は プロダクトを提供すれば 今すぐ客になる可能性は 高いが 必ずしも粗利率の高い 顧客とは限らない 316
260. 1～6点の人達が 生活の中でどのような リアリティをもっているか を理解することが重要 317
262. すぐ買う人 買おうと探している人 満足している人 我慢している人 よく分かってない人 いらない人 この混在が市場 319
264. 太い顧客インプットを通して 顧客リアリティを掴もう 321
265. 例外 危険な0点 322
267. PMfitの罠 324
271. 顧客リアリティテスト 328
273. 顧客リアリティテスト 330
274. 顧客リアリティテスト ユーザーONYフロー 331
279. プロダクト開発チームは 顧客に仮説をもつ 一方で 顧客自身も自分なりの 仮説を持っている 337
280. 自分達が顧客から どれくらいインプット できているかを反映する 顧客の持つ仮説を描こう 338
281. 自分達の予想外を 得られるインプットを 実現しよう 339
283. アウトカムの逓減現象に 負けないインプットを 実現していこう 342
285. 価値は顧客の元でしか 生まれないなら 顧客との近さが 高収益につながる 344
286. V1.0 2024/03/09 Scrum Fest Fukuoka 2024 witch&wizards inc. 森 雄哉
287. https://speakerdeck.com/moriyuya/observation-understand-knowledge-resolution-context
288. https://speakerdeck.com/moriyuya/shin-hypothesis-testing https://speakerdeck.com/moriyuya/problem-solving
289. https://speakerdeck.com/moriyuya/product-management-rsgt2023 https://speakerdeck.com/moriyuya/traps-of-optimization-in-product- management-2024 https://speakerdeck.com/moriyuya/bullshit-product-rsgt2022
291. ・今あるプロダクトで大ヒットを作る ・事業としてのプロダクトの強みと弱みを明らかにし、 組織とチームが注力できるようにする ・プロダクトバックログを、 何をやっても効果のあるアイテムでぱんぱんにする